神奈川県内の石造物⑧:清雲寺五輪塔群(三浦三代の墓)


名称:清雲寺五輪塔群

伝承など:三浦為通・三浦為継・三浦義継の墓

所在地:神奈川県横須賀市大矢部 清雲寺


三浦半島の横須賀市は、三浦一族の本拠地であったことから同氏ゆかりの寺院が数多く存在しているが、毘沙門天像をまつる清雲寺もその一つである。

清雲寺の本堂の裏には、三基の五輪塔と無数の小型五輪塔がまつられており、三浦氏の初代為通・二代為継・三代義継の墓と伝承される。

中央の五輪塔が為通の墓とされ、これは元々清雲寺にあったものと言うが、左右の二基は付近のやぐらから出土したものを同寺に移設したものである。

いづれも凝灰岩製で、鎌倉時代後期の作と推定されるが、同時期の相模国内で見られる関西の影響を受けた五輪塔とは明らかに石質も作風も異なるため、地元の石工が地元の石材を使って作製したものと考えられる。

三浦氏三代の当主は、いづれも平安時代末期の人物であるため、五輪塔の年代とは合致しないが、後年に三浦氏が造立した供養塔であろう。


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