道路標識、下から見るか?上から見るか?
今回のタイトルは、友達と映画館に見に行ってくそつまんなかった映画からもじっています。エンディング曲はめっちゃよかったです。
前=上の直感
さて、矢印を使う道路標識を1つ思い浮かべてください。
僕が思い浮かべたのはこれでした。
この標識は、
前進もしくは左折しかできない
という意味です。(教習所の学科ほとんど寝てたので間違えてるかも)
この標識の意味を一度でも習った人なら、みた瞬間になんとなく意味が伝わると思います。
「前進もしくは左折しかできない」
この太字の部分については習っていないとわからないと思うのですが、太字ではない部分については、すなわち、「前進と左折に関して述べている」ということは、習っていなくても直感的に理解可能だと思います。
しかしこの直感、どうして可能なんでしょうか?
この直感を分析すると、以下のことがわかると思います。それは、
標識における上が道路での前を意味する
当たり前ですがこの前提があって初めて、件の標識が道路上で有用なものとなります。前=上という道路上における共通認識があるから、あの標識は意味を持つのです。
しかし、ここでひとつの素朴な疑問が浮かびます。
なぜ前=上なのか。前=下ではダメなのか。
前=下との比較
この疑問をもう少し分析するべく、標識を逆さまにして左右を反転させたものと比較してみることにしましょう。
同じ意味を示すものとしますが、左が我々の世界の標識、右は別の世界線の標識です。
右の標識が、「前進もしくは左折しかできない」という意味を持つとしたら、どのような時でしょうか。
標識を下から覗き見る格好でみる時です。
我々は道路標識をみるときに自然と、
標識を下側を支点に奥側へ倒して上から見下ろす
このようなイメージを抱いているのでしょう。画にするとこんな感じです。
左の標識を、頭の中で下側を視点にして平面上へと倒し、さらにそれを上から見下ろしていると考えられるでしょう。前=上という式がいかにして成立しているかがわかりました。
一方、前=下の世界線では、
標識を上側を視点に持ち上げて下から見上げる
このようなイメージを持っていると考えられます。これを絵で示したかったんですが、空間を平面に書き下ろす画力がなくて描けなかったので、想像してみてください(土下座)
これを、上側を支点にして奥に押しながら持ち上げるのをイメージしてみてください。もしそのイメージを標識を見るさいに持っていれば、前=下という認識が持てるはずです。
なぜ前=下ではなく前=上なのか?
ここで、なぜ我々は前=下ではなく前=上という認識を持っているのか?という疑問が湧いてきます。
この疑問に回答するためには、この答えは、おそらく論理的に前=上を分析しても導かれない気がしています。なぜなら、我々の世界で道路標識が「前=上」となっていることに本質的な理由はなく、それは恣意的に定められたものだからです。前と上におそらく本質的な繋がりはありません。
ここでいう恣意的とは、道路標識において"前"を表現するのは必ずしも"上"である必要はない、という意味であり、前と上の歴史的な繋がりや因果を否定するものではありません。上で説明した、前=下という世界線も可能性としては考えられるということです。
ここから行うべきことは、道路標識の形成過程を辿ることだと思いますが、ちょっとその労力は余っていないので、もし知っている方がいたら教えてください。ばあい。
こんなこと考えながら運転してたら100%事故る。
よろしければぜひ