九州地方の石造物②:西安寺五輪塔群(相良氏墓所)

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名称:西安寺五輪塔群

伝承など:山北相良氏墓所

所在地:熊本県玉名郡玉東町 西安寺跡


熊本県は通潤橋を始めとする石橋や、熊本城の雄大な石垣など「石文化」が根付いた地であるゆえか、石造物の宝庫でもあり、また古いだけでなく地方色豊かな石塔が多いこともあって、石造物ファンには非情に興味深い場所である。

そうした熊本を代表する五輪塔と言えるのが、玉東町の西安寺跡の五輪塔群であろう。

鎌倉時代に遠江の相良氏が、平家没官領である多良木庄を源頼朝より与えられて肥後に入ったのが、江戸時代の人吉藩主に至るまで続く相良氏であるが、その一族である山北相良氏によって造立されたのが西安寺の五輪塔群である。

墓所内でも最も古く、また最も大型で目を引く五輪塔(二枚目、三枚目)は、山北相良氏の始祖相良頼平の逆修塔(自らの供養を生前に行うための塔)で、鎌倉時代中期の正嘉元年の銘文を持ち(四枚目)、国内でも数少ない鎌倉中期の在銘塔として非情に貴重である。

水輪が円柱に近い形で、火輪が大きく反り、また地輪が低いと言う初期五輪塔の特徴を備えているが、これほど火輪の反りが急なものは他の地方にはない肥後地方の特色と言える。

各部に丸で囲まれた梵字を刻むなど、装飾性があるのも九州地方の石塔の特徴である。

他にも正応元年銘(五枚目)・嘉元二年銘(六枚目)のニ基の鎌倉時代の在銘塔があり、無銘の小型五輪塔(七枚目)も南北朝時代頃の作と思われる。

一箇所に鎌倉時代中期から後期の在銘五輪塔が集中する例はあまりなく、極めて貴重と言える。

なお、西安寺跡に隣接する白山宮の境内にも、中世の五輪塔が残されている。

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