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【実践事例紹介】「Pepperとゲームで遊ぼう~学年間交流で活用~」大阪市立堀川小学校

みなさん、こんにちは!Pepper 編集部です。
Pepper導入校のみなさんの実践事例をご紹介するシリーズ第7弾です。
(前回第6弾はこちら:https://note.com/sbr_pepper/n/ne4132c567fff


今回は、大阪市北区堀川小学校の河村先生に、Pepperを活用した学年間交流の事例についてお聞きしました!

〇インタビュー内容

授業の進め方

編集部:Pepperの授業構成について教えてください。

河村先生:
去年の二学期はじめくらいから開始しました。
昨年、6年生でPepperの授業を行っていました。今年は、私が5年生を受け持っており、5年生でも出来そうな内容だったのでやってみました。「話す、動かす、タッチセンサー」の機能を使ってゲームをつくる授業を実施しました。全部で約10コマで、総合的な学習の時間で行いました。

編集部:子供たちにどのような学びを体験し、身に付けてもらう事を目標としましたか?

河村先生:
本校では、3年生と5年生がペア学年になっていて、それぞれ交流する仕組みになっています。なので、最初は下級生である3年生を楽しませるプログラムを作ることを目標に進めていきました。ゴール地点を子ども達も十分理解した状態でスタートしました。

編集部:なぜ3年生を楽しませることにPepperの活用を選んだのですか?

河村先生:
自分たちだけで3年生のために何かをやるときに、ICTを応用て取り組んでもらった方が、子どもたちが楽しんでやりがいを持ってやっていけると思ったからです。

編集部:Pepperの授業の具体的な進め方について教えて下さい。

河村先生:
まず「しゃべる」機能の説明をして、その後それぞれ自分たちで作ってみましょうという形で進めて行きました。「動かす」「タッチセンサーを使う」についても同じように授業を行いました。そのあと応用したものを自分たちで作らせました。

編集部:1個1個組み合わせて最後統合してゲームを作る流れになるかと思うのですが、1個1個の機能を学ぶところが一旦終わった後の進め方を教えて下さい。

河村先生:
以前パワーポイントの使い方を教えた時の経験が役に立ちました。もちろん、子どもたちは最初、パワーポイントの扱い方を知りませんでした。でも、少し教えたら、それ以上のことを理解し、教えていない機能もトライして使うようになっていました。その時に、他のツールを今後知っていく際の可能性を強く感じました。子どもは関心を持てば、教員が教えること以上のことを試し、学んでいくことを強く感じました。

そして、今回Pepperでも同様のことが起きるのではないかと思い、3つのことを教えて、「じゃあ3年生を楽しませるプログラミングゲームってどんなものだろう」という問いを与えて、「楽しいと思うゲームをつくってみよう」という投げかけをしてからは、私はあまり具体的な中身には触れてないようにしました。パワーポイントの時と同じように、子どもたちは教えた事以上のことをやっていきました。

編集部:子どもたちはどのように活動したのでしょうか?個人ですか?班単位でしたか?

河村先生:
活動は班単位で進めました。ゲームの内容を決めるときに1時間、その後作りこみをする役割分担を決めるときに1時間使って進めました。

役割分担は、始めの挨拶部分を作る子と、ゲームのプログラムを作る子、ゲームの紹介部分を作る子、終わりの挨拶部分を作る子の4人に分けました。

役割分担が終わると、個人ワークの時間を設けました。授業時間では2時間分を使ったのですが、家や放課後に取り組んでいた子もいて、トータルで4,5時間くらい時間を使っていたと思います。時間がかかってしまうのはみんな作りこみすぎるからでしょうね。

編集部:最後ひとつのPepperに統合させる場合はどうしたのですか?

河村先生:
4人の中で1人リーダーを決めて、その子のタブレットに統合させて行いました。

各班のリーダーは班ごとで決めており、普段目立つタイプでない子がリーダーになっていたこともあり、少し驚きました。普段はリーダーっぽくない子でも、民間教室でプログラミングを習っている子などがリーダーになっていることがありましたね。

Pepperを使ってみて

編集部:実際にpepperを動かすことによる学びについてどのようにお考えですか?

河村先生:
Pepperは子供になじみがあったので、それを動かすことができるというのは、子どもたちにとってとっても嬉しいようです。Pepperが世間的にも知られていることの良さだと思います。

編集部:Pepperを使った全体的な感想を聞かせて下さい。

河村先生:
授業を組んでいく中で難しいと思ったのが、Pepperを使ってどのような授業を組み立てるかということでした。1人1人プログラムを作ると時間がかかってしまうので、班での実施に切り替えようと考えました。去年、6年生で実施してみて、今年は内容を変えようと思ったのですが、代案が中々出てこなくて、それが悩みでした。

学校の中でPepperの使い方についての研修を行ったのですが、その中での先生方のリクエストにもあったのですが、学年ごとに実施できる模範カリキュラムがあれば良いなと思います。

編集部:子ども達が工夫していたところ、頑張っていたところがあれば教えて下さい。

河村先生:
Pepperがしゃべる言葉をタブレットに映している所が分かりやすくて良いと思いました。見る側の視点に立った工夫をしてくれたことが嬉しかったですね。また、BGMで楽しい雰囲気になるように工夫をしているところも良いと思いました。どちらの機能も授業では教えてなかったので正直驚きました。


編集部:すばらしいですね。子どもたちは表示する画像データ・音楽データも自分たちで取得してきたのでしょうか?

河村先生:
子どもたちが自分たちで取ってきました。スクラッチを知っていて、色んなゲームがあることや、音楽をつけることができることを知っているので、その感覚でできたのかなと思います。

学年間交流会について

編集部:実際に3年生との交流会はどうでしたか?

河村先生:
子どもたちは緊張してましたね。笑 動作確認を怠ったところがあって、うまくいかないこともあったのですが、そのようなところも勉強の一つだと感じました。全体的に見て、とても頑張っていたと思います。実際に3年生にゲームを体験してもらったらとても好評でした。

コロナの影響とかもあり直接交流が難しい中でしたが、少ない交流の機会をより楽しいものにできたと思います。

編集部コメント

河村先生、ありがとうございました!Pepperを活用して誰かを楽しませる経験を、子どもたちが自主的に進めていく様子がとても分かる、素敵なお話でした!