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【書評】「腸の力」であなたは変わる: 一生病気にならない、脳と体が強くなる食事法

初めに

いつものパンがあなたを殺す

こんな衝撃的なタイトルを付けた著書が一時期US Amazonの健康部門売上を独走し続けた時期があるのをご存知でしょうか?


著者はデイビット・パールマタ―博士で米国の精神科医です.本書はその著者の続編とも言えます.

○一生健康でありたい
○食事には気を使っている
○毎朝の食事はパンが多い

そんな方は,ぜひ読んで見て下さい.おそらく,明日からの朝食の内容が変わることになるでしょう.

腸内フローラとは何か?

本書はこんな言葉から口火を切られています.

全ての病気は腸から始まる

これは,現代医療の父であるヒポクラテスが紀元前3世紀に残した言葉です.本書で述べられている,腸と脳の関係については当然ながら未解明の時代に残されたとは思えない,これぞ「先見の明」と言えるでしょう.

専門用語が多用されているのと,洋書独特の読みにくさはあれど,伝えたいメッセージは以下に集約されるかと思います.

「腸内フローラの多様性を守れ」

そして,この腸内フローラとは以下のようなものです.

私たちの腸内にはたくさんの細菌が住んでいます。これを腸内細菌といい、その内訳は実に100種類以上、数にして約100兆個ともいわれています。

なかでも、回腸(かいちょう/小腸の終わり)から大腸にかけては、その多様な腸内細菌が種類ごとにまとまって、ビッシリ腸内の壁面に生息しています。

それが、まるで様々な植物が種ごとに群生している※お花畑のようであることから、腸管における腸内細菌の様相を「腸内フローラ」(腸内細菌叢/ちょうないさいきんそう)と呼んでいます。
※お花畑= flora[英] 
                         ー 光英科学研究所

これらの腸内フローラの様相は人によって異なります.それだけでなく,生活習慣,年齢,ストレスなど一時的な外的作用にも影響されるそうです.

腸内フローラを構成する腸内細菌は大きく三種類に分けられます.

・善玉菌(ビフィズス菌,乳酸桿菌など)
・悪玉菌(ウェルシュ金,ブドウ球菌など)
・日和見菌(大腸菌,バクテロイデスなど)

そしてこれらの理想的な割合が,
善玉菌2割:悪玉菌1割:日和見菌7割

だそうです.このバランスを保つことが腸内フローラの多様性を守ることにつながります.

また,一般的には食事療法がよく用いられるようです.具体的な食品については最後にまとめておきますので,ぜひ最後まで目を通して見て下さい.

帝王切開で出産する6つリスクとは?

腸内フローラの多様性を失わせる要因について十分過ぎるボリュームで述べられていますが,ここでは帝王切開の部分を引用します.

帝王切開では出産時に母親の腸内細菌に触れるという経験を経ずに子供が生まれてきます.

その影響により子供は以下のリスクを増加させると述べられています.

・アレルギーのリスクが5倍に増加
・ADHDのリスクが3倍に増加
・自閉症のリスクが2倍に増加
・セリアック病のリスクが80%増加
・成人になってからの肥満リスクが50%増加
・I型糖尿病のリスクが70%増加

どうしても母子の命を守るために帝王切開が必要な場面はあるでしょう.しかし,現状はその必要がないにも関わらず,選択されているそうです.

自分は男ですので,その痛みはきっと永遠に分かりません.当然,怖いという気持ちも分かりません.

こんなことを言うのは自分勝手だというのも分かっていますが,この事実を知ってしまった以上,子供のために自然分娩で産んで上げて欲しいと感じました.そのために出来るフォローを考えます.

腸内フローラの多様性を取り戻すには?

腸内フローラの多様性を守る(戻す)には食事療法で十分だそうです.以下に良好な食品を列挙しておきます.

・ヨーグルト
・キムチ
・紅茶
・ニンニク
・たまねぎ
・アスパラガス
・ナッツ

最近のエビデンスに基づく食事術的な本を読むとだいたい同じような食品が並んでいるのできっと間違いないのでしょう.

最後に,本書中で見つけた心に残る言葉を載せておきます.

体は今日食べたもので出来ている

あなたは明日から何を食べますか?

最後に

いかがでしたでしょうか?
今回は,デイビット・パールマタ―氏の著書「腸の力であなたは変わる」の書評を執筆しました.

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