SEA SONS PRESS

ドイツ・ライプツィヒを拠点とする出版レーベルです。 暮らしをはじめ、作っている本のこと…

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ドイツ・ライプツィヒを拠点とする出版レーベルです。 暮らしをはじめ、作っている本のこと、アートブックフェアに参加した記録などを綴ります。 Website: www.sea-sons-press.com| Instagram: @sea_sons_press

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  • アートブックフェア

    ヨーロッパのアートブックフェアへの参加記録をまとめたマガジンです。

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Museum für Gestaltung Zürich|チューリッヒデザイン美術館

SEA SONS PRESSはブックフェア参加のためチューリッヒに滞在しました。本日はその間に訪れた Museum für Gestaltung Zürich(チューリッヒデザイン美術館)をレポートします。 ここはスイスを代表するデザインミュージアムで、1875年に設立されました。美術館は二つの建物に分かれており、今回訪ねたのはその内の一つ。 ここは1933 年、Neues Bauen(新しい建築)という建築運動の中で、スイスの建築家Adolf Steger & Karl

    • Kunsthaus Zürich|チューリッヒ美術館 -名画と世界大戦と-

      チューリッヒ美術館 (Kunsthaus Zürich) へ行ってきました。ここはスイス最大級の美術館で、今回は2021年にオープンしたばかりの新館を訪れました。 イギリスの建築家 David Chipperfieldにより設計された建物で、ミニマルながら高級感あふれる建築でした。 吹き抜けには巨大なアレクサンダー・カルダーのモビール。まるで船のよう。 展示室内に入ると、見覚えのあるセザンヌの絵があります。 見た瞬間「あれっ?腕伸びてね?」と二度見しました。少女のような少

      • チューリッヒの街中フォトレポート

        チューリッヒでのアートブックフェアVOLUMES 2022を無事に終えた月曜日、帰りのバスの時間までのんびりとチューリッヒを散策しました。今回は、その様子をフォトレポートでお届けします。 チューリッヒ市内を流れるリマト川。寒い季節にも関わらず、川沿いを散歩する人もちらほら見かけました。 スイスの街中の移動に便利なトラム。1回券が4.4CHFなのに対し、24時間券は8.8CHFと、意外とお得な料金設定。観光するなら断然24時間券がお得です。 旧市街にはおしゃれなレストラン

        • チューリッヒのアートブックフェア「VOLUMES」に参加しました!

          11月26日(土)〜27日(日)にチューリッヒで開催された、アートブックフェア「VOLUMES 2022」。今回、SEA SONS PRESSとして出展してきたので、その様子をレポートしたいと思います。 VOLUMESは2013年にチューリッヒで設立されたコレクティブ。国際的なアートブックの出版やシーンを支援すべく、ブックフェアやイベント、ブックアワードなどを定期的に開催しています。 ブックフェア当日には、約80もの出版社やアーティストが集いました。スイスをはじめドイツや

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        Museum für Gestaltung Zürich|チューリッヒデザイン美術館

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        記事

          Deutsche Nationalbibliothek|ドイツ国立図書館②

          ドイツ書籍・書体博物館の後半。私たちも見覚えあるHelvetivaなどの書体から、タトゥーマシン(!)、アートブックといった近現代以降の流れを紹介します。 古今東西の書籍を眺めながら、たくさん思いを巡らせる貴重な時間となりました。程よいサイズ感の中に、バランスよくキュレーションされていて、すばらしい展示内容でした! 書籍やデザインに興味のある方には、必ず訪れてもらいたい場所です。 ライプツィヒへお越しの際はぜひ!

          Deutsche Nationalbibliothek|ドイツ国立図書館②

          Deutsche Nationalbibliothek|ドイツ国立図書館①

          ドイツ・ライプツィヒにあるドイツ国立図書館(Deutsche Nationalbibliothek)へ行ってきました。 ここは1912年、ここライプツィヒがまだドイツと呼ばれる前、ザクセン王国の時代に築かれた歴史ある図書館です。この写真で一見するとモダンな建築ですが、裏側は100年以上前の歴史的建築となっており、新旧の建築をつなぎ合わせた個性的な建築となっています。 この図書館の特徴は、図書館に「ドイツ書籍・書体博物館」が併設されているところです。 博物館展示の始まりに

          Deutsche Nationalbibliothek|ドイツ国立図書館①

          ザイフェン取材旅行記④

          最後にご紹介するのは、ザイフェンのおもちゃ博物館です。 もとは1936年におもちゃの総合広告展用に建てられたそうで、1953年に博物館として開館。ザイフェンやエルツ地方の伝統的なおもちゃが、その歴史と共に3フロアに渡って紹介されています。 かつての仕事場や生活の様子を再現した部屋や、おもちゃの歴史や職人たちの紹介、そして高さ6.3メートルのクリスマスピラミッドなど、見どころ満載でした。 エントランス付近のミニ上映室では、ザイフェンのおもちゃ作りの歴史に関するビデオを観るこ

          ザイフェン取材旅行記④

          ザイフェン取材旅行記③

          野外博物館では、ザイフェンのおもちゃ作りの原点ともいえる木工技術「ライフェンドレーン」(Reifendrehen)の実演を見ることができます。 かつて炭鉱業で栄えたザイフェンでは、鉱石を砕くのに使っていた水車を利用して「ろくろ」を動かし、木を削り出すのに役立てたそう。実演が見られる小屋の外にも、大きな水車がありました。 ライフェンドレーンは、輪切りにした太い木材をろくろに固定して高速で回転させ、そこに刃物を当てて断面が動物の形になるように、リング状に加工する技術。完成した

          ザイフェン取材旅行記③

          ザイフェン取材旅行記②

          2日目はホテルで朝食をいただいた後、歩いて野外博物館(Freilichtmuseum)へ 博物館といっても、エルツ山地の自然の中に古い民家が点在しています。その中が展示室になっていて、ガラス越しに当時の生活の様子を伺い知ることができました。 炭鉱夫の仕事だけでは生計を立てることが難しかったザイフェン、暖炉のある部屋で大人も子どもも、家族総出でおもちゃ作りを行っていたそうです。 野外博物館の見どころは、何といっても「ライフェンドレーン」(Reifendrehen)という水

          ザイフェン取材旅行記②

          ザイフェン取材旅行記①

          ドイツ東部エルツ地方のザイフェンに行ってきました! ザイフェンは、チェコ共和国との国境にもほど近い山間の村で、くるみ割り人形をはじめとする木製おもちゃの産地として有名です。 午前中にライプツィヒを出発し、ケムニッツ→フライベルク→ザイフェンと、電車とバスを乗り継いで約4時間。村に到着すると、おもちゃ工房やおもちゃ屋さんが通り沿いにいくつも並び、歩いているだけでも幸せいっぱいになりました😇 直売をしている小さな工房も多くあり、インターホンを押すと中に入れてもらえます。実際

          ザイフェン取材旅行記①

          ライプツィヒのストリートフェスティバル SUPER BLOCKS Leipzigに参加しました

          9月頭に参加したColditzのマーケットで、SUPER BLOCKSのオーガナイズをしているArianneと出会いました。彼女たちが実施しているイベントで出店しないかとお誘いをもらい、参加することに。 SUPER BLOCKSは、都市空間をもっと自分たちの心地よい場所にしようという活動で、イベント期間中は通りの一部を車が通れないように封鎖します。そこに植物や子どもの遊び場、コーヒースタンドなどが登場し、上映会やコンサート、ディスカッションなどを行って、自分たちが住んでいる

          ライプツィヒのストリートフェスティバル SUPER BLOCKS Leipzigに参加しました

          小さな町のマーケット Kulturmarkt Colditz / 3 September

          ライプツィヒでアーティスト・イン・レジデンスPilotenkücheを運営しているJulianneのお誘いで、コルディッツというザクセン州の小さな町のマーケットに出店しました。 コルディッツはDDR時代には陶器の名産地として知られていましたが、現在は一つも陶芸工房が残っていないそう。Julianneたちはこの地域で古い家を購入してアートプロジェクトをやっており、今回のマーケットもその一環として開催されました。 私たちの隣のブースはおばあちゃんたちの編み物クラブだったり、ステー

          小さな町のマーケット Kulturmarkt Colditz / 3 September

          ブックフェア Zinefest Leipzig vol.2 / 25 June

          私たちが日頃からよく遊びに行っているライプツィヒのフリースペース「日本の家」。そこで出会った友人たちがZINEのフェスティバルを企画しており、この度参加させてもらいました。もともとZINEの販売ブースは「日本の家」の裏庭に設置される予定でしたが、天候が不安定だったことからGarage Ostという近くの別の会場で実施することに。リノベーション中でありながら大きな窓がある開放的な会場で、ライプツィヒのオルタナティブスペースのポテンシャルを感じました。当日はライプツィヒをはじめ、

          ブックフェア Zinefest Leipzig vol.2 / 25 June

          アートブックフェアIt's a book.に参加しました

          ドイツに引っ越してきてから、そしてコロナ禍の影響もあって、長らくSEA SONS PRESSとしてフェアなどに出店する機会の少なかった私たち。 ある日、ライプツィヒにある美術大学HGBにたまたま卒業生展示を見に行ったところ、「It's a book.」というアートブックフェアのポスターを見つけました。よくよく見てみると、出店者の募集締め切りが3日後! これは何かの縁だと慌てて応募してみたところ、運良く出店できることになりました。 当日は70以上のドイツ国内外のアート系出版社が

          アートブックフェアIt's a book.に参加しました