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午後の恐竜

 表題でピンときた方とは旨い酒が飲めそうです。
 ショートショートの金字塔たる星新一先生の作品のタイトルですが、愛読するあまり似たようなフレーズや状況に遭遇すると、脳内で風刺的で浪漫溢れるSFの世界の扉が開かれます。

 一歳になる前から恐竜に強い興味を抱いてきた息子は、三歳を迎えて尚、極めて強いモチベーションを維持しています。午後、帰宅すると毎日のように恐竜タイムが始まります。

 ここ最近のブームは『古代王者恐竜キング』で、これは2005年から2010年に稼働していたアーケードゲームを元にして2007年にアニメ化された作品です。かつて大流行した『ムシキング』の後継機として開発されたものの微妙に流行らなかったマイナーコンテンツであったようですが、今ならNetflixで視聴可能です。

 カード化された恐竜を集めて戦うストーリーは、どこかで見たことのあるような展開の連続ですが、どうやら三歳児をハートキャッチプリキュアしたようです。既に49話を4周視聴し、5周目に突入しました。登場人物の台詞暗唱やストーリー追想遊びが繰り広げられ、遂には園でも謎の恐竜ブームを巻き起こしているようです。

 オタクの才能あり。
 …いったい誰に似たのでしょう。

 さて、そんな息子が先日の折り紙なティラノサウルスに味をしめて恐竜リクエストが多発しています。まぁいけるだろうと思って折り始めても、折りきれず挫折する日々。何コレ難しい。

 色々と観ていて、私はふと気付きました。

 紙のサイズ…だと……?

 よくよくみると「15cm四方でも折れる」とか「24cm四方で折ります」とか。いや今更かーいと突っ込まれるかもしれませんが、例えば書籍化されている折り方の中で最も工程数の多い『死神』は、なるべく大きい紙を使うことが推奨されています。

 そのことに気付いた私は、さっそく大きいサイズの折り紙を……!

 …注文しません。
 なぜなら我が家には先日発注した大量の15cm四方の折り紙が鎮座しているからです。これを折りこなすことができるようになってから、他のサイズに手を広げるべきでしょう。何事も基本から。

 そうして仕上がったのは、15cm四方の折り紙でも作成可能なトリケラトプスです。


尻尾をもうちょっと格好良くしたい


 拙文に最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。願わくは、貴方が貴方の好きなものを、好きといえる世界でありますように。


#折り紙 #トリケラトプス #つくってみた
#エッセイ #恐竜キング #とは #16年前のアニメ
#2007年って16年前なんですか怖い

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