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寝苦しい夏の夜

今年の夏は寝苦しいという印象がある。引っ越す前はクイーンサイズベッドに夫婦で寝ていたので、少し狭かったのだが、布団を増設して寝る場所を広げた結果、かなり伸び伸びした状態で寝ることができ、睡眠の質は上がっている気がする。一方、妻も私も暑さで身体が動き、私なんかは布団に反対向き、斜めになって寝ていることがある。そして暑いので深夜に起きる。深夜に起きて、まだ目覚ましの時間じゃないと思う瞬間、ちょっとだけ幸せになる。

何度か起きるので、夢も複数見る。理解が難しい夢を結構見るのだが、ここ最近の夢の中でトップクラスに難しいものに遭遇した。部屋の中に蚊のような虫がいくつか発生するのだが、その虫が火を身に灯しており、虫をなんとかしないと、家の中に火が灯った状態が続いてしまうものだ。虫自体はあまり熱くなっていないので、なんとか捕獲しようとするが、消しても消しても発生してきて、なかなか総数をゼロにすることができない。水で日を消しても効果がないのである。途方に暮れつつも、火事になったらどうしようということで、懸命に消火活動を続ける…そんな場面で目が覚める。

目が覚めると、横に寝ている妻が、ぬいぐるみを抱いて気持ちよさそうに熟睡している。現実に戻った安心感がそこにある。妙に現実っぽくて嫌な夢を見た時、夢から覚めた時にいつもの日常生活があることを視覚的に感じ、その尊さを感じる。まだ時刻は4時半、あと1時間くらい寝ることができる。暑いので、5分だけ冷房をつける。手足が冷えないようにしつつ、室内の蒸し暑さがとれてきたら、エアコンを切って横になる。徐々に空のグラデーションが見え始める夜明け前の出来事。

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