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【インタビュー】全ての経験をつなぎ、なりたい自分になる。百花さんが副業ライターの先に描く夢

将来こうなりたいという理想はあっても、何から始めればいいのかわからない……

そんな人は意外と多いのではないでしょうか。ましてや、社会に出てしばらくすると、その夢もすっかり忘れて「もうこのままでいいか……」なんて思ってしまうこともあるかもしれません。

セラピストとして人の心と体を癒すお仕事をしている百花ももかさんは、スキルを身につけ、2021年春、副業ライターへの一歩を踏み出しました。

本業も副業も軌道に乗っているように見える百花さんですが、実は、さらに叶えたい夢があるそうです。

理想の姿を見失うことなく追い求める百花さんがライティングを学ぶ理由と、将来像について聞きました。

百花ももかさんのプロフィール】
セラピストの仕事をしながら、ジェンダーや恋愛などのテーマを中心に発信するライターとしても活躍中。
2021年4月にオンラインキャリアスクールSHElikesに入会、翌年2月にライターコースを修了。プライベートでは大学院生のパートナーとふたり暮らし。
百花さんのnoteはこちら

本業はセラピスト。会話を大切にしながらお客様と向き合う

——百花さんは、セラピストをされているのですよね。具体的には、どんなお仕事なのでしょうか?

マッサージの施術者です。お客様の体を癒すお仕事をしています。

同じ職種で一度転職をしているのですが、今のお店はひとりひとりのお客様と よりじっくり向き合えるので、自分に合っているなと感じます。

いろいろな方と日々お会いしますが、私の施術でお客様が素の姿を見せてくださると、嬉しいな、ありがたいなと思うのですよね。

——素の姿というのは、リラックスして、ということでしょうか?

そうなんです。普段、緊張感を持ってお仕事されているような方も、お店では脱力して休まれていたり。

中には、プライベートなお話を聞かせてくださる方もいて、心を許していただいているのかな、と思うと嬉しくて。

そのたびに、「セラピストって、とても特別なお仕事だ」と、やりがいを感じています。

——百花さんが、接客を大切にされている気持ちが伝わってきます。お仕事の中で、施術する以外にもお客様の話を聞く機会は多いですか?

多いですね。仕事、家族、恋人のことなど、内容もいろいろです。

私自身、人への興味が強いので、お客様とお話をすることで、日々さまざまな生き方や人生に触れ、学びを深めています。

日記からインスタグラムへ。誰かに読んでもらう喜びを知る

百花さんのnote記事より

——百花さんのnoteの記事に使われていた、文字ビッシリのノートの写真が気になったのですが、あれは実物なのでしょうか?

実物です。(笑)

あの写真は、一番病んでいた時に書いた日記のページを撮影したものです。

日記自体は中学生くらいから書き始めて、その頃は楽しかった記憶を記録するような可愛らしいものだったのですが、大学生の頃にはネガティブな気持ちの吐きどころと化してしまいました……。

当時、恋愛で悩んでいて、ひとまず感情をどこかに置くしかないという感じで日記にぶつけていました。

——日記は本来、自分のために書くものだと思いますが、文章を人のために書こうという方向へ転換したきっかけはあるのでしょうか?

インスタグラムですね。高校時代からやっていたのですが、大学生になって、日記の影響もあり、長文を投稿するようになったんです。

好きな音楽などについて書いていて、たまにコメントをいただくことがあって。

「すごく気持ちが伝わる文章ですね!」とか、「ライターみたい!」などと言ってもらえて、それが楽しかった記憶があります。

——インスタグラムは、写真がメインというイメージですが、百花さんは違ったのですね!

本来とは全然違う使い方をしていましたね。私の場合は、写真は付属品という感じで、文章を読んで欲しくて書いていました。

好きなアーティストの新しいアルバムが出ると、一曲ずつ褒めたたえるレビューを書いたり、ライブへ行ったらその感想を投稿したり。

同じライブを観に行っていた知らない方から、「私が言いたいことを全部代弁してくれてます!」などとコメントが来ることもあって、嬉しかったですね。

書く側にも責任がある。だから改めてライティングを学ぼうと決めた

——2021年の3月には、エッセイサイトに百花さんの文章が掲載されたと伺いました。その後に、SHElikes(オンラインキャリアスクール)に入会し、改めてライティングを学ぼうと思われたのはなぜでしょうか。

もともと、ライターという仕事に興味があったというのも理由の一つです。

それに加えて、エッセイサイトに文章が採用されたときに、編集部の方が校閲してくださったことが大きなきっかけになりました。

私にとって、自分の文章をチェックしていただくのは初めての経験で、その時ふと、「今のままで大丈夫かな?」と不安になって。

これまで、本当に好き勝手書いてきたけれど、もしかしたら何か失礼があるかもしれない。そもそも文章の書き方がおかしいかもしれない。相手が読みやすいかなんて、全然意識したことがなかったので、きちんと勉強したいと思ったんです。

——「これを機にどんどん文章を書こう」という方向ではなく、いったん立ち止まって学ぼうと思われたのですね。

いろいろな人が見るところで発信するんだったら、もう少し書く側も責任を持たないといけないなと思って。それで、応募したエッセイが公開された翌月、SHElikesに入会し、ライティングを中心に学び始めました。

ちょうど転職して、有給消化期間で時間があったので、タイミングがよかったということもありました。

——今、百花さんは副業ライターもされているとのことですが、学んだことは、ライターのお仕事のどんな点に活かされていますか?

基本的な執筆ルールや読まれる文章としての注意点などを学べたところが良かったですね。

毎回課題に対する丁寧なフィードバックがあり、納得しながら書いていけるので、独学では得られない安心感を感じていました。

——さまざまなコースを自由に受講できるのがSHElikesの醍醐味でもあると思うのですが、百花さんもライティング以外のコースも受けられましたか?

ワードプレスコースやWebデザインコース、カメラ・写真コースなど、幅広く受講しました。

そのおかげで、ライターの仕事を受けた時に、ワードプレス入稿もできるようになりましたし、アイキャッチ画像の作成も担当できるので、仕事の幅が広がりました。

——ライター案件に応募をされたのは、そういった学びも後押しになったのでしょうか?

そうですね。初めは、「私にライターができるのか?」という不安感もありましたが、先生からのフィードバックであたたかい言葉をたくさんいただき、それがやがて「案件に挑戦してみよう!」という勇気に変わっていきました。

私はライティングを学び始めて2カ月めにお仕事案件への応募を開始しましたが、ライターとして活動を始めた当初に長所も短所も言葉にして伝えてもらえる環境があったことは、今にとても活きていると思います。

セラピストにライター。その先にある、大きな夢

——今、百花さんがライターとして執筆されている記事は、どのような内容ですか?

「恋愛」や「ジェンダー」、「性の悩み」などをテーマとする記事を執筆しています。

最近書いたのは、北欧の子育てや家事分担の先進的な考え方についてや、LGBTQの記事などですね。大学時代、社会学部でジェンダー研究をしていたこともあり、もともとそういった分野への感心が強いんです。

——誰でも扱えるテーマではないですし、百花さんの強みだと感じます。今後もこのまま、本業のかたわら副業ライターというかたちで続けられるのでしょうか?

いえ、あまり公言したことはなかったのですが、実は、将来的に婚活事業をやりたいなという夢があって。

日記を書いたり大学でジェンダーを学んだりした根底には、両親の仲が良くなかったというのがあるんです。そんな実体験も踏まえて、結婚に悩む方の相談に乗ることで、納得して相手を選んで結婚する幸せな夫婦が増えて欲しいなという思いがあります。

——婚活事業ですか! 今のお仕事とは、一見関係がなさそうに思えますが……。

新卒でその方面へ就職することも考えました。でも、婚活事業のお仕事は、もっと経験を積んで、人間として成熟してから始めようと思い直したんです。

ありがたいことに、今のセラピストのお仕事では、年齢性別問わずさまざまなお客様と関わらせていただけるので、その中で、今後に生かせるような人間力や接客力を高めていけたらいいなと思っています。

それに、個人で婚活事業をやっている方はブログで発信されていることが多いんです。そこに書かれている考え方や価値観に共感して、その相談所を利用するといったように、ブログが看板のような役割を果たしているんですよ。

なので、今やっているライターのお仕事も、いずれ役に立つと思っています。

——今のかたちもゴールではなくて、百花さんの中では通過点なのですね。

そうかもしれません。実は最近、もうひとつの副業として、オンラインマッチングサービスの仲人業務を始めたんです。それもあって、さらに婚活事業への興味が強まっているところです。

——すごい。セラピスト、ライター、マッチングサービスと、まさに三足のわらじですね……!

もちろんどのお仕事で得た経験も無駄にせず、全てを活かして、いつか婚活事業を本業にするという夢を叶えたいと思っています。

さらに、おばあちゃんになった時には、「駆け込み寺」のような存在になるのが理想だな、なんていう想いもあります。

例えば、今日は相談に来た人のお悩みを聞いて、明日はマッサージをして……といったように、心も体も癒せる場を作りたいなと。

結婚相談にとどまらず、まちの相談所のような、「おばあちゃんのお悩み教室」といった感じの、ほっこり癒やしの場所を提供できる人になりたい。

それが今の私の、人生の目標です。

*編集後記*

ふだん、セラピストとしてたくさんのお客様と接している百花さん。丁寧でおだやかなお話しぶりは、さすが接客のプロといった印象を受けました。

一方で、「書く側にも責任があるから」とオンラインスクールへの入会を決め、転職により生じた有給消化期間も無駄にせず学びに打ち込まれてきた姿勢はとても真摯で、凛とした意思を感じました。

現状に甘んじることなく、先を見据えて自分を磨き続ける百花さんの生き方は、スキルアップを目指す多くの人にとってあこがれの姿ではないでしょうか。

自分が本当になりたいのはどんな姿なのか。そこへ近づくためには、今、何をすべきなのか。あなたにとってこの記事が、そんなことを考えるきっかけとなりますように。

写真提供:百花さん
文:アニィ 

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