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グローバル化社会での勝ち筋-日本は海外で勝てない


どうも!
セイタです!!
北京大学修士課程にて社会学を学んでいます。

この記事及び一連のマガジンで華人について執筆していきたいと思います。また、このマガジンのゴールとしては華人についてまとまった論文を書いて投稿することを目的としています。この記事は一連のマガジンの第一弾となります。

記事の内容としては非常にライトな体験談のようなものから実際に華人へのインタビューや本や論文などをまとめたものといったヘビーなものを想定しています。

※「華人」とは中国に出自を持つ移民で居住国の国籍を取得している人です。国籍を取得していない場合は「華僑」となります。

宮台真司の華人論

僕が華人についてまとまった記事を書こうと思ったきっかけが下記の動画になります。

【宮台真司が断言「日本は海外で勝てない」】グローバル市場で必要なネットワークがない日本/解決のヒントは機能主義的な発想/住民民主主義を排除せよ/ビジネスパーソンが学ぶこと/安藤優子氏の留学体験


以下動画の内容の抜粋(6:56~14:00)です。

中国人は王朝が変わるたび大量殺戮の嵐。それゆえ、動産、不動産つまりアセットを頼れない。それでどうなったのかというと血縁主義になった。

グローバル社会での勝ち組はユダヤ人と中国人。中国国籍があるかないかは関係ない。華人、つまり中国人のネットワークに入っているかが勝ち組か負け組かを分ける。

血縁主義の社会には、単身で乗り込むという感覚が全くない。世界中のどこにいても先行者がいる。面識があるかどうかは関係ない。同じネットワークに乗っているとわかったら、全面的なホスピタリティを扶助する

だから、グローバル化に強い。日本人がグローバル社会で勝てる可能性は徹底的に0である。

日本は世界で稀な血縁主義と無関係な社会。柳田邦男は「血筋よりも家筋」と述べた。

地縁と血縁は同じ機能を持つと仮定した場合、どのような条件で地縁が機能するのだろうか?
地縁はTogetherでないと働かない。ところが、近代化し、人々が人間関係を頼らなくなると、当然地縁は薄まる。つまり、地縁には「テック化」や「システム化」に対する持続可能性がない
血縁主義は正反対。そもそもが逆境に耐えるために生み出された規範である。

なかなか面白い議論の展開ではないでしょうか?!
地縁社会である日本とは対照的に、血縁社会の中国がグローバル社会でますます権勢を誇るということが述べられています。


中国の血縁社会の強さ

中国の血縁性に関しては、多くの中国研究者が述べてきている点です。
僕自身もそれを強く感じることが時々あります。

たとえば、カザフスタンでカザフ族の中国人が中国人のオーナーが経営しているホテルに泊まることでいろいろと融通してもらったり、シンガポール人の友人が両親の故郷である福建省の親せきの家に1か月くらい滞在したりするなどなど枚挙にいとまがありません。

しかも中国人の血縁性はグローバル化によって強化されているとのことです。グローバル化の一例であるSNSを考えてみると、北京大学に留学していてもSNSを通じて国境を越えてつながり、助け合えるようになりました。この空間を超えたつながりに、中国人ネットワークが付け加わるということです。中国人が強いわけです。



一方で、日本人はどうでしょうか?
柳田邦夫氏が言ったように確かに血筋という感覚は薄いように感じます。また、地縁社会も近代化に解体されつくされてしまい、虫の息なように感じます。宮台真司氏が「日本人がグローバル社会で勝てる確率は徹底的に0」というのも無理はありません。

動画では、その後日本がどのようにこのグローバル社会という負け戦で戦っていければいいかというテーマで議論が展開されますが、この記事では少し違った観点から述べてみたいと思います。



それが、「いかにして中国人ネットワークに参入するか?」です。


宮台真司氏も中国人ネットワークにとって「面識があるかどうかは関係ない。同じネットワークに乗っているとわかったら、全面的なホスピタリティを扶助する」と言っています。

つまり、中国人と共通の文脈を共有することさえできれば、中国人ネットワークへの参入は不可能ではないかと考えております。
・そもそも国籍は関係ありません。華人とは中国籍のない中華系の人を指します。
・面識の有無も関係ありません。
・日本人は外見的に中国人とかなり相似しています。

以上より、中国語や中国に関する背景知識さえあれば中国人ネットワークに入り込むことができるのではないかと考えました。

ということで今後のマガジンでは、上記の問題設定をもっていろいろな記事を書いていこうと思います!!

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