見出し画像

【ニゲラスパイス】

【ニゲラ】
 英語でLove in a mist(霧の中の恋)というロマンチックな名がついています。クロタネソウの仲間で、スパイスとして利用する他、美しい花と羽根のような軽い葉を楽しむために家庭でも栽培されています。数種の美しい園芸種もあります。ヨーロッパでは17世紀にはすでに知られ、ハーバリストのジェラードはこの種を、「黒っぽい色で玉葱の種に似ており、味は鋭く、素晴らしい甘みがある」と書いています。当時、種は飲み物や甘味料に使われ、粉末にしたものを布に包んで暖めたものは嗅覚をよくすると考えられていたようです。
 インドでは種は料理の味付けに広く用いられ、名前もいろいろと混在しています。北インドでは野生していてカラ・ジェーラとかシャヒ・ジェーラ、さらにロイヤルクミンという名さえついていて、クミンとことごとく混同されています。一般的には「黒い玉葱の種」という意味のカロンジーと呼ばれているのが普通です。
 インドではホールのまま煎って香りを高め、野菜や豆の料理に使います。またいろいろなミックススパイスに加えたりパンにふりかけたりといったようにも利用されています。中近東やトルコでは味付けパンにも使われています。コリアンダーやオールスパイス、セ―ボリーやタイムなどハーブとよく合うので、いろいろな組み合わせを楽しんでみるといいでしょう。また、虫よけになるとも言われています。

#スパイス図鑑  48ページより


ニゲラ 黒い種


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?