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父親の死から看護師の私が学んだこと

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余命1ヶ月と告知を受けた父との関わりについて綴っています。看護師だから出来たことではなく、家族だから出来たこと、そして感じたこと。ご家族が本人の代弁者として意思表示をしてくださる…
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2022年3月の記事一覧

“生と死”の狭間で

“生と死”の狭間で

前回、健康診断で異常値が見つかった父のことを書きました。
ご覧くださり有難うございます。

今回は告知のことを書いています。
現在お辛い状況の方は、ご自身のお気持ちを整えてからご覧いただければと思います。

1.家族

父から検査結果説明の日を聞いて、仕事の休みを取りました。
受診の数日前に「何時に行く?」と尋ねると、父は「来てくれるんか?」と少し嬉しそうな顔をしました。

父は「ほんまは、わし一

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残り時間を告げられるということ

残り時間を告げられるということ

今回も告知の話が続きます。
お辛い状況の方は、気持が落ち着いているときにご覧ください。

前回、父はガンと診断されましたが「原発がわかれば治療できる」という医師の言葉に希望の光を見出して帰宅しました。
そして5日後、再び4人揃って病院に向かいました。
父は一日に数回、強い倦怠感と発熱を繰り返すようになっていました。

1.愛のある計画

4人部屋の窓側に父の居場所が用意されていました。
病院では入

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残り時間を告げられるということ-Ⅱ

残り時間を告げられるということ-Ⅱ

今回も告知について書いていますので、お辛い状況の方は気持ちが落ちついているときにご覧ください。

父から検査結果を聞いた日、外来でガンと診断された日、入院してすぐ家族に告知、そして今回は父自身に…
私には4回目の告知でした。

1.余命1ヶ月

前日、家族だけ呼ばれて余命2、3ヶ月~半年と告げられました。
父は病室に戻って来た私たちに「なんや3人でコソコソと。隠しごとはあかんで。」と苦笑いを浮かべ

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