その日の後刻に

前作の感動が多かっただけに、期待して読んではみたがなかなか難解…というか登場人物の関係性がわかりづらい…という状況が続いた。

いやまぁしかしこれは今の僕(誠心)の状態と呼応する部分は多く…とは読書していてほんとによく思うこと。

あと、いよいよ自伝的というか、母親として、政治活動家として、人種について、歴史について、遠いところで起っているような気がして、なかなか親近感が持てなかったのかもしれない。

しかしながら、自身のアイデンティティとして「私は作家なのよ」みたいな感じが全然なくて、そこには好感が持てた(というか共感した、というか)。
身近な「生活」というものをとても大切にされる方で、それこそシングルマザー仲間の間では公園がコミュニティになるというか、そのあたりの「近さ」ということについては、何かしら今の僕と重なるところもあった。あぁやはり僕は共感を求めているのかな。

戦争の時代を女性の視点で眺めている、という立場もなかなか新鮮で、今まで読んだ小説の中ではとても特異な印象をもったペイリーさんの作品群(三冊、寡作だ)。

さて次からはレイモンド・カーヴァーの旅です。傑作選は3回ほど読んだけど、単品もの(?)はまだ読んだことはなくて。基本的には時系列で14冊。長い旅がはじまりますがとても楽しみです。

これからも暮らしとともに、つづってまいります。

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