家づくりのこと②〜新築かリノベか決めるまで〜
「こんなに素敵な住宅と土地、これまでにも買いたいと言われた方がいらっしゃったんではないですか?」
土地の売買の話が動き出して、オーナーさん、もとい主人の同級生のお父さんとだいぶ話せるようになってきた頃(もともと気さくな雰囲気の方だったけど)、こんなこと聞いても良いのか躊躇いながら窺ってみたことがあるんです。
そうしたらなんと
「それがいなかったんだよ〜。あなた達が初めてだよ。」
とのお答え。
10年以上空き家だったのにビックリです。
こんな魅力的な土地が!
言ってみるもんです。
これはもう私たちが来るのを待っていたとしか...。
またしても、タイミングは来る時に来る、ことを実感した出来事でした。
一方で、この土地の購入に至る経緯を書いた前回の記事を読んでくれた地元の方から
「あの土地のどこに魅力を感じたのか気になるわ〜」
と言われたことがありました。
「え?😳」
「あの土地見れば分かりません?見たまんま全部魅力的なんですが。。」
と答えたものの、
あの土地が魅力的にうつる人とそうでない人がいるんだ。
だから買い手がついたことが無かったんだ。
という事実に気づいたのでした。
今回の記事では、私たちがどこに魅力を感じ、
それを活かすためにどうしたか、
をまとめてみたいと思います。
新築?リノベ?
鎌倉にいた頃は、中古の戸建てを購入してフルリノベーションして住んでいました。
それはそれで快適だったけれどやっぱり間取りの自由度に限界があるし、職業柄、一度は新築で自宅を建ててみたいなという純粋な願望もあり、次の住まいは
『いちから新しく作ってみたい』
と思っていました。
ところが、この古家付きの土地が手に入るかも、となった途端心が揺らぎ始めたのです。
こんな素敵な木造住宅を取り壊してしまうのはもったいない。
『活かせるなら活かしたい』と。
ちょうどその頃、鎌倉から二ノ宮に移住した友人、浅川あやさん(日用美というとても素敵なショップを運営されています)も古い洋館付きの土地を購入されて、一部リノベ・一部新築という方法で見事理想の暮らしを実現されていたのです。
※あやさんの家づくりの経緯は本にまでなって出版されているのでぜひご覧いただきたい!
あやさんの暮らしづくりに大いに感化され、私たちも、全部は無理かもしれないけれど一部だったらリノベして再生できるかも?という可能性も視野にいれながら、オーナーさんの許可をいただいて初めて敷地にて足を踏み入れたのでした。
すると...
そこには、表側からは見えなかった、想像以上にボロボロに荒れ果てた姿が。
北面は裏山の木が屋根に倒れかかり、屋根も天井も床も崩れ落ちていました。他にも床が抜けていたり、天井が崩れ落ちている箇所が多数...。
いくら仕上げ材が崩れ落ちていようと、構造材さえしっかりしていたらリノベーションできると思っていたのですが、残念ながら構造もボロボロでした。
もっと早くになんとか出来なかったものか...という悔しさが募る一方で、これを直そうとすると費用も月日も相当かかってしまう...。
かつ、裏山の木もほとんど腐ってしまっていたので伐採せねばならず...。予算が...。
ということで、一時、リノベと新築の複合案も浮上していたのですが、この古家は取り壊して新築することに。
でもまだまだ使える材や古道具も残っていて。
古材は地元のショップの内装に使わせてもらったり、建具や照明器具、古道具などは出来る限り保管したり欲しい方に差し上げたり。(もちろんオーナーさん許可のもと)
突き詰めれば、土壁の土も剥がして再生することができるみたいなんだけど、そこまでは至れず...。
私たちに出来うる限りのことはせてもらって。
家に使う言葉かは分からないけれど
大往生、と言っても良いのではないかな。
古家は活かせなかったけれど、
私たちが新しい場を吹き込みたいなと思います。
さてさて、話は最初に戻って。
私たちがこの土地に感じた魅力、
そしてこの土地がそもそも私たちの希望条件に合致してたのか、という点について。
ここは岩出山の中心部(住宅地)から少し離れた地区。
南面に穏やかな川が流れ、
北面には岩出山の象徴・城山を背負い、
秋は一面黄金色、
冬は銀世界、
ご近所さんはヤギや鶏を飼っていて。
この景観が1番の魅力でした。
毎日眺められるならお金は厭わない、
と言っても過言ではないくらい
素晴らしい景観の地区です。
私たちが最初に掲げた条件
①②④を見事に満たしています。
そして実はなんと③も!
700坪もあるのに!
(こんな書き方をすると、土地を易々と買えそうに聞こえるかもしれませんが、ローンです笑)
(あと古家の解体を自分たち手配でしたので、土地の購入費に解体費は入っていません。)
家づくりのお金の話、どこまでできるか分かりませんが、いずれ別の記事にまとめてみたいと思います。
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