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【3分で読める世界史】オランダ独立戦争

前回はスペインのお話をしましたが、そこでも少し登場したオランダが今回の舞台です。

この記事を読めば、どのようにして現在のオランダが誕生したか、わかるようになります。


①ネーデルラントの繁栄

ネーデルラントは現在のオランダとベルギーにあたり、当時はスペイン領でした。

中世より商工業が盛んで、毛織物生産の中心であるフランドル地方もネーデルラントに含まれます。

またネーデルラントはライン川を挟んで北部と南部に分けられ、現在のオランダにあたる北部7州は海運や造船業が盛んで、現在のベルギーにあたる南部10州は毛織物産業が発達し、当時の国際商業の中心アントウェルペンがありました。

商業の発展した地域であったため、労働と貯蓄を善とするカルヴァン派が広まります。


②オランダ独立戦争

しかし、カトリックの擁護者を自認するスペイン王フェリペ2世は、自分の領地にカルヴァン派が存在することを容認できず、ネーデルラントにカトリックの信仰を強制します。

これに対し当然カルヴァン派は反発。

さらにフェリペ2世は、経済先進地域のネーデルラントの富を狙って重税までかけたので、スペインへの反発はさらに広まります。

そして1568年オラニエ公ウィレムを中心にしてオランダ独立戦争が始まりました。


③オランダの独立

ネーデルラントでもカトリックが多かった南部10州は、フェリペ2世の手腕により戦線を離脱

残った北部7州は、ユトレヒト同盟を結び、イギリスの援助を受けて戦いつづけます。

そしてついに1581年に独立を宣言。オラニエ公ウィレムを初代総督とするネーデルラント連邦共和国を成立させました。

スペインは当然そんなことは認めませんでしたが、イギリスとの戦いで力を落とし、受け入れざるをえなくなります。

1609年休戦条約が結ばれ、ネーデルラント(オランダ)は事実上の独立が達成されました。


終わりに

だんだんと現在の世界の形に近づいてきましたね。

その過程を見られることが、世界史を学ぶ醍醐味のひとつです。

その後のオランダの活躍はリンクを参照してみてください。

それでは、また次回!


参考文献



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