渋谷ひでみ

2019.2月鎌倉→宮城県大崎市岩出山に移住しました。 設計事務所Studio Syn…

渋谷ひでみ

2019.2月鎌倉→宮城県大崎市岩出山に移住しました。 設計事務所Studio Syncroll インテリアデザイナー/造形教室ノキノシタ 臨床美術士 9歳と5歳の子がいます。 http://s-syncroll.com/

最近の記事

家づくりのこと②〜新築かリノベか決めるまで〜

「こんなに素敵な住宅と土地、これまでにも買いたいと言われた方がいらっしゃったんではないですか?」 土地の売買の話が動き出して、オーナーさん、もとい主人の同級生のお父さんとだいぶ話せるようになってきた頃(もともと気さくな雰囲気の方だったけど)、こんなこと聞いても良いのか躊躇いながら窺ってみたことがあるんです。 そうしたらなんと 「それがいなかったんだよ〜。あなた達が初めてだよ。」 とのお答え。 10年以上空き家だったのにビックリです。 こんな魅力的な土地が! 言ってみるもん

    • 家づくりのこと①〜700坪の土地を購入することになるまで〜

      家づくり、はじめます。なんて記事を書いたのが1年以上前。そこから動き出せるまで=土地の購入に至るまで、実に1年3ヶ月の月日を要しました。 なんでそんなに時間がかかったのか? 簡単に言ってしまうと、売りに出ていない土地を購入しようとしたから。笑 売る土地としての条件を整えるためにものすごーく複雑な手続きが必要になったのです。 まぁ頑張ってくれたのは土地の元々のオーナーさんと不動産屋さんなのですが。 ・売りに出ている土地に納得できるものがない、 ・田舎の手付かずの土地を購入

      • 地域を知る、ということ

        「自分の携帯番号を言えない人〜?」 司会の千葉暢子(のぶこ)さんが参加者にこやかに問いかける。 「へ?」 私は質問の意図が分からずコンマ1秒くらいポカンした。 『え、言えない前提の問いかけ...?そんな人いる?』と思い至った時にはすでに会場にいる半数が手を挙げているではありませんか! 「ええええ!?」 私は本当に目を見開いて止まっていたと思う。 「言えないですよねー。だからこの防災手帳にご自分の番号を書いておいてください」 千葉さんが平然と言葉を続けていた。 「地域を知

        • 移住後の仕事のこと、その後

          移住して2年目だった2020年、想像以上に楽しく仕事復帰できたことを以前のnoteに書きました。 今回はその後、2021年の今のことについて書きたいと思います。 今、カフェのスタッフ業務は一旦手を離れ、本業のシンクロールでは内装デザインの仕事をいくつか手掛けさせてもらいました。 そしてここからが全くの想定外で、地元・岩出山の本を作る仕事を担当しているのです。 本といっても、ガイドブックの類ではなく、地元住民のための本で、全戸配布(約2,000世帯)が目標。岩出山には地域

        家づくりのこと②〜新築かリノベか決めるまで〜

          2歳過ぎの断乳録

          経験則、というか、惰性とも似た感覚でまわしている第二子(娘)の育児。娘のためだけに新しく始めた何かって、ほとんど、ない...。 離乳食は基本大人の食事の取り分け、アイスもチョコもYouTubeも1歳代でたしなんでしまっているし、おもちゃもお下がりばかり。息子は0歳後半から音楽フェスや長期の旅行や施工現場(仕事)に連れ回しいろんな経験を共にしたけど、社会情勢も相まって娘はそういう経験も少なく。 手のかけなさに申し訳なさを感じつつも、そんな親の気持ちなど関係なくすくすく健やか

          2歳過ぎの断乳録

          これまでの10年、これからの10年

          ふと目にした時計の時刻が14:46だった時。 誰を思うわけでもなく、心の中で静かに祈ることがこの10年で私の中の約束事のようになっていた。 今でこそ宮城県に住んでいるけど当時は都内暮らし。ボランティアで東松島や石巻に数回訪れただけで何かの力になれた実感もなく、私が震災について語るのはおこがましいと思っている。ただ、東日本大震災と福島原発の事故をきっかけに、自分自身変わったなと思うことがある。 今回は、この10年で積み重ねた、私の中の小さな意識の変化について書いてみようと思う

          これまでの10年、これからの10年

          家づくり、はじめます。

          ひとつ前のnoteで、移り住んでから上手くいっていることのひとつ、仕事について書きました。 今回は反対に苦戦していることについて書こうと思います。 その筆頭は、家づくり、もとい土地探しです。 そもそも鎌倉から宮城に移り住んだ目的のひとつは、広い土地に家を建てることでした。 (私が移住を決めた理由①) (私が移住を決めた理由②) 鎌倉では中古の戸建てを自分たち好みに改修して暮らしていました。 気に入ってはいましたが、言うても改修。間取りの自由度に限界はあるし、何より広い庭は

          家づくり、はじめます。

          移住後の仕事のこと

          宮城に移り住んで約1年。なんとかやっていけそうだと思えている事のひとつが、仕事。 なんのあてもなく移住して、最初は不安半分楽しみ半分だったけど、今は完全に楽しみが勝っています。 まずはStudio Syncrollのことから。 私は移住してすぐ出産したので、昨年度1年間はほぼ育休状態。実質主人がひとりで稼働してくれていました。ありがたいことにいくつかお声掛けいただいて、シンクロールの仕事は充分すぎる程順調のよう。 先日、仙台の物件が無事着工して、秋ごろにはお披露目できる予

          移住後の仕事のこと

          新しい1年へ

          あっという間に季節が一巡りしてしまった。 鎌倉から宮城の田舎に移り住んで1年。 あの時お腹の中にいた子は1歳になった。 移住前から最初の1年は、自分のことよりも、家族と子育て、そして環境に慣れることがメインになるだろうなと思っていた。 実際その通りになった。 こちらで知り合った人からは、私は子育ての人に見えていたかもしれないけれど、実際は外と繋がって活動していたい人。 いま外出自粛の生活を送っている方たくさんいると思うけど、赤子を連れての東北の長く寒い冬は、私にとっては外

          新しい1年へ

          あの場で感じた確かな感覚

          宮城に移り住んで8ヶ月。当初から不安を抱えていた義実家での同居生活と認知症の義祖母に対してのストレスが溜まりに溜まり、解決の糸口が見えないまま思考が堂々巡りを繰り返すようになっていた。自力では抜け出す事のできない思考のループから、誰かに外側に連れ出して欲しい...。そんな風に思うまで精神的にまいってしまう日が続くようになっていた。 そんな混沌としていた時に、葉山のstudio roda主宰のリエさんからいただいたトークイベントのお誘い。 力強い絵のビジュアルとサブタイトル"

          あの場で感じた確かな感覚

          制約が生む想像力

          ある暑い日。 息子といっしょに川原に虫捕りに出掛け、暑いね〜ひと休みしようか、と近所の感覚ミュージアム内のカフェで休憩することに。 私たちのお気に入りのフローズンドリンクを頼んで飲み始めてしばらくすると、息子が突然「ハーーーッツ!」と叫んだ。 私「!?」「どうしたの??」 息子「あれ?寒いって英語でなんて言うんだっけ?」と返ってきた。 私「coldだよ。コールド」...あ、そうか! 私はピンときた。 coldとhotについてこども園で習ったんだきっと。 息子が通っているこ

          制約が生む想像力

          少子化を目の当たりにして

          先日、娘の3・4ヶ月健診に行ったきた。 1ヶ月健診と2ヶ月健診は病院で個別に受ける形式だったので、集団で受ける初めての健診だった。 私は娘の発育はなんら心配していなくて、気になっていたのは参加者が何人いるか、つまりこの地域に赤ちゃんが何人いるのか、ということ。 結果から言うと、6人だった。 今回は4,5月生まれの2ヶ月間が対象の健診だったので、単純に6倍すると、年間では36人。 2019年度生まれの同級生は30〜40人くらいになるんだろうと推測できる。 これを少ないと捉

          少子化を目の当たりにして

          仕事復帰、どうする?

          娘が産まれて4ヶ月半が経った。 4ヶ月半。 特にキリのいい数字でもないけど、息子(第一子)がこのくらいの時期に私は仕事復帰したことを思い出した。かねてより、はてさて仕事どうしようかな?と思っていたので、今考えていることを一度書き出して自分の気持ちを確認してみようと思う。 まずは5年前。 生後4ヶ月という時期は、息子は表情が豊かになってきてコミュニケーションらしきものが徐々にとれ始め、私は初めての育児のてんやわんやをようやく日常と捉えられるようになってきた頃。 そんな時、新規

          仕事復帰、どうする?

          自分の世界の外側を知っているということ

          お盆休みに、息子・娘・主人の家族4人で青森に一泊旅行に行ってきた。 目当ては青森県立美術館と十和田市現代美術館。 私は高校生の頃から美術館やギャラリーに行くのが好きで、今や欠かせない習慣。 今住んでいる地域に美術館はあるものの、常設展しかないため、徐々にアートに飢えを感じはじめていた。 なので家族旅行の話が持ち上がった時、ここぞとばかりに行き先の希望を出した。主人も職業柄いつか行きたいと考えていた場所だったようで、"青森に美術館巡りに行く"というのはすんなり決まった。

          自分の世界の外側を知っているということ

          頼ること甘えること許すこと

          私は運転が大の苦手で、ウルトラスーパーゴールドペーパードライバーのまま田舎に移住した。移住してから何よりも頑張ってるのは、2人の子どもの育児でもなく、実家の暮らしに馴染むことでもなく、運転!と言っても過言ではない。 仮免に4回落ちても運転を克服した友人の、「とにかく反復練習」という言葉を信じ、1日1回は運転することを目標に頑張っている。といっても、息子の保育園の送り迎え(片道3,4分)と最寄スーパーまでの買い物(片道6,7分)の短い距離が主だけど。 (ちなみにTOPの画像は

          頼ること甘えること許すこと

          義母と作ったお食い初め

          生後100日が過ぎ、娘のお食い初めをしました。 前々から密かに出来たらいいなと思っていたのが、義母と一緒に作ること。 お食い初めのメニューもレシピもネットで検索すればいくらでも出てくるけれど、せっかく母としての大先輩と一緒に暮らしてるんですもん。一緒に作らない手はないなと。 こちらからお願いせずとも、義母もそのつもりでいてくれて一安心。 数週間前に日にちを決めて、じゃあ鯛はあのお店に予約しておくね、じゃあ私は煮物を作りますね、うちはいつも赤飯はおふかしで作るのよ、香の物

          義母と作ったお食い初め