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元から分かっていた 明日には終わる 何が嫌なわけでもない 幾月か過ごした家の 鍵をカチャっと…
午前二時の空が光った 薄肌色の太陽が昇った 葉っぱの縁がくっきり降った 柔らかいとこを汚さ…
雨が好きなんじゃない 森が好きなのだよ 洗濯板背負って 泥まみれの旅 葉っぱの先へ ごくごく…
悲しさが ほぐしていく 官舎の植木のなつかしさ 悲しさが ほぐしていく うすらめく桃の入道…
水面に降り注いでいた雨が止む 軋んでいた葉っぱが私たちを包む 貴方の精液がぽっかりと空いた…
重箱の隅を集めたような心をしている その迷路のように曲がりくねった試験管に、爪楊枝が全く…
子どもの頃に描いた絵は みんなの心の中に棲む 無限を集めたものだから その頂きに嫉妬して それを夢だと間違えた 頭の上には銀河団 そのどれもが遠ざかっていく 君らの物語を僕は知らない 僕の瞳は何色ですか
幼き日々に落ちた夢は 幾千の星が降り注ぐ ただ、だだっ広い草原で どこか目指してなどいなか…