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悪魔と青く深い海のあいだで 《詩》

「悪魔と青く深い海のあいだで」

その水は何処までも
透明で純粋だったんだ

それを知る者は誰も居ない

灯りすらない夜の闇 

誰かの足音

くだらない
辻褄合わせに僕等は泣いている


銃声の音が聴こえますか

また大切な何かが失われて行く

知らぬ間に

目隠しをしていた愛の調べ

不釣り合いな恋に

傷付くのが怖かった


水平線の向こうには
花は咲いていますか

僕等の話を聞いてください

貴方は今でも其処に居てくれますか

それとも去って行きますか


愛してると言ってください

酔いを重ねた浅い眠りの中に

せめて夢だけはと紡ぐ言葉


君の傷跡を愛した

そして僕等を愛さなかった人達に 
さよならを


僕等は昨日の続きの夢を見る

星が綴る 

君の愛した全ての景色を

其の中にただ埋もれて沈む


幾つもの永遠が海を横切る

あらゆる殺意が閃光を発し

絶えることのない
長い旅路は続いて行く


悪魔と青く深い海のあいだで

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