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ようやく本業の方が落ち着いてきた話

おはようございます。今日は本業についての話をします。

3月~5月にかけて弊社は創業以来、未経験のどん底という状態を経験致しました。東日本大震災やリーマンショックを遥かに凌ぐ、受注減少でした。

6月に入り、ようやく生産が少しずつですが、復活の兆しが見えてきてやっと胸をなでおろしているところです。我々のような底辺製造は不況の波は一歩前にやってくるのです。恐らく、7~8月が中堅・大企業にとっては正念場となるでしょう。

さて、この3~5月ですが、実は昨年11月ぐらいから消費増税の影響もあり、取引先企業からの注文ストップや発注取り消しが相次ぎ、これはマズいことになるかもしれない。という予想を立て、先手を打って、製造機械のラインを一本止めることにしました。無念でしたが、該当ラインの従業員には整理解雇を告げ、退職金を上乗せした上で合意のもと、円満に退職して頂きました。希望者には取引先企業への就職斡旋も行いました。(確か1名は採用され、現在もそちらで従業していると伺ってます。)

その環境下においても、「オリンピックまでは生産が止まることはない」という楽観論を業界人は持っている人が多く、わたしの決断を時期尚早と揶揄する声もありました。

そして迎えた、3~5月です。緊急事態宣言の発令後、公共交通機関通勤者には自宅待機を命じ、(仕事がなさすぎて)臨時休業時には休業手当を支給し、時短営業や、輪番有給休暇など、あらゆる手を使って従業員の雇用維持及び、生活レベルの維持に努めてきました。

もちろん、国からの持続化給付金、日本政策金融公庫からの新型コロナウイルスの影響での無担保・無利息の緊急融資、雇用調整助成金の申請など、後ろ支えがあってできたことではあります。

ただ実際に持続化給付金が振り込まれたのは先月末、雇用調整助成金については、まだ申請~審査中のレベルです。日本政策金融公庫については、以前から担当者と定期的に現状や世間話などしていたかいもあって、その日のうちに決済を頂くことができ、申請から一週間で現金の振込がありました。これについては本当に感謝の一言に尽きます。

弊社は9月決算なのですが、現状から完全復活へはかなり厳しい見通しで、今期は大赤字決算を覚悟しなければならないでしょう。一時、テレビやマスコミ、ネットなどで、「企業がプールしてる内部留保を市場に流せ、従業員に還元しろ」といった声が多く聞かれました。

こういう有事の際、体力のない企業はどんどん潰れます。内部留保があるからこそ、半年先、1年先までなんとか持ちこたえることができるのです。JALやANAなど航空会社もそうです。飛行機がでなければ収入がないのです。つまり、企業の利益を全て従業員に還元するような会社は、納品が一ヶ月でもストップしたら、潰れてしまうのです。

弊社も帳面上は営業利益が赤ですが、流動資産がそこそこありましたので、なんとか持ちこたえられました。もしこれが、ゼロであったとしたら、もう既に廃業を決意していたでしょう。

今回の件は、人の働き方について、人々が多いに考えさせられる機会となっているはずです。以前にもお話したかもしれませんが、企業体や正社員制度自体の見直しも今後は考えていかなくてはなりません。企業に属して、サラリーマンだけをしている方は、自分には関係ない、と思いがちですが、この状態でも、会社には納税通知書は否応無しに来るんです。5月末には法人税、法人都民税、法人県民税、法人市民税、固定資産税、自動車税、消費税、と、一気に現金がすっ飛んでいきました。大変そうだから支払い待ってあげます。という所もあるそうですが、基本的には先延ばしにするだけで結局払うのは一緒です。

今回の経緯はわたしの中できちんと消化し、後に残すため、何をすべきだったか、何をしなければよかったのか、をきちんとまとめて、記録を残しておかなければならない、そう思います。

以上。


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