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【3分で読める世界史】ムガル帝国の文化と貿易

いよいよ「イスラーム世界の繁栄編」もラスト。

あと少し、がんばっていきましょう。

この記事を読めば、ムガル帝国時代の文化と貿易の様子が分かります。


①インド=イスラーム文化

タージマハル2

ムガル帝国ではアクバル帝以来の宗教融和政策により、イスラーム文化とヒンドゥー文化が混ざり合ったインド=イスラーム文化が発展しました。

美術ではモンゴル帝国時代に中国からイランに伝わったミニアチュール(細密画)が、今度はイラン(サファヴィー朝)からムガル帝国に渡り流行。

ミニアチュールはインドの伝統絵画と融合し、花をもった人物立像などが多く描かれたムガル絵画に発展しました。

さらにその影響を受けたカースト集団ラージプートによる、ラージプート絵画が盛んになります。

また建築では、タージ=マハルを代表とするイスラーム建築が花開きました。


②言語と文学

インドとパキスタンの国境

言語の面では北インドのヒンディー語とアラビア語、ペルシア語が混ざりあったウルドゥー語が生まれました。(現在のパキスタンの公用語)

ただムガル帝国の公用語は、サファヴィー朝の支援を受けて再建された経緯から(「ムガル帝国の成立」参照)、官僚にイラン人が多かったためペルシア語となっています。

また文学では、ムガル朝を建国したバーブル自身が記した回想録『バーブル=ナーマ』がトルコ語の傑作として残されました。


③インドの貿易

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最後にこの時代の貿易ですが、インドでは都市の発展と輸出の強化にともない、商品作物の栽培と加工が活発になりました。

当初はヨーロッパから求められたものは香辛料でしたが、その後インド産の綿織物が注目され、モスリン、キャラコ、サラサなどの綿布が多く取引され、多くがヨーロッパに流れ込みました。


終わりに

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はムガル帝国時代のインドの文化と貿易を見ていきました。

これにて「イスラーム世界の繫栄」編は終わりになります。お付き合いありがとうございました。

次回から、中国の明のお話です。お楽しみに!


参考文献


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