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新月 《詩》

「新月」

髪に触れ首筋に沈めた

視線を彷徨う溺れゆく星ひとつ 

唇で君を感じられないのなら


震える手で触れた夜の終わり 

新月を待つ

跡形もない完璧な孤独をください 

何も見えない硝子の瞳をください

それでも 僕はまだ


夢を見たんだ煌めく夢を

愛しい人へ この夜に歌う  

捧げるものは何もなくても

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