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【3分で読める世界史】スペインによるアメリカ大陸の支配
スペインが前回征服したアメリカ大陸の、支配の様子をお届けします。
苦しめられる先住民は助かるのか。そして新たな犠牲が……。
この記事を読めば、スペインによる植民地化の実態が分かります。
①銀山の発見
16世紀半ば、南米の現ボリビア領の地域で、ポトシ銀山が発見されます。
これにより、スペインは大量の銀を手に入れることに成功。財政が潤います。
またメキシコでもサカテカス銀山が発見されました。
メキシコの都市アカプルコから、スペインのアジア貿易の拠点であるフィリピンのマニラ(「ヨーロッパの航海者たち」参照)に銀が送られます。
そしてその銀を使い、中国の絹や陶磁器などを買い付け(アカプルコ貿易)、アジアに多くの銀が流れ込むことになりました。
②大規模農園経営
そうした華々しい話の裏で、先住民は強制労働に苦しんでいました。
しかし聖職者ラス=カサスの批判などにより(前回参照)、先住民の奴隷化がついに禁止されます。
これで平和な世界が実現されるかと思いきや、実態は違いました。
先住民の代わりの労力として目をつけられた、アフリカの黒人が奴隷として大量に輸入されることになったのです。
そしてアシエンダ制という、負債を背負っている農民を使って行われる大規模農園経営が活況となり、世界商品とも呼ばれる砂糖の大量生産が行われるようになりました。
③ラテンアメリカの階級
最後にこのような奴隷制で支えられていた、ラテンアメリカの階級を記しておきます。
・スペイン本国人(支配層) ペニンスラール
・アメリカ生まれの白人(地主層) クリオーリョ
・白人と先住民の混血 メスティソ
・先住民 インディオ
・白人と黒人の混血 ムラート
・最下層 黒人奴隷
こうして、人種により階級が決定される社会が、スペインの植民地で形成されていきました。
終わりに
いかがだったでしょうか。今回はスペインによるアメリカ支配をお届けしました。
次回は、大交易時代によって変容していったヨーロッパの様子をお話する予定です。お楽しみに!
参考文献
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