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【青天の霹靂事件簿】人対人の接触事故による母の骨折~入院・相手方との折衝編~

「青天の霹靂」という言葉がありますが、そんな出来事が我が身…正確には母に降りかかりました。

これは皆さんの身にもいつなんどき降りかかることかもしれないので、今後の動向も含めて備忘録的にnoteに書き綴っていこうと思っています。

母からLINEではなく直電があるときは何かしらの出来事が起きたというパターンが多く、着信の名前を見ると毎度不吉な予感しかしないわけです。「またなにかあった?」まさに今回もその嫌な予感的中でした。

母が駅の改札を出ようと歩いていたら前から本を読みながら歩いてきた学生がいて、避けきれずに激しくぶつかり合って転んだ…と。

右脚のつけ根辺りが痛くて立つことができず、床に寝ている状態で駅の係員が救急車を呼んでくれている状況だということは分かりました。

その日どうしても外せない仕事があり、搬送先の病院が分かったらまた連絡をもらうということで一度電話を切りました。しばらくして救急車に乗った母から搬送先の病院についての連絡がありました。

脚…か。骨折するにしても一番恐れていた脚。

母は後期高齢者という年齢の割には健康体で、足腰弱くなってきたとはいえまだまだ一人で十分歩き回れる状況でした。ただ去年”骨粗鬆症”と診断され、その薬を飲んだりはしているので骨は弱くなっていたんでしょう。

私自身も突然のことで気が動転していましたが、夫はこういう時非常に冷静にものごとを判断できる人で、夫の顧問弁護士にすぐに連絡を取ってくれました。詳細はまだよく分からなかったので、とにかく相手の名前と住所、連絡先の電話番号を必ず聞くようにとだけその時は言われました。

仕事が終わり病院に駆けつけると、ベッドに横たわった母が…。ベッドに寝ているだけで即病人に見えるから不思議なものです。こんな大ごとになるとは本人思いもよらなかったようで、自分の置かれている状況に戸惑っている様子でした。

救急の先生からは「大腿骨骨折で手術が必要です」と告げられ、頭の中をいろいろなことがグルグルと駆けめぐりました。

ぶつかった相手は中学生で、その場から逃げずにすぐに親に連絡をしてくれて、両親ともに駅に来てくれたそうです。ただ事故扱いになるので救急隊の人たちは間に入れないから、あとは当事者同士で話し合いをしてほしいということになったようでした。

こういう突発的なことが起きた場合年寄り一人では即座に判断もしづらいし、何より相手にもしも逃げられていたらそれで終わりという状況も想定されます。

幸い母は相手の連絡先の電話番号(当事者の父親)と名前を聞いたらしいのですが、電話番号はスマホに残っていたものの名前は動揺して忘れてしまったと…。

一緒に病院に行ってくれた夫がすぐに相手方に電話をかけてくれたのですが、その時には「すみませんでした」のひと言もなく「自分の子供が一方的に悪いのではなく、双方悪いのでは?」という口ぶりだったようでした。どう考えても本を読みながら歩いている方が悪いに決まっているのに…。

ただ警察が介入していないし、目撃者がいたわけでもないのでその点は仕方がなかったわけです。当の本人が塾に行っていていないので、帰ったら事故当時の状況を確認するということで弁護士に言われた情報を聞き出して、その日の電話のやり取りはそこまでになりました。

母はそのまま入院することになり、そこから慌ただしく入院の手続きなどをして私たちはその晩帰宅しました。

翌朝担当医の先生から私のスマホに電話があり、骨折の状態、手術の必要性、今後想定されるリスクの話などをされました。皆さんも想像つくと思いますが、高齢での脚の骨折の場合そのまま寝たきりになる可能性もゼロではないし、認知症になったり、脚に血栓が溜まって肺に影響が出たりして亡くなるケースも15%~20%くらいはある等々。

まだお会いしたことのない先生の淡々とした説明を聞きながら、万が一の場合の覚悟も必要だと自分に言い聞かせました。

入院に必要なものを買い込んで、再び病院へ。母はまったく眠れなかったようで元気がない様子でした。「よっぽど悪いことをしてきた人生なのかねぇ」と自分を責めるような言葉を口にしたので「そんなこと考えるのはやめよう」としか言えませんでした。

痛みもひどく、ベッドを起こしたりしても身動きがとりづらいらしく、かなり不自由に見受けられました。5歳くらいは一気に老け込んで見えました。

相手方とはその後夫がSMSでやり取りをしてくれて、子供に確認したら自分の不注意だったと認めているようで、今度は謝罪の言葉もあり、電話で話した時からは態度が軟化した様子でした。

加えて損害保険に加入していたようで、今後は保険会社から連絡がいくと思う旨の連絡を受けました。変な話、保険会社がお金を支払うことになるので自分の懐は痛まないわけですから。

今回のケース、もしぶつかった相手がそのまま逃げてしまっていたらこちらは骨折させられただけの大損で終わっていたわけです。逃げずにその場にとどまってくれたこと、親にすぐに連絡してくれたこと…たまたまいい子だったからこういう展開になったと今では思っています。

もちろん本を読みながら歩くという行為自体は危険だし、今回のような事故を引き起こす要因になり得るわけです。「歩きスマホ」もしかりです。皆さんもくれぐれも「歩きスマホ」には気をつけてください。ぶつかりそうになったら確実に避ける…これしか手はありませんが。

保険会社との交渉の行方が決定したら「手術・保険会社との交渉編」を次回は書いてみようと思っています。


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