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【3分で読める世界史】緊迫するウクライナ情勢を簡単に解説

「ロシアがウクライナに侵攻したら、戦争に発展する恐れも」

そこまで事態は緊迫しています。

一体どういう経緯で、何が起こっているのか、簡単に解説したいと思います。


ウクライナの成り立ち

ウクライナは古くから、様々な国に占領、支配されてきた歴史があり、第二次世界大戦の後には、ソビエト連邦に併合されていました。

しかし1991年12月8日、当時のウクライナ大統領は、ロシアのエリツィン大統領、ベラルーシの最高会議議長とベラルーシの郊外で秘密会議をし「ソ連崩壊のシナリオ」に合意します。

そしてソ連崩壊に伴い、ウクライナは独立し、今に至ります。

黒海に面し、場所的にちょうどヨーロッパとロシアの間に位置するウクライナは、親ロシア派と親欧米派が国内で対立している状態です。


ロシアが面白くないと思っているウクライナの動向

そんなソ連から独立したウクライナが、欧米寄りの行動をとり始めたことを、ロシアは面白く思わなくなりました。

具体的には、現在ウクライナは「EU」への加盟と、アメリカ主導の集団安全保障機構である「NATO」への加盟を望んでいます。

振り返ると2013年、それまで親ロシア派だったはずのウクライナがEU加盟を目指すと、ロシアは慌てました。

そして2014年、黒海から地中海へと出られる軍事面の要衝であるクリミア半島を住民投票で支持を得られたといって、ロシアが併合します。(クリミア危機)

さらにウクライナの東部地域が親ロシア派が多かったこともあり「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」と名乗り出します。

ウクライナ政府は当然これを認めず、内戦状態に発展しました。


現在のウクライナ情勢

東部地域で内戦状態だったウクライナは、和平プロセスであるミンスク合意を結んだものの、落ち着かず。

ようやく2020年に停戦合意に至りますが、2021年に入った頃からまた衝突が激しくなっています。

そのこともあり、ウクライナはやはりNATOに加盟したく、改めてアメリカに近づいており、NATOの勢力をこれ以上増やしたくないロシアは警戒を強めています。

またロシアの警戒は、トランプ前大統領からバイデン大統領に変わり、米露の仲が険悪化していることも手伝っています。(プーチン大統領を殺人者と呼ぶなど関係悪化)

そして米露お互いが、ウクライナ周辺への軍事行動を増やしていると主張し合い、今の緊迫状態に至っています。


終わりに

2月19日現在、一旦はロシアが軍事演習していた部隊を帰らせて、収束するかに見えましたが、アメリカは「ロシアがウクライナに侵攻を決断している確証を得た」と発表。

※2月22日追記
ロシアはウクライナの東部地域の「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」の独立を一方的に承認。

ふたたび世界に緊張が走っています。

しかし各国とも外交で事態を収める道も模索しており、一刻もはやく平和的解決されることが望まれています。


■参考記事
ロシアとアメリカとEU、ウクライナで戦争が起こるのか。なぜこうなったのか。現状は。(わかりやすく)

緊迫のウクライナ情勢、いま何が起こっている?米大統領「プーチン氏が侵攻決断と確信」も「外交の余地ある」(解説)


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