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「気候変動」テーマのデザート、世界大会優勝

洋菓子コンクールの最高峰「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー 2023」で、16年ぶりに優勝した日本代表チーム。なんと、そのテーマと使われた食材がすばらしい。

大会の総合テーマは「気候変動」。日本は Renewable Energy(再生エネルギー)をテーマに出場し、10時間10分にも及ぶ競技に挑んだ。


(上)温かい洋ナシやバニラアイスで構成されたデザート「Windmill(風車)」。東京〈équilibre〉の高橋萌さん作(下)パイナップル、ココナッツ入りアイスケーキ「Fluid(流体)」徳島市の洋菓子店〈PRISM〉の柴田勇作さん作


「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」は、1989年にM.O.F.(フランス最優秀職人章)の称号をもつガブリエル・パイアソン氏とヴァローナによって設立された世界を代表するパティスリーのコンクールだ。

50を超える国でまず予選が実施され、各大陸予選を勝ち抜いた世界22カ国のパティシエたちがその腕を競う。その競技内容は、飴細工、チョコレート細工、氷彫刻、そしてシェア・デザート、レストラン・デザート、フローズン・デザート、フローズン・ロリポップという、パティシエの技能と英知が発揮されるすべての項目を網羅する。そして世界を代表するパティシエによって審査される。


木頭ゆずをつかったクリーミーなロリポップ「Plume(羽)」徳島市の洋菓子店〈PRISM〉の柴田勇作さん作


今大会のテーマ「気候変動」に沿って、日本代表チームは「再生可能エネルギー」をテーマに、“風”を感じさせる作品をつくった。


チョコレートの香りや味わいをメインとしたケーキ「Wind(風)」東京〈アンリ・シャルパンティエ〉の鈴鹿成年さん作

審査員をうならせた、その食材とは、徳島の木頭(きとう)ゆず。その奥の深い、品のある香りは、大会後『KITO』の名前でフランスの新聞にも続々と掲載された。

『日本の食材で勝負して金メダルという結果を出せたこと、徳島のゆず農家のみなさんも喜んでくれると思います。徳島にいてもこういうことができるのだと内外に示しながら、“お菓子づくりで地方創生”を目指していこうと考えています』と、徳島市の洋菓子店〈PRISM〉の柴田勇作さんは語っている。

写真出典:FRaU the Earth



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