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#旧公衆衛生院
旧公衆衛生院 週末研究27 用途変更
週末研究27回目
旧公衆衛生院施設は保健衛生の研究、教育を目的として開設された。
現在は港区の複合施設として運営されている。旧講堂、旧院長室、旧次長室は、開設当時の空間が保存公開されているが、他の部屋は用途変更され使用されている。
復原の考え方を全ての空間に用いることが、文化財の観点からすると重要となるが、多目的に利用できる公共施設として捉えると、利用対象は限定される。そのために、開設当時の設を
過去と未来の学び、そして行動
歴史的建造物と地球環境の学習を続けている。過去と未来の学びから今と向き合う対極的な視座である。
今現在、横軸のつながりを重視する傾向が出てくる。今起こっている情報、課題、関係性への課題に対応することが優先され、縦軸のつながり、時間、空間、関係性は見落としがちになる。
先人が仮説を立てた未来。すなわち現代。古さを感じさせない考え方、活動、佇まいは、今につながり、未来へ襷が渡される。
SD
面取りに含まれるメッセージ
旧公衆衛生院の柱には、角の面を取ったものと、そうでないものがある。
また、面取りは上部下部とも途中で止め、三角のデザインが浮かぶように施されている。
旧公衆衛生院の開設の目的は、保健衛生に関する研究と保健師の教育にある。
面を取った空間は、研究・教育を想定した専門的な場と考えられる。三角のデザインは向学と土台が表現されている。
面を取ってない空間は、一般的な場と考えられ、交流やプライベート
昭和10年代への旅 その後
旧公衆衛生院
この館には昭和10年代の設え、機能が現役のまま生きている。痕跡は数限りなく残っている。
80年以上前の空間が現存していることは、奇跡かもしれない。
もちろん、復原のための修理、公共施設としての設備追加、改修はされているが、既存建物の状態が良好だったからこそ今の輝きがある。
昔を知る高齢者の方々が来館されるのは不思議ではないが、レトロな雰囲気マニアの若者が、コスプレをしてやってく