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今更聞けないカーボンニュートラルって何?


#KENMAYA です。

『2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする。カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す。』

2020年、菅内閣総理大臣が所信表明演説で宣言したことから、「カーボンニュートラル」という言葉が様々な場所で見聞きされるようになってきました。そもそも、「カーボンニュートラル」とはSDGsの取り組みの中のひとつであり、地球温暖化を阻止するためのCO2削減のことを意味しています。

本日は「カーボンニュートラル」について、肯定的側面と懐疑的側面の2つからわたしなりの見解を述べていきたいと思います。


1.SDGsの取り組み


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SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

まず、絵柄から見て分かる通り、1,2,3,4,6は発展途上国や後進国を中心とした、貧困、食糧問題、健康福祉問題、教育の格差問題の是正を求めたものです。
5,10,16,17が差別や紛争の解消、平和の実現。
環境に関する問題は、7,12,13,14,15です。
つまりSDGsの枠組みの中、環境に関する問題は5/17。半分にも満たないのです。『SDGs=環境問題』だと勘違いされてる方も多いのではないでしょうか。

あくまでSDGsは【これからも地球で皆仲良く生きていくために、人類同士で協力協調しましょうね!】という努力目標です。決して環境問題だけをフォーカスしたものではありません。


2.カーボンニュートラルとは


では「カーボンニュートラル」とは一体何をどうすることなんでしょうか。簡単に言えば「植物や植物由来の燃料を燃焼してCO2が発生しても、その植物は成長過程でCO2を吸収しており、ライフサイクル全体(始めから終わりまで)でみると大気中のCO2を増加させず、【CO2排出量の収支は実質ゼロになる】」という考え方です。

そこで、植林や再生可能エネルギーに焦点が当たり、電気自動車や太陽光発電といった自然に優しいエネルギーに取り組み始めた段階です。身近なところではレジ袋の削減や、フードロス削減なんかもこの「カーボンニュートラル」に基づく施策の一環です。


3.カーボンニュートラルによって変わるもの


今後カーボンニュートラルによって、日本で最も大きく変わるのが自動車業界でしょう。現在主流のハイブリット車から全車種でEVへの移行は不可避でしょうし、それにともないエンジンや燃料系の産業分野が一気に衰退していくでしょう。またゴムや鉄鋼、プラスチックといった基礎素材製造業も石油由来製品や関連する部品の製造に大きな影響が出るでしょうし、それを利用する電機製造、運輸関連、食品加工にまで幅広く影響が出るでしょう。

もちろん全てがマイナスというわけではなく、蓄電池や固形電池産業は今後大きな成長が期待できますし、省エネ関連の製品は大きく飛躍する可能性を秘めています。
また、カーボンニュートラルによって消費者意識が変わり、5R(リフューズ(ゴミになるものを拒否すること。)、リデュース(ゴミを減らす取り組みをすること。)、リユース(捨てずに再利用すること。)、リペア(修理して再利用すること。)、リサイクル)の意識がより深く浸透することは、環境にとっていい効果をもたらすことは間違いありません。

KENMAYAの活動自体もリペア、リユースを主体に置いたものですので、一概にカーボンニュートラルを否定するものではありません。


4.カーボンニュートラルへの懐疑心


カーボンニュートラルの一番懐疑的な側面は「現実的かどうか」という部分です。まず、一番大きなところで「電力」です。

現在日本は慢性的な電力不足に陥っています。これは2011年に発生した東日本大震災による福島原発事故を受け、全国的に反原発、脱原発の動きが強まり、代替発電手段が乏しいためです。当然、火力発電はCO2を大量に発生させますし、原子力はクリーンなエネルギーとは言えません。
ここでカーボンニュートラルに基づき、EV車の普及、石油由来製品に頼らない製造業の転換を推し進めて、電力は逼迫しないと言えるのでしょうか?

次に「コスト」です。

太陽光発電や再生可能エネルギーの推進によって、現在の需要電力を賄うことができたとして、それにかかる開発費や維持費やメンテナンス費は誰が持つことになるのでしょうか。カーボンニュートラルによって、電気代や輸送コストが暴騰すれば、結果として我々庶民の財布を直撃することになります。

【地球環境のために、これからは今の電気代の10倍かかります。】

そう言われて「なるほど。地球のためだ、仕方ない。」と言える人たちがどれ程いるのでしょうか?


もちろん【SDGsへの努力は必要】ですし、カーボンニュートラルも実現可能であれば、努力していくべきだと思います。しかし、あまりに荒唐無稽すぎて実現不可能なことを宣言しても、結果として「絵に描いた餅」になってしまうのではないでしょうか。

実現可能な努力目標を設置し、マイルストーンを作り、着実に一歩ずつ前進できていることを確認することこそが急務であり、それこそ政府の財源はこういった再生可能エネルギーの基礎研究にこそ、どんどん投資すべきだとわたしは思います。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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