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基礎生命科学II(先取り履修用情報公開)⑤:冠詞[初出でもthe]2

前の記事に引き続き、授業内容の見本公開(少し間が空いてしまいましたが、さらなる深掘り解説を前期に実施済の基礎生命科学Iから公開)
※この科目の事前情報公開は今回で最後となります。

改めて、「初出でもthe」の例と問題

学校英語では「the=話し手と聞き手の共通認識」や「既出のthe」と説明されますが、実用的には「初出でもthe」が頻出。
(以下、太字部分は私が入力)
1. 「透明人間 The Invisible Man」の第1章タイトルと1文目
Chapter 1 - The Strange Man's Arrival
 The stranger came early in February,(以下、省略).

2. 川端康成氏の小説「雪国」とサイデンステッカー氏の英訳”Snow Country”の冒頭部分(英訳タイトルは無冠詞/ゼロ冠詞である点にも要注目)
 国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
 The train came out of the long tunnel into the snow country.
問題:「雪国」で、和文と比較して英文で冒頭1文目からtheが3つ出現する理由を考察。
解説:この点は別記事「雪国(Snow Country)教材化」で既に軽く解説しておきましたので、そちらをご覧ください。正解は授業でご説明しますので、それまで各自で考えておいてください。

3. 童謡「赤い靴」
[歌詞]
 赤い靴 履いてた 女の子
 異人さんに 連れられて 行っちゃった
 横浜の 埠頭(はとば)から 船に乗って
 異人さんに 連れられて 行っちゃった
 今では 青い目に なっちゃって
 異人さんの お国に いるんだろう
 赤い靴 見るたび 考える
 異人さんに 逢うたび 考える
問題:この女の子は①特定の一個人(名前が特定可能?)、それとも②非特定の一個人、あるいは③赤い靴を履いてた女の子は複数(特定でも非特定でも)?
回答は主観でどうぞ(英語のことは忘れて、童心に戻って考えてみてください)

4. 昔話「桃太郎」
[冒頭部分]
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
問題:このおじいさんとおばあさんは①特定の男女1名ずつ、それとも②非特定の男女1名ずつ、あるいは③おじいさんとおばさんはそれぞれ複数の可能性も?
回答は主観でどうぞ(英語のことは忘れて、童心に戻って考えてみてください)

3&4解説
:英語と日本語の比較問題と見るか、日本語の枠内の国語の問題と見るか。別記事『童謡「赤い靴」・昔話「桃太郎」教材化』で既に軽く解説しておきましたので、そちらをご覧ください。正解は授業でご説明しますので、それまで各自で考えておいてください。
(Wikipedia「赤い靴」を読むと、解釈が意外と複雑だということが分かります)

この科目を受講する予定のない方は、5つの連続記事を閲覧していただき、どうもありがとうございました。今後も他の科目の授業資料を部分公開していきますので、頭の体操としてお楽しみいただければ幸いです。

関連記事①②③④は以下をクリックしてご覧ください。

関連記事『童謡「赤い靴」・昔話「桃太郎」教材化』は以下をクリックしてご覧ください。


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