写真の体験 : 写真集とスマートフォン (写真集2) / 制作日誌3

実際に写真集が届くと、予想以上に予想と違い、驚いた。

フリックではなくページを捲るという動作、サイズ。ディスプレイではなく紙であるということ。解像度。プレビューと諸条件から想定していたよりも違ったものになっていた。特に解像度は、小さなディスプレイのスマートフォンで見るよりもかなりシビアなドットとなり紙面に浮き出ていた。解像度が違うということは、予想よりもはるかに影響を及ぼす。

写真集で写真を見るということは、スマートフォンで見るよりも大げさに見える。次のページに到るまでの時間が長いからだろうか。様々な画像を見流してしまうスマートフォンよりも、仰々しく写真が目に飛び込んでくる。だから写真も、その鑑賞に耐えられるものでなければならない。

では展示であったらどうだろうか。数によるだろう。内容にもよるだろう。構成にもよるだろう。結局、撮影されたものに引っ張られるように、構成を決定しなければならない。

これを繰り返していく中で、写真の中に、構成の中に、自分の固有性が見えてくる。それはかけがえのなく、代え難い体験であるだろう。

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