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新車探訪〜大阪メトロ400系の話〜

 関西。特に大阪では、大阪メトロ中央線の舞洲延伸を含めて。2025年の万博開催に向かった機運が非常に高まっている。
 鉄道の方では延伸工事も1つに入るが、ラッピングに様々な新車や波動輸送用の車両たちが導入されて行くのも興味が湧くところだろう。
 その中で、大阪メトロは中央線に民営化されてから(大阪市交通局から分離して以降)、初の新型電車を中央線に投入した。
 400系電車である。
 冒頭の写真に掲載した電車がその電車であり、非常に奇抜な見た目をしているのが特徴だ。車両の開発が発表される際のプレスリリースでは多くの鉄道ファンの度肝を抜き、その近未来的な外観は多くの人に衝撃を与えたのである。
 写真の400系電車は入線時。そして折返し作業をコスモスクエアで実施した後にそのまま戻る様子…なので、前照灯・尾灯が全部点灯している状況なのが特徴だが、この状態は特殊なので以降は画像を掲載してこの400系を解剖していこう。

 400系電車の前面…400系電車の顔となる部分だ。
 近未来的な顔に対して、やはり中央線の路線の性質。第三軌条方式という観点から床下機器を保護する為の部品、スカートの装着は見送られている事がわかる。
 その特徴の影響からか、足回りがしっかりと見える…足回りの武骨さ、ゴツゴツした状態に前衛的な先頭形状とギャップが広がっているのも面白い。
 そして、帯に関しては将来的なホームドアの設置を見据えてなのか縦状に敷かれており、この帯のスタイルも前衛的なデザインになった。
 やはり目立つのは、前面の八角形状になったその姿だろう。そして、その周囲を取り囲むライトユニット。後打ちにて撮影したので尾灯・そして光らない状態で目立たないが、コレが前照灯の点灯した状態なら非常に目立つ部分だ。

 前照灯の点灯した、寄りの部分も。
 このヶ所から撮影してみると、400系電車の持つ多角形の前衛さを感じる表情が濃く伝わり。電車として。機会としての近未来を背負った交通手段として誕生した事を感じさせる。
 2025年の夢洲開発と万博の折にはこのデザインが世界中にどのように認知され。このデザインの影響がどれだけ浸透しているかは不透明な点になるが、この400系の多角形状の前面が与える影響は非常に大きなものがあるだろう。
 …だが、そんな多角形の前衛さを感じる顔に対して行先表示は小さすぎるのが難点になっているのだ。ライトケースに目を奪われがち?なのもあるのかもしれないが、行き先の主張は本当に無さすぎる。もう少し、どうにかならなかったものか…

 前面の行き先表示。そして編成でこの車両を撮影するとこのようになる。
 中央線は直通先に於ける近鉄けいはんな線で『学研奈良登美ヶ丘』という行き先を持っているのだが、この行き先表示が中に収まっておらず無理矢理な段詰めの表示と化しており前面のインパクトと比較すると非常に見難い。
 ただ、その代わり?と言ってもなんではあるのだが前面の行き先表示LEDに関しては耐える勢いが強くなり、シャッターを重ねても耐えられるようになった。こうした部分に関しては非常に有難いかもしれない。
 その代わり、自己主張する多角形の前面についてはよく目立ちこうした撮影をしていてもよくわかる。
 車両としては見にくいが、しっかりと貫通扉…この場合は非常用に脱出用の扉も装着されている。地下鉄としての最低限にもしっかりと抜かりない状況が敷かれているのだ。

 …とここで、前面形状と前照灯の話が出たので、ついでに尾灯の方に関しても掲載していこう。
 尾灯の点灯時に関しては、撮影に難は発生するものの地下線内での撮影が非常によく目立つ。多角形の配置によって敷かれた尾灯が妖しく光り、地下を照らして駆け抜けていく様を後方撮影していると確認できるのだ。
 当初は叡山電鉄の観光電車『ひえい』でも同じような怪しさ・怖さなどを思ったが、この400系電車が放つ怪しさなどは比ではないような。
 撮影してから思わず
「怖っ…」
とボヤきを残してしまったくらいには車両の残してくる主張。そして尾灯の破壊力は凄まじい。
 しかも全方位に設置されているのだから地下全体を照らし、それが更に怪しさに怖さを増している。
 叡山電鉄・『ひえい』に関しては下方部だけだったのでそこまでの恐怖などはすぐに感じなくなったのだが。

 ここからは車両の細部?というのか、車両の細かい部分に迫る。
 側面の行き先表示。
 側面の行き先表示に関しては、前面と異なってしっかりと文字を残して。かつナンバリングの方もしっかりと振られている。
 ちなみに、撮影した時間が遅かった…かつ、この時に400系電車が入っていた行路はこの時、森ノ宮まで入庫がてらの運用だった為この森ノ宮表示が撮影できた。中央線の行き先に関して言えばこの『森ノ宮』の表示の撮影難易度はそれなりにあるのだが、たまたまの遭遇は非常に運が良かったのかもしれない。

 反対側を振り向いて、帯を確認する。
 この車両の帯は、従来の車両では横向きだった路線カラーの帯。そして車両に配されていた帯を縦型に配置変更したのが特徴的な車両なのである。
 そして、
「中央線なら緑色なのでは?」
として映るこの青い帯だが、この青い帯は『優先座席』である事を車外からもしっかり視認できるようにした配慮なのだ。
 そして、車両の帯が縦になっていく背景…に関してであるが、地下鉄の傾向。そして今後の私鉄・鉄道各社に於ける傾向として現在はホームドアの設置が進行している。一部の会社・一部の路線では既に90%が終了したり、100%として全路線の完了を済ませた路線もあるほどだ。
 と、その中で横形状の帯を車両が装着していると車両の主張が目立たなくなる問題が発生してしまう。その中で開発されたのが。その中で新たなるデザインとして誕生したのが、縦型の帯なのだ。このような帯にしていれば、ドアで腰部に巻かれる横形状の帯を気にしなくて済む。
 現代に向かっての新しい配慮なのだ。

 車内に入っても。そして車両の外部から確認してもすぐ分かる、400系電車の優先座席部。
 このスペースに関してのみ、青塗装と車内の青系レイアウトでしっかりと分かりやすい配慮がなされており、時代に即した動きがこの時点でも見られるのが非常に嬉しい。
 勿論、最近の会社のトレンド?でもあるように優先座席部の吊り革は黄色・警戒色にされておりこの部分でも車両の優先座席区画の識別がしっかりなされている事が確認できる。
 また、先ほどのホームドアに関して〜の話の続きになるが、これまでの車両では腰部。下部に表記されていた車両番号も400系電車の開発。そして時代の潮流に合わせて車番が上部に配置され、ホームドアでの隠れる懸念をしっかりと対策できている。未来を生きる電車…が現代に降り立ったような感覚は、こうしてくまなく編成を観測しても感じられる事なのだ。近い将来。そしてこの電車の普及時に、ホームドアと共演する姿が待ち遠しいものである。

 大阪市交通局…時代から、車両には大阪市の市章?交通局の局章?である、澪標のマークの設置がなされていた。
 鉄道ファンからは、このマークの事を『電車』の『電』の漢字を絡めて仕上げたデザインから、
『澪標電マーク』
と呼称するファンもいる。
 そうした中で、数年前に民営化を迎えて交通局から脱却した大阪メトロ。澪標の交通局マークの方は廃止されず、その後増備されていった30000系。そしてこの400系電車にもしっかりと引き継がれている。
 また、個人的に嬉しい?というか感動した?という部分として皆さんに見て欲しいのは、
 車両の諸元などが表記されたデータのフォントなのである。このデータのフォントに関しては、(車両が1両あたり◯tだとか)民営化前からこのフォントを貫いてきた。
 しかし、新車になっても無機質な文字でデータを残していくのではなくこうして引き継がれた事はしっかりと嬉しい。400系電車が登場した中でも、地味な朗報ではないだろうか。

 さて。車内の観察に移っていこう。先ほど、少しだけ優先席部分をチラ見せ…したのだが、この車内に関しても車両の現代を超えた未来。そして前衛の全てが詰まった仕上がりになっている。
 と、先に見せるのは車椅子スペースだ。
 この部分は子連れ用のベビーカースペースにも改良され、身障者と同時に電車移動を快適にする為の仕上がりにされている。
 プレート類のサインは勿論、車両の床下に大きく表記された車椅子・ベビーカーのマークは大きな主張として非常に嬉しいものがある。多くの人が鉄道利用をしやすいように、車両側から大きな配慮として動きがなされた。

 そして肝心の車内。
 というか最初に掲載するのは車椅子スペースじゃなくてこっちやろがい!!かもだと思うんですが、主の順不同な写真の掲載が完全に原因でございます。
 つーわけで。(治されるんだろうか)
 車内はこのように。
 何か新築の住宅…近代的なマンションの室内のような風情に思わせる仕上がりになった。そして座席は新車登場の度に思うこれまでのナントヤラで、固そう。という事。
 そして、車内には中吊り広告がないのも特徴だ。鉄道車両・通勤の役目に徹する車両として、これは大きな特徴・目玉としてこの車両の洗練された姿をアピールするものになるかもしれない。
 実際に座席はそこまで良い感触じゃないかな…?というものなのだが、そこに関してはじっくりと乗車した上でまた改めての解説ができたらと思う。ちなみに内装時点での解説になってしまうが、この400系電車の製造・設計に携わったのは山口県の日立製作所。山口県の笠戸工場にて製造し、船舶で航送されてきた。

 参考として旧来の車両。
 中央線で最古の車両となってしまった20系を例にして車内の比較をするが、歴然とした変化を起こしているのが分かるだろうか。
 この状態から洗練された内装に進化し、そして車内に地下鉄かと見紛うばかりの明るさを供給できるのだから電車の進化。鉄道の進んだ歴史には感嘆・驚愕を思うばかりである。
 しかし内装の比較に進んでみれば、完全に400系電車の内装は旧来の地下鉄車両に存在している『暗い・電球色の薄明かりなイメージ』を完全に打破し打ち破っている。車内のインテリアを見れば、その進化にときめく事間違いなしだろう。
 ちなみに…だが、20系電車は今年度中(令和5年度中)に引退する事が大阪メトロ公式より発表されている。こちらの乗車・撮影・記録の方も大いに励み急ぎたいものだ。

 400系の座席に関して、だが忘れてはならないものがある。それがこの座席だ。
 編成内の一部に、進行方向を向いた座席として『クロスシート』の設置がされているのである。
 しかし、このクロスシートに関しては進行方向に対しての転換などは不可能であり、この点に関してはバスなどと同じ固定された状態のクロスシートとなる。(ただ進行方向を向いているだけと考えるべきだろうか)
 なお、主に関しては車両の細かなる部分を少々闇雲に撮影していただけ(それで良いのか)なので、このクロスシートの設置場所に関してはイマイチ記憶していない。是非とも編成内に入っているので、その折には乗車してでも探していただきたいものだ。
 なお、地下鉄路線ではこうしたクロスシートの普及…が路線の性質上進行していないのだが、関西では京阪800系の先頭車での設置を含めるとこの車両が2例目の採用となる。
 京阪800系ではリニア地下鉄同様の小断面積な中に2+1の3人配置シートを設置しているのだが、こちらではそういった事はなく1人掛けのクロスシートがバスの様に整然と進行方向を向いて並んでいるだけである。
 ちなみに先ほども記したように、進行方向に対して傾く訳ではないので逆向きになると引力で引かれてしまうような状態になる。

 車内には、30000系でも装着されなかったような巨大?とも言えるLCDが配置されており、車両内には広告やニュースを表示する場所も確保されている。
 夢洲での万博開催に向けた新型車両という事で国際配慮にも充分だ。日本語・英語・韓国語・中国語の表示が可能である。
 こうした部分でもグローバルな車両として登場し、大阪メトロの誇る夢洲の案内人としてキャリアはバッチリである。まずは手始めにインバウンドの観光客を案内していくところからだろうか。

 ちなみに、LCDでのニュース表示時はこのようになっている。ニュース内容で撮影してしまったのは御察し、まぁこういうのは記念になるからn
 という事で。大阪の電車も一気に東京水準に近くなり…というか、都市圏的な車両の装いを感じさせてきた。
 既に車内でニュースや広告を一定表示する電車は大阪で323系や阪急1000系などが走行しているが、大阪メトロも遂にその波に乗ってきた。
 しかし、関西私鉄でここまで大きなLCD状のニュース画面を表示し、しかも画像付きで報道できる電車というのはあまり現在例がないように思う。(初見の感想)今後の車両登場にも期待だ。

 LCDによる、路線案内表示。
 大画面になった事で、非常にスタイリッシュで見やすく洗練されし表示へと進化を遂げた。勿論、大阪メトロのリニューアルを受けた車両同様にして、駅間の所要時間や乗換路線の表示もしっかりと刻み込まれている。既存車両のリニューアル車でも路線表記などに関しては充分見やすい表示だったのだが、400系電車では更に磨かれた領域まで来る事が出来たように思う。充分、今後の大阪万博に向けて大阪の最先端を行く電車としての看板は充分すぎるだろう。

 400系電車の最先端は、各設備に始まりし事ではない。
 400系電車には、通勤電車としては革新的な設備を搭載しているのだ。その設備が、先頭車両車端部に設置されているこの設備である。
 実はコレ、USB充電のコネクターなのだ。
 この充電コネクターの装備は、現代の人々にとってはありがたいものである。
 東京では各所で。電車に乗車すると至る場所でコンセントやUSB充電に関する場所も見かけ、既に地下鉄では東京メトロ・丸ノ内線でも施行されている。
 と、関西ではこのほど通勤…地下鉄電車に先駆けて400系電車にUSBコネクターという形で設置がなされ、充電スペースの設置による情報社会への進行。そしてスマートフォン社会への潮流を感じさせてきた。この設備は非常に嬉しい事…なのだが、座席に着座しての使用ができない難点がある。

 実質上、車両の端部に存在しているので『立って』利用する形となり、デッキなどにもたれるついでの使用になってくるとでもいうか。
 写真は実際に利用した様子。USBのコネクターで自分の携帯を充電し、コスモスクエア〜本町にて充電をした。
 実際、かなり使える…ニクい有り難さのある設備で、この短区間の乗車でもかなりの充電を稼ぐ事ができた。
 400系電車の最も長い距離として走るコスモスクエア〜学研奈良登美ヶ丘では一体どれほどの充電が貯まるのか、乗車して検証してみたいものだ。
 しかし、関西方面では
『通勤電車にコンセント・充電』
の文化がそこまで浸透していないようにも感じられた。
 自分のようにこの車両に存在している事を知っている乗客ならまだしも、他に乗車してきた乗客は興味津々に自分の充電するケータイを見ていた。まだまだ、この車両の普及・定着には遠い現状が待っているのかもしれない。

 ここまで400系電車の乗車感想。そして様々な区画を見てきた一通りの記録として書き記した。
 写真は阿波座にて並ぶ400系電車と30000系電車。400系電車が夢洲・大阪万博の2025年に向かうところでの看板車両として注目されているが、実際には400系電車だけではなく横に停車している30000系電車もこの大阪万博での活躍を目処に投入された電車なのだ。
 波動輸送用…として一時的な活躍。そして延伸時代の一時期を担う車両として投入されたのだが、万博終了後は中央線を離脱して大阪メトロ第二の幹線である谷町線に異動する事が既に発表されている。一時的な活躍として、中央線の30000系電車はその姿を残す事になるので、この30000系電車に関しても記録が必要だろう。
 さて、大阪万博に向けて。来たる2025年に向かって、大阪メトロが中央線の夢洲開発に導入し先陣を走っていく電車はこの2形式…に決定したが、実はもう少し中央線の方には動きがあるのだ。少しだけタイトルとは逸れるのだが、派生的に記していこう。


 まずは改めてになるが、20系。
 大阪メトロでは…というよりも、大阪市交通局時代からの大活躍を残してかつては谷町線でも活躍した同車だが、このほど400系電車の投入。そして夢洲の開発事業に伴って引退が今年度中(令和5年度以内に)に発表された。
 車両としては内装・外装ともに古き良き地下鉄の趣を残す電車なので、是非とも記録に励みたい電車である。
 中央線の看板的な車両として大阪メトロへの民営化後も絶対的な地位を残した電車であったが、2025年の大阪万博は見る事なく引退が決定した。永らくの主役の活躍に、拍手を送りたい。

 そして、従来通り築かれし車両のバリエーションにも、早速影響が発生している。
 御堂筋線を始めとして、各線で大阪メトロの新20系シリーズとして親しまれ、大阪の顔にもなっていた新20系列のうち、24系。
 24系は中央線で活躍し、OTS(大阪港トランスポートシステム)からの編入車も含めて多くの形態が活躍していた。既にOTSからの車両は谷町線に転属し、OTSという単語は現代に於いて半ば死語になろうとしている。
 が、この程24系電車も中央線から全車両が400系電車の投入によって全ての車両が他路線に転属し、24系は実質上の形式消滅と化した。
 車両としては近鉄への乗り入れに向かって高速化対応を実施したり。そして来たるホームドア普及の時代に見据えて縦帯を織り交ぜたり…と今後の活躍が期待されたが、惜しくも400系電車の投入で中央線を去る事になった。
 自分の。筆者の中での話になるが、400系電車を撮影する為に向かった際。
『編成数が元から少ない車両』
として記録する事を元から念頭に置き、率先して撮影する事が事項に入っていたので偶々その時、最晩年の姿として撮影していた。
 皮肉にも、最後の撮影は400系電車の門出を観に行った折の話となってしまったのである。
 元来より、新20系の一派として。編成数は少ないながらも『緑帯』の存在は当たり前のようにあった車両なので、今回の転属劇は大きな事象となった事だろう。

 大阪メトロの車両…ではないが、乗入れ車両として近鉄の車両にも変化が発生したので記しておく。
 大阪メトロ中央線は、既に認知の方も居るだろうが記しておくと『コスモスクエア〜学研奈良登美ヶ丘』までを走行する路線であり、途中で大阪から府境を越えて奈良県に入る。一部は府境を越えた先の生駒までの運用になっているが、フルで学研奈良登美ヶ丘まで運用する車両も存在する。
 大阪の地下なのにどうして生駒という奈良の土地を行先として見るのか?という疑問に関しては、単純に
「近鉄と直通運転しているから」
という事象によるものだ。
 このうち、近鉄は中央線の終端駅である長田から先を受け持ち、学研奈良登美ヶ丘までを管轄し運用する。
 車両は写真に掲載した車両。7000系列が充当されている。東京メトロを含めてしまうと、数少ない第三軌条の大手私鉄車両となるがこの車両の場合は更に存在が薄く、銀系の車両が多い中で違和感を放ちながらも近鉄要素が一切?大半に見られない。
 ちなみに分類が大好きな近鉄の形態はここでも織り込み済みだ。
 この写真に掲載した車両は、7000系ではなく7020系。ワイパー取り付け部が少し下降しているのが見た目での特徴だ。その他は車両制御にIGBTのVVVFインバータを採用している事くらいだろうか。

 そして、この車両が近鉄7000系。 
 外見での判断は、ワイパー取り付け位置だけである。ただしこの部分・意図に関しては完全に不明。
 として、この近鉄7000系にも。7020系にも更新の波が入っている。外見では完全にそこまで解析は出来ないのだが、この7000系は更新を受けた後の7000系である。
 まず、行き先表示器がフルカラーのLEDに変更された。この部分は外見で判読の付く部分だ。
 そして、車両に乗車せねばよく分からない…のだが、更新された7000系では運転台のハンドルがT字ワンハンドルマスコンに変更された、かつてはツーハンドルであった近鉄7000系であったのだが、大阪メトロの万博向け車両たちの波によって改良を余儀なくされた…オペレーション上の都合を合わせねばならなくなった結果である。
 ちなみに余談だが、この電車も21世紀以降に製造された為、近鉄の中では新しい通勤電車の仲間。3220系以降に派生するグレーを基調とした電車・『シリーズ21』の仲間に7000系・7020系は分類される。完全に余談なのだが。
 乗入れの仲間として、機器も姿もオペレーションも大阪メトロに適合させた近鉄電車の仲間は、新たな時代に歩んでいく。

 ここまでが、大阪メトロ中央線。そして長田から学研奈良登美ヶ丘までの近鉄けいはんな線の車両たちに与えた影響の範囲である。
 まだまだこれからも大きな変化。そして20系の引退と中央線は目が離せない路線になりそうなので、非常に今後が楽しみな地下鉄路線である。
 最後の写真に、往時の学研奈良登美ヶ丘で並ぶ大阪メトロ20系・近鉄7000系更新車を掲載してこの話を閉じよう。

 最後に。
 お久しぶりの関西鉄道ネタ、ありがとうございました。またこうした話題があれば生存のメッセージ。そして久しくの一服がてらに投稿していきますので皆様ご贔屓に。
 写真は近鉄奈良線・東生駒から撮影した400系電車の走行シーン。本当に縦状に貼られた帯がよく目立つものです。

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