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書評#7)マンガでわかる!心理学超入門

初の同日2投稿!ご紹介させていただく本はこちら。

Kindleのprime readingでタダで読むことができたので、興味本位で手に取ってみました。

これまでご紹介させていただいた書籍とは、ちょっとカテゴリ異なるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

■ 本書の構成

新社会人を主人公に、仕事や人間関係、恋愛などにおける様々な悩みを心理学の諸理論を紹介しながら、解決、成長していくというストーリーです。

■ たくさん会えば好きになる

人間の心は、日常的に何度も顔を合わせている人に対して好意を抱きやすいようにできています。これを単純接触の原理と言います。

理論的にはよくわかるし、いかに自分を認知してもらえるか、という点は、人間関係を構築していくうえで非常に大事です。

その理解の上で、この「コロナ禍」でステイホーム、在宅勤務が提唱され、たとえ緊急事態宣言が解消したとしても、完全にコロナ以前に戻ることはないでしょう。在宅勤務も、多様な働き方を受容するうえで、とても大切だと思いますが、この単純接触の原理を踏まえた際に、職場運営はどのようにすべきか、考えないといけないなあ、と思います。

リアルにFace To Faceで会うことがだけが、接触ではないので、必要なコミュニケーションが取れていれば、むしろ職場にいるストレスが軽減され、好転するかもしれませんが。

■ 人は集団の圧力に弱い

あらゆる集団において同調圧力は自然発生する。
同調圧力を避けるには、集団に近づかない、自分の主張を断固として持つ、などの強い意志や行動が必要です。
逆に、あえて同調することで、集団の一員として信頼を勝ち取ることもできます。
同調圧力が強いと言われる日本ですが、組織力や団結力を称賛されることも多いのです。

こちらも「コロナ禍」で話題の”同調圧力”に関する、話です。

どうしても、「圧力」という言葉が全面的に出ているので、マイナスイメージが強くなりますし、Twitterでは”自粛警察”などというワードもバズっています。一方で、後半にある通り、これが、日本の強さでもあったというのは事実としてあります。高度経済成長期を支えたのも、一億総中流をめざした機運が盛り上がったからなのでしょう。(生きていないのでわかりませんが。)

結局、大事なのは、心理学的にも、人は大勢の意見に左右されやすいということを、知っておく、認識しておく、ということかと思います。自分自身もそのような状況になった時に、一度立ち止まって、考えることができるように、トレーニングしていきたいと思います。

■ 有効な「叱り方」を身に付けよう

「かりてきたネコ」の法則

感情的にならない理由を話す手短にキャラクターに触れない他人と比較しすぎない根に持たない個別に叱る

書いてある通り。(笑) 実践すべきと思いつつ、非常に難しいと思います。

■ 心にも免疫がある

人の心は、自分が信じている物事に対してあまり強くない反論をされたときに、その反論を跳ね返そうとして、自分の意見をより強く主張するようにできています。そして反論を跳ね返すことができたとき、その人が信じる物事に対する確信は、さらに強固なものになり、どんな反論にも揺るがなくなるのです。(略)心理学ではこれを接種理論と呼んでいます。

この本の中で、一番ためになりました(笑)。

どんな仕事でも、相手に対して、プレゼンをしたり、議論をしたりする際には、この接種理論を利用して、事前に考え得る反論を想定しておくことで、的確に返答できるのはもちろん、自身の主張をより強固にできるということです。心にも免疫がある、新しい考え方でした!

■ 人はたくさんのペルソナ(仮面・人格)

を持っている)

人が他人に対して見せている人格は、全て様々な状況・役割に応じたペルソナ(仮面・人格)であり、人はそれぞれの場面によって別々のペルソナを使い分けている

ある種の割り切り、と、僕は理解しています。個性を大事にしろ、とも言われますが、人は様々な環境や他人とのかかわりあいの中で、生きているのであって、それぞれ違うキャラクターもまた、自分であるということかなあ、と感じます。

家族、高校時代の友人、大学時代の友人、同僚・上司、などなどそれぞれ違った自分があってしかるべきだと思いますし、本書では、それを受容し、コントロールすることで、社会的なストレスコントロールができると書かれていました。『何を言われても余裕で対応できる「おもてなしのプロ」になり切ってみる、これがペルソナ・ペインティングと呼ばれる方法』です。

そういえば、平野啓一郎氏の「分人」という考え方も、似たような話だと聞いたことがあります。またの機会に読んでみようと思います。

■ まとめ

心理学については、多少なりとも興味関心はあったりしましたが、このような書籍で学ぶという機会は少なかったので、触りとしてはとても勉強になりましたし、実生活に活きる理論もふんだんに含まれていたと感じます。既述の通りではありますが、どんな心理学の理論も、すべてを細やかに理解し実践することは、難しくとも、知っておく、ということが重要なんだろうと感じました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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