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【声劇台本】034「甘くはできない」

おはようございます。昨日、カフェで初々しい高校生カップルが夜遅くまで珈琲一杯で語り合っていました。

若いって、いいね。

というわけで、今日は喫茶店でのお話です。ではさっそく。どうぞ!


■人物
月野さん(16)高校1年生。
足立君(16)高校1年生。

■本編
月野さんのMO「足立君との初デート。おしゃれなコーヒー喫茶にやってきた。ブラックコーヒーが最高だ、という足立君のまねをして私も注文してみたけれど、実はコーヒー、苦手なんです」

足立君「俺はすっきりした味のグアテマラが好きなんだよね」
月野さん「そうなんだ!」
足立君「月野さんはマンデリン?」
月野さん「おすすめってあったから」
足立君「いいチョイスだね」
月野さん「楽しみ」

月野さんのMO「コーヒーの豆を挽く音がする。あたりに豆のいい香りがただよってきた。そしてコーヒーが運ばれきた」

月野さん「いい香り! 
足立君「月野さんは、いつもブラック?」
月野さん「う、うん」
足立君「よかった」
月野さん「え?」
足立君「だってさ、ミルクとか砂糖入れるの邪道じゃん」
月野さん「そ、そう?」
足立君「俺は、豆本来の味を大事にしたいって思うんだよね」
月野さん「わ、私も! だからブラック!」
足立君「あ、やっぱグアテマラ、おいしいよ!」
月野さん「足立君、ホント、コーヒー好きなんだね」
足立君「月野さんは飲まないの?」
月野さん「じつは猫舌で」

月野さんのMO「そう言って、ブラックコーヒーに口を付ける。笑ってくれる足立君には絶対に言えない。……ミルクとお砂糖がほしくてたまらないよ! 私の恋は思ったよりも苦くなりそうです」

              (おしまい)

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これまでの台本もマガジンにまとめてあります。
もしよかったらこちらも覗いてみてください。
よろしくお願いします。


https://note.mu/script123/m/m1c3222580160

今後の執筆と制作の糧にしてまいりたいと思います。