雑記:東京の史跡、その八(芝、高円寺、巣鴨)

東京の港区芝公園の安蓮社の墓地には、榊原忠之の墓がある。

榊原忠之は、江戸時代後期の勘定奉行や江戸北町奉行などを歴任した人物で、北町奉行在職時には相馬大作事件や鼠小僧次郎吉の処刑などの重要事件を担当した。

1990年代に日本テレビで放送された里見浩太朗主演の時代劇「八百八町夢日記」の主人公のモデルである。

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杉並区高円寺の西照寺には、同じく江戸時代後期の町奉行であった山村良旺の墓がある。

山村良旺はあまり知名度はないかも知れないが、江戸時代後期に勘定奉行や江戸南町奉行などを歴任した人物で、榊原忠之よりもやや年長であるが、彼もまた能吏として知られ、最終的には御三卿の一つ清水家の家老を務めた。

勘定奉行の前に、長谷川宣雄の急逝を受けて京都西町奉行に就任しているが、この長谷川宣雄は池波正太郎の小説で度々ドラマ化もされた「鬼平犯科帳」の主人公のモデル・長谷川平蔵宣以の父である。

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江戸時代後期に町奉行を務めた人物の中でもとりわけ有名なのが、映画やテレビ時代劇で数多く取り上げられている「遠山の金さん」こと、遠山景元(「金さん」は彼の仮名である「金四郎」に由来する)であろう。

景元の墓は、巣鴨の本妙寺の墓地内にあり、墓塔は五輪塔で夫人と合葬されている。

境内には北辰一刀流を創始した剣術家・千葉周作の墓もある。

ちなみに、景元と周作は同年(寛政五年)の生まれ、かつ没年(安政二年)も同じである。

また、同寺は関宿藩主久世家の菩提寺で歴代藩主の墓所もあり、その中には幕末に老中を務めた久世広周(井伊直弼が暗殺された後、安藤信正とともに、所謂「安藤・久世政権」をリードした人物)の墓もある。

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