見出し画像

海外展開セミナー オーストラリア編 を開催しました

こんにちは!
さっぽろ産業振興財団 食産業振興課です。
 
札幌食と観光国際実行委員会及び(一財)さっぽろ産業振興財団では、オーストラリアへの食品販路拡大の取組として、2024年1月29日(月)に「海外展開セミナー オーストラリア編」を開催しました。
 
オーストラリアへの販路開拓に関心がある約30社の食関連事業者にご参加いただきました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
 
当日の様子を少しだけレポート記事としてお届けします!
本セミナーは、2部構成でお送りしました。


第一部:オーストラリアへの食品輸出 基本のポイントから最新トレンドまで

第一部はNNAオーストラリア営業調査部長の松本奈保子さんをオンラインにて講師に迎え、現地食品市場概要、日本食品の位置づけ、貿易規制等、知っておきたいポイントについて解説していただきました。
 
ローカルマーケットへの参入のためには、規制をクリアするだけではなく、オーガニック・健康志向が強いオーストラリアのトレンドを外さないこと、またMade in JAPANや北海道産というセールスポイントは、日本や北海道を知っているごく一部の方には理解されますが、予備知識のない現地の方には特に効果がないこと、そして現地バイヤーからの需要などについてもお話しいただきました。

第二部:オーストラリアでの「北海道の食」ブランディングとコミュニケーション

第二部は、シドニー工科大学からデザイン研究者であるアーロン・シーモア先生を講師に招き、デザインの観点から見た現地食品市場と、北海道の食を海外に伝えるストーリーの作り方、ブランドの見せ方を解説いただきました。

プレミアム商品とマスマーケットの比較から、現地に需要のある「プレミアム」とは単純に価格の違いだけではなく、ブランドの一貫性やストーリーそしてデザインが重要であるとお話しいただきました。そしてオーストラリアのプレミアム商品を事例に、パッケージデザインのトレンドから、北海道の地域性や生産体制、そして日本らしさなど「北海道の食」のコミュニケーションとして抑えるべきポイントに展開して解説いただきました。

後半では株式会社インプロバイドの小林 元さんをモデレーターに、日本人が認識する北海道と、海外から認識される北海道のブランド力の違いを観点に議論を進めました。フランスのチーズなど国際的に競争力のあるものでない限り世界に伝わる地域ブランドはほぼないに等しいのではという問いから、北海道のブランド力がない海外では、日本のものだとわかるアイデンティティ、「日本らしさ」が必要なのではとお話しされていました。

だからこそ国内のブランディングが「『北海道の食』のアドバンテージを持っている」という過信のもと取り組んでいないかを、改めながら海外への販路を考えることが、オーストラリアで競争力をもつための最初のアプローチになるのだと思います。

おわりに

今後も引き続き、海外展開のための様々な取組を実施していく予定です。来年度は、今回の経験を踏まえて、テスト販売や商談などの具体的な機会提供につなげていく計画です。

食産業振興課では、このような海外進出を目指す道内事業者の支援だけでなく、『海外市場オリジナルレポートの提供』『貿易情報の提供』『海外バイヤーとの商談会』などの海外展開支援も実施しています。

3月22日には、経済センタービル8階にて来年度の事業紹介イベントを開催予定ですので、道内食関連事業者のみなさまのご参加お待ちしております!