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『真夏。休薬期間中。152日目』

再血液検査になった、理由は知らない。
今回の血液検査は、初めての検査だったので余計わからない。左腕に一回薬品を入れる。その後、右腕から五分おきに三度採血した、と思う。ベッドで横になりながらの採血だったので、半眠りで、看護師さんにまかっせきりでよく覚えていない。

肝臓がんの手術特有の事前採血だったのだろう。一年前にはなかったものだ。その、数値が悪かったのか。血液が足りなかったかのどちらかだろう。
血液が足りなかったケースはたまにある。化学療法の前の血液検査で、血液が足りなくて、もう一度採血、という事もあった。

私の腕は採血がやりにくいのだろう。手の甲から採血される事もある。四月に採血した左の腕にはどす黒いあざが残ったままだ。
警官からの職質経験はないけれど、こんなに注射痕があると「尿検査おねがいします」とか、言われそうでなんか居心地がわるい。

まあ、胃カメラと同日に再血液検査なので、どうという事はない。
手術中に南海トラフ地震が起こらない事を祈るのみだ。群馬なので、影響は最小限ですむだろうが。

我が町の『話』をしよう。と、思ったら『話』の送り仮名の『話し』がしたくなった。『はなし』は正確には『話』でいいのだろうが。でもなぜか『話し』と書きたくなってしまう。変換してみるとどちらも出てくる。『話』は内容で『話し』は行為という事らしい。『話をする。話がまとまる。話にならない』が内容で、『お話しをする。話しあい。話し相手』が行為という事らしい、そんな話しです。なんだそれ。なんとなくわかったようなわからないようなどうでもいいような、日本語の迷宮に迷い込んでしまう。私は今後『はなし』とひらがなで書くことが増えそうだ。

我が町のはなしをしよう。
今年の我が町には七夕祭りがなかった。夏祭りの看板も見かけない。中止なのか、延期なのかもわからない。金銭的な理由なのか、それとも暑さのせいなのか。ひょっとすると市政新聞には理由が書いてあるのかも知れない。が、私は読んだ事がない。花火大会は行うそうだ。場所が変わった。以前は我が家の、そばの広瀬川の広場で打ち上げられていた。

それが、埼玉との県境の利根川に変わった。埼玉の自治体と共同で花火大会を開くそうだ。これはいいアイデアだと思う。わざわざ、おのれの自治体単独で打ち上げる必要もない。これからは、県境に河川が流れている自治体は連携して、花火大会を行えばいい。花火大会の数は減じていくだろう。花火師には苦難の時代になるかもしれない。それでも夏の伝統を継承していくギリギリの線が、この県を跨いでの自治体の連携による花火大会なのだろう。降雨による中止のリスクも分散できる。利根川は広い。大玉も打ちあがるだろう。もう、我が家からは見えないかも知れない。でも、この県を跨いでの連携には賛成だ。

余談をひとつ。
以前、川向うから打ち上げられた花火が、観客席に向かってきて、その上空で花開いた事があった。空から火の粉が降ってきたのだ。その時の私の逃げ足は誰よりも速かった。爆速で物陰に隠れた。観客は呆気にとられて殆ど誰も動けないまま火の粉を、ただ、あびていた。「やばい」と思った時の私の反応は速く、正しい。災害から生き残るタイプの人間だと思う。本質的に臆病なのだろう。だから、バイクで何度も事故にあってもこうして生きている。

みなさん、なにかあったら逃げましょう。


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