フリーランス2年。良かったこと、難しいなと思うことを、とことん振り返ってみた
もうすぐ、フリーランス(個人事業主)になって2年経ちます。
やはり気になるものなのか、昔の同僚や会社員のママさんなどの知人に「フリーランスって、どう?」と度々聞かれます。
私自身も、昔はフリーランスの働き方に憧れつつ、興味津々でした。
実際に飛び込んでみて2年。
会社員時代から、デザイナーさんなど周りのフリーランスの方から情報を聞いていたものの、自分で体験してみると新しい発見がありました。
予想していた以上に素晴らしい!と思うことも、逆に難しいなと思うこともありました。
でも今のところ、メリット・デメリットを比べたら、メリットのほうが多いように思います。
それに、何よりデメリットも含めて、長年やってみたかったことに挑戦できたことに満足しています。
ただし家庭の状況や大切にしたいこと、性格などによっても、フリーランスの働き方が、合うかどうかは変わってくると思います。
こうしたらいいよ!などとアドバイスはできませんが、一度、私の経験を整理してみたら、どなたかにお役に立てるかも?と思い、書いてみることにしました。
良かったこと①自由な時間と場所で働ける
やはり、何と言ってもこれではないでしょうか。
子どもと過ごす時間や自分の時間を優先しつつ、仕事のやりがいも追求できるというところは、フリーランスの良い所だと思います。
私の場合は会社員を辞めた時点で、子どもたちは小2と4歳でした。
仕事を辞めるまでは忙しい毎日で、子ども達と思う存分向き合う時間が取りにくいことが気になっていました。
職場復帰直後には仕事で疲れて休日寝込んでしまい、子どもと遊べないこともありました。
平日は大急ぎで仕事から帰宅し、疲れ切った状態で寝かしつけまでするのが大変すぎて、不必要にイライラしたことも。子どもが体調不良になっても、まず真っ先に仕事の心配をしてしまう自分も嫌でした。
子どもたちも大きくなっていき、ある時、ふと一緒に思いっきり遊べる時間は、有限なんだなと気づきました。その時、会社を辞める意思が固まった気がしています。
子育てを機に、フリーランスになったママに聞くと、子どもの病欠で会社を何度も早退し肩身がせまいという思いがなくなって、気持ちがすごくラクになったという話もよく聞きます。
通勤時間がなく、自宅で仕事ができるのも大きなメリット。
昼間は子どもとの時間を優先し、朝方や子どもが寝てから仕事など、働き方を融通しやすいのも良いところかなと思います。
良かったこと②人生をコントロールできる感を取り戻せる
フリーランスの醍醐味はやはり、自分自身で人生をコントロールしている感を取り戻せることではないでしょうか。
前職では、社員が数千人のそこそこに大きい会社で働いていました。
2月のこの時期は、転勤や思いがけない異動の辞令に、ざわざわと心が乱されていました。
自分が異動しないとしても、頼りにしていた方が異動してしまったり、上司が変わるなどがあるだけで、結構なストレスでした。
また大きい会社であればあるほど、意図に反した配置換えもありますし、異動の希望が叶いにくかったりします。仕事を選んで自分でコントロールしている実感は湧きにくいものです。
もちろん、異動や転勤を機に、前向きに飛躍できる方も中にはいますが、そうでない方も多いかと思います。
でも、フリーランスであれば、やりたいと思うことや貢献できそうな仕事を選ぶことができます。逆に、自分で決めなければ何もはじまりません。自分で人生をコントロールしている感が圧倒的に取り戻せる気がします。
それに一緒に働く人をある程度、選ぶことができるので、人間関係ストレスも減りました。人間関係のコントロールが効くようになるのも、すごく良い点かなと思っています。
大企業で働く閉塞感については、コチラの記事にすごく共感しました。↓↓
良かったこと③ 時間を自分の納得いくことに使える
人生のコントロールと少し近いですが、心からワクワクする仕事や自分にとって大切だと思うことに時間を使えるのも、フリーランスの良いところだと思います。
会社員の時は義務感のある仕事も多く、そういうことに時間を割かなければならないことが苦痛でした。
でも、フリーになって、時には平日に仕事ではなく純粋に自分のための時間をとったり(今、私は、毎週、ピラティスをする時間をとったり、趣味の時間をとることもあります。)、興味のある仕事を積極的に受けたりする自由があります。
結果、ほとんどの時間を、自分の納得のいくように使えるようになり、毎日が本当に楽しくなったなと感じています。
良かったこと④ 自己実現感が味わえる
「せいこさんに、ぜひお願いしたい!」と仕事をお願いされるのは、フリーランスとしては1番嬉しいことです。
会社員で上司に評価されて仕事をアサインされるのとは、また別次元の嬉しさ。自分の力で仕事を得ている喜びは大きいです。
またそういうふうにお仕事が来て得た報酬というのは、たとえ小額であったとしても、すごく価値がある気がしたりします。
そして、もう1つ嬉しいことは、会社で評価されるために、自分の行動を合わせる必要がなくなったことでしょうか。(これは、私が前職に長年いすぎてマンネリ感があったためかも知れません…)
自分なりの目標を決め、自分自身で仕事を評価するほうが断然、やる気が出るということにフリーになって初めて気づきました。
よかったところ⑤ 好奇心が満たされる
フリーになり、いろんな会社と仕事をするようになりました。すると会社によって価値観が違うんだなとか、こんな風に働く人達がいるのかと単純に好奇心が満たされます。
私は新卒からずっと同じ会社にいたので「1つの価値観や仕事の仕方に染まっていたな、世界が狭かったな…」と反省しました。
今はよくインタビューの仕事をしているので、色んな方の話を聞くのも、楽しいです。
スタートアップ企業の方のインタビューの仕事では、大企業とは違う働き方や仕事の進め方に憧れを感じます。
仕事を通して沢山の方の頭の中をのぞかせてもらえることで、世界が広がる感覚があります。
こうやって挙げてみると、フリーランスは経験してみてすごく良かったし、満足を感じています。
一方で、やはりフリーランスってしんどいな、難しいなと思うことも正直あります。
見えてきたマイナス面も、まとめてみたいと思います。
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難しいなと思う点① 社会的な補償が少ない&安定はない
フリーランスには厚生年金がないし、病気になったときの傷病手当などもないですし有給もありません。
当然、会社員のように毎月、お給料が一定額振り込まれるというようなこともないです。
先日、実は、ちょっとした事件がありました。
とある会社さんと、3ヶ月ほどかけて契約に向けて仕事の相談が進んでいて、契約書もデータでの確認が済んでいる状態でした。しかし急に、社内事情で、その仕事が無くなりそうだという謝罪のメールが来たのです。
金額的にも割と大きなお仕事で、日数も掛かりそうな仕事でした。なので、そのためにスケジュールの調整も進めており、私としては拍子抜けしてしまいました。
例えば家族を養っている方だったら胃が痛くなるようなことだなと思いました。その時、やはりフリーランスは弱い立場なんだなと実感しました。
こんなふうに簡単に仕事がなくなることもありますし、保証もないです。(もちろん、あまりにひどい場合は、下請け法などで守られていますので、泣き寝入りはしないようにしたいですね。)
社会的な環境の変化に、ダイレクトに左右されることだってあるので、全く安定的ではないです。
私の場合は、業務委託で毎月継続したお仕事を何本か組み合わせて、毎月収入が入るようにして対策しています。
また厚生年金がない分をカバーする方法としてiDeCOで、積立と運用をしています。(税金控除があるので、おすすめ)
わが家の場合は、夫が会社員で安定的な収入があり、私はフリーランスをしていて、なんとか胃が痛くならずにすんでいます(夫には感謝)。正直、個人事業主で家族を養うとなると、大変な覚悟と知恵がいるだろうなとは思ったりします。
一方、税金を支払っているという意識がきちんと芽生えたことで、ぼんやりとしていた会社員と違って、税金の使われ方もしっかりウォッチするように。税金周りの知識も増えて、社会人としては良い変化かなと思っています。
難しいなと思う点②仕事量のコントロール
フリーランスの場合、急に短期間ですごい仕事の量が来たり、急に仕事がなくなったりということも正直あります。
例えばこれまで私が経験したことだと、急にお話をいただいて今から2ヶ月の間に10本取材記事を書いてほしいとか、3ヶ月で15本書いてほしいと言われることもありました。
私は、他にも定期的な仕事があり、急に大量のお仕事の話をもらっても、受けられる量にも限界があります。
頼まれた仕事を全部やっていたら、多分身体が持ちません。
なのでそういう時は、有り難いお話でも断ることになります。
会社員であれば、ある程度、上司が私の仕事量のバランスを見てくれて、適切な難易度と分量の仕事振ってくれていました。でも、フリーランスの場合はそういうことは一切なく、仕事の量のコントロールを自分自身でしなければいけません。
取引先もスケジュールの交渉ができたり、はっきりと自分の意見を伝えられる関係性の方とお仕事をするのも大事かなと思ったり。(きっと私はそういう意味では恵まれているのかなと思いますが……)そういう点では難しいし、会社員以上に高度なコミュニケーション力がフリーランスには必要だなと感じています。
仕事量のコントロールのために私がした工夫はコチラ↓
難しいなと思う点③どうやって仕事を得るか?
これも、もしかしたら一番、フリ―ランスになるときに気になる点かもしれません。
私もフリーランスになる時、仕事が一切なかったらどうしよう?という不安がありました。
結果、2年経ちましたが、仕事は有り難いことにわりとありました。
実は、私の場合は、今やっている仕事は、ほぼほぼ前職のつながりや、友人や知人からの紹介だったりがほとんどです。(Twitterでたまたま見つけたコノビー編集部のお仕事だけが、唯一自分から応募したものでした。)
なので営業は今の所一切していないのですが、殆どが人とのつながりで頂いた仕事です。「せいこさんなら、この仕事できそう」とか「こういうことに興味持っていそう」という感じで話をくださる場合が多いです。
ちょっと面白いなぁと思うのは、前職でそこまで一緒にお仕事をしたことがなく関係性が深くなかった方からも、人づてに連絡先を聞いて、転職先の会社から仕事の話をくださるということもわりとあることです。
仕事は、結局、人が運んできてくれるものです。なので会社員であっても、自分はこれができる人だということが、しっかりと周知されているのは、案外大事なのかも知れないなと思いました。
私の場合は、編集ライターというフリーで仕事がしやすい職種なので、特殊かもしれません。最近は事務職や営業、経理、広報などでもフリーランスとして活躍することもできる場が広がっているので、可能性は広がっているのかなと思います。
★ママたちがスキルシェアをしながら働くコミュニティ ↓
★女性フリーランスのお仕事紹介としては、あまりに有名なWaris
難しいなと思う点④ 孤独
この孤独も、フリーランスになる前、私が心配していたことでしたが、思ったよりも大丈夫でした。
というのも、私はコノビー編集部に所属しているので、毎日誰かとスラック上でやりとりができたりします。意識的にフリーランスが多いコミュニティーに所属するようにしてみたり、人と接する機会を作っています。
でも、実はフリーランス1年目の時、振り返ると、家でずっと1人で仕事をするのに孤独を感じていてコワーキングスペースを真剣に探したこともありました。
結局、その後コロナ禍になり、夫がリモート勤務で家に居るようになったので、日中話す人ができて孤独を感じなくなりましたが、もし夫がいなかったら孤独を感じていたかも知れません。
さらに社会的にも、リモートで仕事をするのが当たり前になり、勝手ながら仲間が増えたような気持ちで、孤独を感じなくなったような気がしています。今は、きっとフリーランスでも孤独を感じることは少ないのではないでしょうか。
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長い文章にお付き合い頂き、ありがとうございます!
これまで、つらつらとフリーランスの良いところ、難しいなと思うところを並べてきましたが、いかがでしたでしょうか。
でも、結局、私が一番良かったのと思うのは、時間を有効に納得して使えるところかなと思います。
デメリットはある程度、経験値として楽しめている所もありますし、今の所色々と工夫することでカバーできることも多いです。
フリーランスになるまでは、わりと長いこと悩んでいましたが、断然フリーランスに挑戦してみてよかったなと今、感じています。
そして、今後は、またいつかチームで働いでみたい!という思いもでてきました。もし働くならできるだけ人数は少なめのチームではたらいてみたいです。
noteにはフリーで働いている方も多いので、どう感じられているか、ぜひ聞いてみたかったりもします。
では、長くなったのでこの辺りで!
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