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【短編小説】ランドセル

初めて君に会った時、
君はまだまだ小さくて、
慣れない仕草で僕を担いでた。

色んな人が写真を撮ってたね。

君は大きくなるにつれ、
僕を投げたり、枕代わりにしたり、
乱暴に扱った。

けど、友達が僕にイタズラした時、本気で怒ったね。

僕の為かな。
それともおじいちゃんおばあちゃんの為かな。

6年も毎日一緒に過ごしたんだ。
やっとお休みもらえるのに、少し寂しいな。

4月からは学ランだもんね。
学ランにはさすがに似合わないや。

卒業おめでとう。