佐々木 夜無
お気に入りをまとめておきます
自分でもわけわからんです。 書きながら気づきを得ています。 完結するかは運次第......。
夕暮れに立ち昇った怪物が 夜の闇に完全に溶けきった頃 車も街灯もない一本道は 前も後ろも奥行のない闇だった 突如現れた天然の自由帳に 小さい頃の記憶が落書きされる 穏やかだった満杯のコップに 得体の知れない何かが込み上げる 発狂。 一瞬、真の世界へと暗転し 脳裏を掻き乱す映像と 筋肉を強ばらせる感覚が 何一つ言葉にならないまま 耳に届く声で落ち着いていく 脳裏には残影が響き渡る 4℃の闇は既に私の体温で温んでいる 脳にはデジタル画のように 明るい黒として保存される そ
今日はあの人に一つ詩を届けたから、「よし今日も一つ書いた。」と満足してしまおうかとも思ったけど、せっかくだし自分のためを突き詰めたハチャメチャな詩を残してやろうと思った。さてさて何を書こうか、何を書こう。わくわく、わくわく。 ところで今耳に流れている曲は誰にオススメされたわけでもなく昔から好きな曲だけど、多分、ぼくは森で生まれたから、森が好きなのだよ。 空気が新鮮だからとか、癒されるからとかではなく、母だから。 友達だって、実は地面の下で赤い根っこで繋がっているんじゃないか
南極の氷を進む砕氷船 心があったらどうだろう 動く度に裂けていき 痛いと悲鳴が聞こえてる 南極の氷を進む砕氷船 心があったらどうだろう
やめだやめ くだらんことだと 自暴自棄 誰のためにも ならんと言うのに
物を食べて 排泄するように 夕陽を眺めて あの人に会って 病気になって 言葉を、ひり出している 私の吐き出す代謝物は 絨毯に落ちた髪の毛と同じで あの日積み上げた川辺の石のように いずれは風化するのだろう 公園でダラダラと 何もない一日を送っている やっていることと言えば 歳を取ることくらいである それはただ細胞が死に近づいているということではない 心が、一枚ずつ、めくれている 時を待っている。 言葉という代謝物を残して、 時を待っている。 日々成熟しているこの心 し
西洋建築みたいに みんなの心が高く、細くなって 雨宿りさせてくれる軒下を 最近見ていない 一人一人に傘が支給され 失くしたなら自分が悪いと まずは責任問題のはなし 仕方ないから長靴みたいに 水溜まりではしゃいでみたけど 流石にちょっと冷えてきた
ぼくの実家はみんなが住みたい街、らしい だけどその良さがいまいちわからなかった 満員電車は疲れるし 土日に出かけるのだって疲れる カラオケの平日料金はお得なのに どうしてみんな平日に働いているの 立ち入り禁止の看板が いつもは怒っているけれど 今日はなんだか寂しそう 空き地は多いほどいいよ
口の奥にはスイッチがあって プラスチックの袋を噛み千切って 筆洗いバケツの中で 君と 排水溝で流されても 海に至るまで 手を繋いでいられる のに 口の奥にはスイッチがあって その噛み千切りたい衝動を 鎮めることもできる や 鎮めてしまう
探検家になろうと思う人はいない 散歩のつもりが日本縦断してしまう人がそう呼ばれるだけ ぼくは研究者になると言っていたけど そういえばレポートは苦手だった 時代が違えば探検家と呼ばれていたはず だって高校のあだ名はジプー、教科書に出てきた探検家 でも上には人工衛星がいて エベレストも南極も絶海の孤島も もはやロマンはなくなっちゃった あ、そっか だから詩に足を伸ばしたのか いつだって最後の秘境、心。
私は道に咲く花である。 ものごころついた頃にはアスファルトに囲まれていた。 すぐそばにはどこまでも続く白線が引かれている。 時たま、前を人が、後ろを車が通りすぎる。 私から下に伸びる足の先はまるで針通しの穴のように窮屈で、土を見ることはできない。 土の柔らかい感触は曖昧な記憶の中にしかない。 手が届きそうなすぐ先には、蝶々結びほどの大きな隙間があり、そこに煌びやかな茶色い土が覗いているのだが、どう頑張っても一度生えてしまったこの場所から動くことはできない。 さらに言えば、私は
100の思考で出ていって 1の気持ちで帰ってきた 松本盆地は光が散りばめられていて どうしても山を越えられなかった 気付かぬ間に溜まっていた思い出で こんなにも心が動いていたんだと知る いつか別れる けど今じゃない
日記回です。今日の感動は無理に詩にする必要がない気がして。 初代「電車でGO!!(1997年)」の動画を見て懐かしんでいた。 近づくと突如現れる山。 判断基準がよくわからない警笛。 なんだか触りたくなる進行信号。 適度に心地いい駅の喧騒。 急ブレーキに怒る乗客。 カチャカチャカチャと鳴る黒いアナログ板。 画質は悪かったけど、違和感はなかった。 その割に音はリアルで、没入感はあった。 想像で補っていたんだと思う。 全てが精密な絵よりも、ラフ画の方が想像が膨らむから好き。
白い羊が8匹 黒い羊が6匹 黄色い羊が5匹 虹のかかる青い原っぱで眠っている
嫌いではない 好きでもない かといって無関心でもない 唯一、でもない 強いて言うなら興味。 それも味覚としての。 誰にでも向ける笑顔を 君にも向ける 他と少し違うのは その笑顔が嘘だって 君にバレていることと それでも隣にいること
やる気スイッチ、木のてっぺん
山々を、風を、川を、夢を、貴方を、赤子を、卵を、 砕かずに、 丸ごと、 食みたい。 噛めば壊してしまうその 無駄に丈夫な歯。 私は強いから、 みんなのように、 本音を、愚痴を。吐かずに済むが 私はもう、自重に、己の強さに耐えられない 歩けばアリを踏み潰すし その道の草は枯れていく 貴方に残った歯型はいずれ毒のように巡って、私の見ている目の前で、本当に目の前で、1グラムずつ蒸発していくに違いない 最後に残った欠片すら拳に握れないまま、 忽然と世界が枯れ切る だからといって