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「anarchism」- 心の内面 - 《小説》

「anarchism」 - 心の内面 -

誠 アンタ 
玲子の何が知りたいの?

僕は全てです 

玲子さんが
何故居なくなってしまったのか

今 何処に居るのか

僕はそう美幸さんに答えた

ふーん 誠 
アンタその覚悟あんの?

ガキじゃわかんねー話しかも
しれないよ

そう言う美幸さんに僕は 

お願いします

僕には今の状況が
全く理解出来ないんです

そう言って頭を下げた


簡単に話せる様な事じゃ無いからね

誠の電話番号教えなよ 
私のも教えておくから

時間作りな ちゃんと話すよ

そう美幸さんは言ってくれた

お互いの電話番号を
交換して僕等は別れた

独りの帰り道 僕の胸の中は

モヤモヤした得体の知れないものに
覆われていた


僕は玲子さんの
何を知っていたんだろう

彼女は何を考え思っていたんだろう

僕は彼女を愛している 
それは確かな事だ

でも 性欲処理の玩具として

彼女に依存し
愛し合っていただけでは無いのか

彼女の心の内面に
寄り添う事が出来ていたのか?

いくら考えても答えは無かった

僕は自分自身を責め続けた

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