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小澤メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

46 トイ・ストーリーの衝撃。

実際のおもちゃが映画になった。
前回のノートから、さらに掘り下げて1つ書いてみる。『トイ・ストーリー』について。シリーズ4で新登場のキャラクター、バーニーがお気に入りというのは書いたけれど、そもそもの『トイ・ストーリー』について少し。1995年の映画『トイ・ストーリー』(その後、2019年にシリーズ4まで公開されている)は、衝撃的だった。正確には、映画の中のおもちゃがそのまま手にできる。アメリカン・トイに目がなかったから、そのコレクタブルな設定に奮えたのを覚えている。劇中、オモチャたちの持ち主の少年アンディに遊んでもらい、アンディの成長を喜ぶオモチャたち。しかし、人間がいないところでは、オモチャ同士でトーキングするわ、動くわ、なにより感情があるという、キッズの頃に想像していた、”オモチャあるあるというかオモチャあってほしいほしい”が満載。しかも、バズやウッディといった映画オリジナルキャラクターに混じって、グリーン・アーミー・メンやミスター・ポテトヘッドなど、ノスタルジアな実際のアメリカのキッズ・トイたちも出演しているので、オモチャ遊びのリアリティ感がハンパなかった。

子どもだけでなく大人も夢中。
このときすでに、こちらは少年ではなく、いい歳した学生だった。しかし、オモチャに対する憧憬は消えることがないのが男の良いところでダメなところ。もちろん『トイ・ストーリー』のストーリーも最高だったから、あかちゃん返りならぬキッズ返りして、オモチャ魂はさらにヒートアップしていった。さらに悪いことに、頑張れば自分のお金で、ちょっとした欲しいものならば、なんとか手に入れることができた。だから、『トイ・ストーリー』物欲は、走り出したら止まらないぜ状態に。これで、VISAとかJCBとか持ってたら、マリオでいうスターを食べた状態になってしまっていただろう。「どうやら、トイ・ストーリーはバズやウッディとかの主要キャラクターだけでなく、サブキャラも実寸でリリースするみたいだ」なんていう噂も、日本公開前から吹き込まれていたので、期待が膨らみまくっていたのを思い出す。

傑作のトーキング・バズ。
1995年の映画『トイ・ストーリー』のキャラクターたち。アンディと遊ぶときのセリフと同じトーキング・ウッディとトーキング・バズは、劇中で見たものとまったく同じような仕上がりだった。恐竜のレックス、バギーのRC、貯金箱のハム、スリンキー・ドッグ、ミスター・ポテトヘッド、グリーン・アーミー・メン、ボー・ピープ(さすがにこれは本来の電気スタンド化されてなかった)も、まさにオモチャ!だった。映画の中からやってきてくれたというより、こちらが映画の中へ入ってしまったような恍惚の思いに浸ることができた。いい歳した学生さんが、ガチャガチャと遊んでみたりした。それまでも、『レン&スティンピー』をはじめ、『Xメン』や『スポーン』など、(財布と相談しながら)気に入ったキャラクターのアメコミ・フィギュアはコレクトしてきた。そういう下地がたしかにあった。それらはコミックや映画で描かれたサイズから縮小されたものとしてブリスターパックされる。なんとか分の1スケールとかって表記されるやつだ。『トイ・ストーリー』とそれらの違いは1つ。サイズは映画そのまんま。これがたまらなかった。衝撃だった。ということで、これは30年ほど前、ebayなんてもってのほか、インターネットすらなかった時代の、映画に感動したことよりオモチャに魅せられた思い出。46

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