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【私にとっての名作ドラマ】『空飛ぶ広報室』

能登半島地震の被災者を激励するため、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」が今月17日に被災地の上空で飛行されるというニュースを見ました。

被災者の方たちも、復興に尽力されている方たちも、きっときっと勇気づけられると思います。

このニュースを見て、大好きだったドラマ『空飛ぶ広報室』を思い出しました。

たまたま先日BSで第一話が再放送されているのをチラッと目にする機会があり、ひどく懐かしい気持ちになりました。

このドラマ、綾野剛演じる自衛官・空井大祐とガッキー演じるテレビ局勤務のディレクター・稲葉リカ、二人を中心に描かれます。

子供の頃からの夢であった「ブルーインパルス」のパイロットになれる直前に、不慮の事故で足をケガして「航空幕僚監部広報室」という思いもよらない部署に配属になってしまった空井。

事故以来、すっかり腑抜けになってしまい”寝ぼけたように笑うヤツ”と言われるように…。

方や、強引過ぎる取材で取材対象とトラブルになることが多く、入社5年目に不本意ながら夕方の情報番組のコーナーディレクターへと異動になってしまったリカ。

リカが「制服特集企画」の担当となり、自衛隊を取材するように命じられたことがきっかけで、リカのアテンド役に抜擢された空井と出逢いました。

最初は異動されたことへの不満を空井たちにぶつけるように挑発的な態度をとっていたリカでした。でも”空自”で働く人たちと触れ合ううちに、少しずつ新しい自分の仕事への意欲を取り戻し、いろいろな企画を考えるように変化していきました。

空井もまたリカに影響されながら徐々に本来の自分を取り戻し、広報官として成長していきました。

二人の成長物語ではありましたが、他のキャスト陣も個性豊かでそれぞれのエピソードがストーリー展開にしっかり奥行きを持たせてくれていました。思えば大好きなムロツヨシも出演していたんですよね…。

二人の恋愛については非常にもどかしい感じがありました。これで結ばれると思った矢先に、とある出来事をきっかけに空井と「空自広報室」を守るため、距離を置くことを決めたリカ…。

その二年後、空井のある企画の実現の日に再会する二人だったけれど、東日本大震災によってまた二人は距離を置くことになります。リカを巻き込みたくない空井と、その空井の想いを尊重したリカ。

でもこういった二人を引き裂くさまざまな試練は、最終回に二人の想いを爆発させるためのすべては”伏線”だったと思えるほど結構キュンキュンさせてもらいました。

私の幸せは、私が決めます!

リカのこの言葉は胸にグッと刺さるものがありました。

空井の綾野剛は鋭さがそぎ落とされた”かわいさ”があったので、非常に新鮮でしたね。リカはガッキーにしてはかなり尖っている役だったんですが、それでもかわいさは隠せませんでした(笑)。

このドラマでは、空井の上司である柴田恭兵演じる鷺坂室長がかなり重要な役どころでした。

時に支離滅裂なことも言う鷺坂室長だけれど、大きな愛と優しさで部下たちを包む込む素晴らしい人間でした。鷺坂室長の名言は多々ありましたが、やっぱり最終回。空井とリカへの言葉ではありましたが、震災で傷ついた多くの人たちへの言葉でもあり、このシーンで涙を流したことをはっきり覚えています。

「あの日から時計の針が止まってしまった人が、たくさんいる。でも…それでも前に進もうとしている人たちが…前に進もうとしている人たちがたくさんいる。勝手な願いだが、俺は、お前たちに諦めてほしくない!」

鷺坂室長が阪神・淡路大震災への災害派遣されたことを描いたり、2011年の東日本大震災を描いたり、このドラマは「震災」が大きなテーマでもありました。「航空自衛隊」という職業にここまで切り込んだドラマは恐らく初めてだったと思います。東日本大震災のわずか2年後の2013年にこのドラマが放送されたことには、当時大きな意味があったようにも感じました。

震災のような災害時には危険を顧みず駆けつけるのが自衛官の任務であることは当然なわけですが、それでも自衛官の皆さんにも家族がいて…。そういう部分をも丁寧に描こうとしていたこのドラマは、私にとって忘れられない特別なドラマになりました。

こうして書いていたら全話観たくなってしまったので(笑)、これはいよいよBlu-ray BOX買うしかないですかねー!

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