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お布団は優しい

休日の朝。
仕事かと思って早朝に目が覚めたあと、
今日が休みであることに気がついて布団をかけ直す。
あの瞬間の心地良さ。

一瞬戦闘モードになってしまったからにはまた眠りにつくまでに少し時間がかかるんだけれど、
眠れそうで寝付けない、そんな時間も好き。

その日が別に予定もない日だったのなら、眠れないことに焦る必要もないのでなお良い。

ウトウトしたり目をあけたり少しだけ夢を見たあとまた目をあけたり、
さっきまで見ていた夢の続きを見たいと思いながらも今度は全然違う夢が始まったり。
何度も寝返りを打って毛布をかけ直したりしてみる。


触り慣れた毛布の手触り、
自分の匂いが染み付いた布団と、
こうして戯れている時間。

布団の中の空気と自分の体温が
次第に溶けあって混ざりあっていく感覚。
セロトニンどばどば祭り。


お布団の中はいつだって優しい。


ワクワクして眠れない時も、
嬉しいことがあって余韻に浸っている時も、
イライラしてふて寝した時も、
悲しいことがあって泣いた時も、
毎日枕を涙で濡らしていた辛い時期にだって、
ずっと優しく包んでくれた。


お布団の中はいつだって優しい。
だからお布団の中が好きだ。


そんなことを思いながら、
今日も布団から離れ難い。

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