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ミヤビの今日が明日に繋がった、ドラマ『アンメット』感動の最終回

こんなにも愛しい作品と出逢えた幸せを、昨日の夜からずっとかみしめています。ドラマ『アンメット』最終回。静かに感動の涙が流れました。

ミヤビと三瓶の関係性がすべて明らかにされた最終回。三瓶にとってミヤビは、自分の命そのものなんだと感じました。

途中少しきな臭いストーリー展開もありましたが、このドラマは紛れもなくいろんな形の愛に溢れていました。そのどれもが抱きしめたくなるほど愛おしかったです。

「ノーマンズランド」の0.5㎜以下の血管を吻合する練習に没頭していた三瓶に、看護師長・津幡が「彼女の望んでることをしてあげて」と言って、三瓶とミヤビ、二人だけで過ごす穏やかで温かな時間が描かれた前半。まるで新婚生活みたいで、微笑ましく感じながら観ていました。

お腹のすいた三瓶に、ミヤビが作ってくれた焼き肉丼。涙をこらえながら「美味しいです」と食べる三瓶。

朝ごはんは食べないと言っていた三瓶が、二人分の目玉焼きを作り、ミヤビの好きなヨーグルトを用意して、二人一緒に食べる朝ごはん。

机で寝落ちしたミヤビをお姫様抱っこして、大切そうにベッドに運ぶ三瓶。

うたた寝をする三瓶を愛しそうに見つめ頬や頭をなでて、嗚咽をこらえながら三瓶をスケッチするミヤビ。「わたしの心は、三瓶先生を信じています。いつまでも忘れません」のメッセージと共に…。

この優しい時間がこのままどうか止まらないで…そう願いました。

二人の婚約のいきさつを話し始めた三瓶。二人の出逢いはケープタウンの国際会議。会議が終わり観光で行った島で、新型ウイルスに感染してしまった三瓶。日本人は帰れることになったのに、「婚約者だって言って残らせてもらいました」と三瓶に寄り添うことにしたミヤビ。この時からすでに二人は固い絆で結ばれていたんですね。

そこまで話した翌朝、いつもの目覚まし時計が鳴っても目を覚まさないミヤビ。そのミヤビの傍らで、ミヤビの日記を涙ながらに読む三瓶。脳外科医としてミヤビが担当した各話のエピソードが流れてくると共に、三瓶への気持ちが綴られた日記はまさにラブレターそのものでした。

救急車で病院に運ばれたミヤビ。検査の結果、脳梗塞は「完成」していないことが判明し、手術できる可能性は残されました。

低体温が維持できれば、8分間の血流遮断に耐えられる可能性が…!三瓶一人では難しい手術に大迫教授も加わり、「チーム・ミヤビ」での手術が始まりました。

緊迫した雰囲気の中、全員の力を集結させた奇跡の「7分57秒」の手術が無事に成功しました。言葉をつまらせながら「ありがとうごさいました」と深々とチームのみんなに頭を下げた三瓶に、「お疲れ様でした」と言葉をかける面々。マスク姿でも分かる、みんなの優しい笑顔に涙腺崩壊でした。

手術後、目を覚まさないミヤビを前にしての三瓶と星前の会話にまたジーン。星前役の千葉雄大、今回主役の二人と並んで素晴らしい仕事ぶりでした。千葉くん、ますます大好きになりました。

「目、覚ましてくれるよ」
「目を覚ましてもすべての記憶が失われているかもしれません」
「忘れてても、全部覚えてんじゃない?ミヤビちゃんなら」

ドラマ『アンメット』最終回より

ここからのシーンが、最大の伏線回収でしたね。

隔離された島での二人の会話。"アンメット"というタイトルの本当の意味が明かされました。

三瓶の重度障害者の兄の話。その兄は施設に入れられて、泣いていたと。兄のためと言いながら、見えないところに遠ざけただけなのかもしれないとずっとそう悩んできた三瓶。

おもむろに、ろうそくの前に紙を筒状にまるめて置いた三瓶。

「光を当てると影ができます。"アンメット"…直訳すると"満たされない"という意味です。できた影に光を当ててもまた新しい影ができて、満たされない人たちが生まれる。どうすればくまなく照らして"アンメット"を失くせるのか?その答えを探しています」

ドラマ『アンメット』最終回より

そんな三瓶を前にしてミヤビは、ろうそくを紙で囲います。

「こうすると影が消えます。ねっ?」

三瓶の苦しみを、いとも簡単に取り除いたミヤビの機転に感動でした。そこから続く二人の会話に、いろんなものが凝縮されていました。

「なんかお腹すいてきましたねぇ」
「えっ?」
「日本に帰れたら、ご飯行きませんか?」
「いいですよ」
「研修先の病院の近くに、美味しいご飯屋さんがあるんですけど…」
「うん」
「そこの焼き肉丼がすっごく美味しいんです」
「あの…不安じゃないんですか?」
「不安です。でも、自分の中に光があったら暗闇も明るく見えるんじゃないかなぁって。だから、お腹がすきます」
「川内先生、僕と結婚してくれませんか?」
「はい」

ドラマ『アンメット』最終回より

究極の状況下でのこんなプロポーズ。シビレました。ミヤビの強さも感じましたね。

そして、まさかのあのグミ!「咀嚼のように、一定のリズムで同じ運動を繰り返すと"幸せホルモン"っていうセロトニンが分泌されて幸せになります」のあのグミ!まさかミヤビの言葉だったとは…。二人の再会の日のあの会話がよみがえりました。

そしてラストは…

「川内先生、分かりますか?」
「分かります」

この会話ですべて伝わりました。ああ、本当に良かった…。ミヤビの今日が明日に繋がった瞬間でした。

ミヤビ役が杉咲花で、三瓶役が若葉竜也で、二人だからこそ作り上げられた世界が確かにそこにありました。

二人の演技に何度も引き込まれてしまい、時を忘れました。二人とも、凄い俳優さんです。

最終回は泣き合戦みたいなところがありましたが、声をつまらせながらセリフを言う若葉くんの演技のリアルさは特に忘れられません。

ドラマ『アンメット』が残してくれた感動は、しばらく私の心から消えることはなさそうです。キャストをはじめとする「チーム・アンメット」のすべての皆さん、こんなにも素敵なドラマを本当にありがとうございました!!“ロス“という言葉では表現し尽くせません!!

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