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【読書録】『日本一周3016湯』高橋一喜

今日ご紹介するのは、高橋一喜氏の『日本一周3016湯』(幻冬舎新書、2014年)。

この本に出会ったきっかけは、本書の著者であり、温泉ライターの高橋氏のページを、偶然noteで見つけたことだった。

大変光栄なことに、高橋氏とは、現在、note上で相互フォローさせていただいている。「ソロ温泉」や「温泉ワーケーション」などについての素敵な記事を楽しませていただいている。(高橋さん、ありがとうございます!!)

この本は、高橋氏の並々ならぬ温泉愛があふれる一冊だ。同氏は、温泉好きが高じて会社をお辞めになり、日本1周3000湯の旅に出発され、386日かけて3016湯を踏破されたという。単純に割り算をすると、1日7-8軒の温泉に、386日間、毎日入った、という計算になる。

そして、この旅で使った費用は約450万円になるという。さらに、旅の相棒である自家用車のナンバーは「1126」(イイフロ)だという。

いや、すごい。何かにこれだけ没頭し、打ち込めるのは、本当にすごい。

同氏の訪問した3000を超える温泉の記録が、この1冊に凝縮されているのである。新書なのだが、普通の新書よりも、ずいぶん分厚い。503ページ、厚みを定規で図ると2.4センチになった。これほどの数の温泉を、1冊でカバーした本が、他にあるだろうか。

同氏には到底及ばないが、私も、温泉巡りが大好きだ。暇さえあれば、全国各地の温泉を調べては、妄想にふけっている。

この本を購入してからは、行ってみたい温泉があると、この本に載っていないか、必ずチェックするようになった。大抵の温泉地はこの本に載っているから、まるで辞書のように、頼りになる存在である。

また、この本は、温泉ガイドブックとしてのみならず、読みものとしても楽しめる。脱サラして3000湯を巡るという、この突拍子もない壮大なアイデアを実行してしまう、同氏の体験がそれ自体ストーリーとして面白い。そのうえ、プロのライターさんでいらっしゃるだけあって、文章にキレがあって、テンポよく楽しく読めるのだ。

温泉好きには手放せない一冊になること間違いなし。

ご参考になれば幸いです!

※この本のほかに、以下の温泉本も愛読しています。

『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(永井千晴氏)

『戦国武将が愛した名湯・秘湯』(岩本薫氏)

※過去の温泉記事へのリンク集はこちら。


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