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ニュースや生活から考える

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記事一覧

実現して欲しい「噂」を「主張的噂」あるいは「誘導的噂」と呼びたい

人づての情報を「噂」と呼びますが、「噂」には「そうなるべきだ」という発信者の主張も混じります。週刊女性PRIMEの記事によると給付金5千万円弱の誤納入を起こした田舎町で次の噂が流れているそうです。 連帯責任思想が色濃くて記事内の村民発言とよくなじんでいます。いかにも「噂」ですが、役場から正式な発信のない現時点では「そうなるべき」と考えた発信者による「噂」の可能性があります。一種の情報戦略とも考えられます。 このような「噂」に強引に名前を付けるなら、主張的噂あるいは誘導的噂

ニュースの気になったこと

「W杯試合後にサポーター暴徒化 警察が催涙ガスで応戦 ブリュッセル」(時事通信社、2022年11月28日) 賭博行為の有無と暴動との関係。 勝利時も花火を打ち上げるが、暴動との境界線はどこか。 暴動というアグレッシブコミュニケーション以外のコミュニケーション手段は無かったのか。選ばせられないか。 人の言動が試合結果に影響されたとき、それはコミュニケーションと呼べるか。 防衛機制と考えた方が適切か。 ヴァイラントの4分類に従えばレベル2の行動化に該当か。 暴動を起

身の回りの俯瞰

長方形に仕切られた棚を眺めていて気付いたのですが、数歩下がって見るだけでも俯瞰できる気がします。 部屋から出なくても「ある小物、いくつかの小物、小物の入った区画、いくつかの区画、区画を含む棚、いくつかの棚」までは距離を取れます。じっと見ていた自分の小物がいくつかの一つになって、棚の一部としてほとんど見えなくなります。 俯瞰というと鳥瞰のような上空から地上を見下ろす光景を思い浮かべますが、認識できる物体が変わるならこの距離でも十分俯瞰かなと思いました。

イヌのまち針入りサツマイモ摂取と飼い主の加害者自覚

幼い頃に老犬と一緒に寝たくて犬小屋に入ったらそっと逃げられたくらいイヌ好きなので心苦しいですが、イヌの飼い主は無意識の加害者になり得ることを意識すべきだと思います。 まち針入りサツマイモの摂取については記事の飼い主とイヌは被害側です。加害者の目的が単なる弱いものいじめであれば分かりやすい話だと思います。ただ、加害者が「犬への恐怖(トラウマなど)」「犬アレルギー」「散歩者のマナー違反」などの苦しみから逃れようとしていたらイヌの飼い主は被害者かつ加害者です。イヌが好きだとついつ

尼崎市長のボーナスカットとお財布への影響

全市民の住民基本台帳データ入りUSB一時紛失を受けて尼崎市長がボーナス全額カットするそうです。市長のお財布にどれくらいの影響があるのか気になった調べたことを記録します。 結論、尼崎市長の令和2年度年収は約1,700万円(退職手当除く)、カットされる6月期期末手当(約195万円)はそのうち11.5%です。カット後の年収は約1,505万円(退職手当除く)です。蛇足ですが、約46万人の市民に4.2円ずつ返した計算になります。 尼崎市長の報酬履歴(給与、期末手当)は以下のページに

新型コロナワクチン接種回数と感染率と層別分析を疑うこと

新型コロナワクチンの接種回数と感染率について「未接種よりも2回接種の方が感染率が高い」という事実が話題になりました。この事実、層別分析を疑うと考察が変わります。 ある集団の(身体的な)男性と女性の平均身長、どちらが高いでしょうか。一般的には男性が高いと言われます。ただし男性は全員1歳、女性は全員20歳なら女性の方が高いです。 これは平均身長を性で層別分析したとき、性よりも影響の大きな年齢を見落とした例です。年齢あるいは年齢&性で層別分析した方が適切だった例とも言えます。

医療費絡みの社会問題とマイナ保険証への一本化

医薬品の転売、高齢者への過剰な処方、処方情報の散乱によるオーバードーズ。これらは社会問題として繰り返し報道されています。マイナ保険証への一本化、すなわち健康保険証とマイナンバーとの紐付けはこれらの防止案のひとつです。個人情報の流出やそれによる職業選択の自由への影響などは議論の材料ですが、保険証を普通に利用している側は現行の保険証による不利益を念頭に置いて考えた方が良いかなと思います。 「厚労省、従来の保険証「原則廃止」を提案 異論噴出」(2022/5/25、産経新聞、Yah

新型コロナ対策 体育授業は条件付き実施でマスク不要、運動部活動の食事・集団移動は基本マスク徹底

新型コロナウイルス感染症対策本部が児童生徒は体育の授業でマスク不要と明記したことが報道されています。一方で体育の授業自体を制限するその前文の報道はまだ見かけません(解釈違いだったらお恥ずかしいです)。この取捨選択が続くと学校の先生方が悩まされそうです。 この前文を受けた体育の授業と運動部活動に言及する部分は以下です。体育の授業については報道通り着用不要が明記されています。一方、部活動における練習場所や更衣室等、食事、集団移動のマスク着用など徹底も明記されています。おそらくで

遊覧船の死亡リスクと情報の非対称性

「情報の非対称性」という言葉があります。大雑把にはあるサービスに対する売り手と買い手の持つ情報の差異を意味しており、遊覧船では運営者と利用者の持つ情報の差異になります。情報は死亡リスクも含みます。 知床遊覧船事故では事故が起きてから救命いかだや通信設備の不備、近隣海上保安署の船舶の旧式などが明らかになりました。運営者はこれらの死亡リスクを概ね認識しており、利用者は認識が困難でした。直前にこちらの遊覧船に乗り換えた母子がいたことも報道されており、死亡リスクは隠蔽されていたと推

Kindle電子書籍を買う。いや、明日まで待って買いたいなら買う。あるいはリーダーアプリを消す。

Amazon Kindleアプリで買った電子書籍(マンガ)の総額が目玉の飛び出す額になっていました。買ったことを後悔しないマンガはいくつもありますが、それ以外のマンガに払ったお金があればもっと良いものが食べーーより有益なサービスを購入できました。 考えてみれば非表示できないおすすめと解除できないワンクリック購入は衝動買いを誘うための設計です。アプリ自体が広告+αですから広告なんて不要なわけです。いろいろなマンガとの出会いに後悔はありませんが、大半は買ったというより買わされた

女性の過度な性的描写と性的対象批判の違和感

女性の過度な性的描写と性的対象批判の違和感「宇崎ちゃん」献血ポスターや「月曜日のたわわ」日経新聞広告で一部の日本人男女や国連女性機関から批判が出ているそうです。理由のひとつが「女性の過度な性的描写は女性を性的対象としてみるステレオタイプな認識を促す」こと。男性としてもその気のない女性に襲われたら不快(*1)なので気持ちは理解しますが、次の違和感があります。 性的対象とみられるから過度な性的描写が掲載されたのではないか。 「宇崎ちゃん」「月曜日のたわわ」のスタイルは過度に性

マクロ経済学とミクロ経済学があるからと「よりマクロ」「よりミクロ」を言い出すとマクロマクロマクロ経済学、マクロミクロマクロ経済学を否定できない気がします。経済学の素人ですが。

デザインの悪用と紙広告

デザインの悪用がおもしろい広告がポストに投函されていました。内容の抜粋は以下の通り。 タイトルは「インターネット設備に関するお知らせ」。タイトル直下は一般的なマンション配線形態の説明。 回線契約切り替えのメリットは中央に太字で大きく。メリットが受けられない場合の注釈はその下に小さく。 送信社名は実線で囲い末尾に記載。電話番号などは太字で大きく。会社名は営利と分かりにくくして細字で小さく。 管理会社でないことは回線契約切り替えのメリット注釈末尾に紛れ込ませ、送信社名は実

気になること。 「悪い物価高」は誰に悪いのか。良い物価高は起こり得るのか。