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【ブックカバーチャレンジ】海外旅行系

私は海外旅行が大好き。

社畜として会社に長時間を捧げるストレスを解消し、心のバランスを取ってリセットするため、社会人になってからは、大抵、年に数回、海外に出かけていた。この、コロナ騒ぎになるまでは。

①自分の興味に忠実に、オリジナルの海外旅行の企画をし、航空券や鉄道、博物館や劇場などの下調べや予約をし、②現地で自分の作った旅程に従って至福の時を過ごし(時にはハプニングなども楽しみ)、③現地で書いた旅行ノートや絵葉書などを、後で見返して思い出を楽しむ(別記事ご参照)。この、「一粒で三度美味しい」海外旅行が、大人になってからの私の人生に彩りを与えてくれた(今は我慢のときだが)。

上記①の段階では、次はどこに行こうか、何を見て、何を体験して、どう楽しもうか、の企画を立てる際に、沢山の本を参考にしてきた。世界遺産をはじめとする、世界の素敵な場所についてのガイドブックや写真集。行く場所にちなんだ本や小説。多くの本は、夫のいる地方の自宅に置いているが、現在手元にある本たちは次のとおり。

(※ブックカバーチャレンジとは何かについては、こちらの記事をご参照ください。)

世界遺産の紹介本。すぐ下の写真右上の『21世紀世界遺産の旅』(小学館)紹介本は、少し古いが、かなりの数の世界遺産を紹介してくれている。それぞれの場所の、世界遺産登録年度、歴史やエピソード、アクセスについてコンパクトに解説してくれている。世界遺産登録年度が古いほど、スケールの大きく価値が特に高い傾向があるように感じる。また、大まかな地図と交通手段も記載されているので、大まかな土地勘をつかむのにも役立つ。

写真左上の『世界遺産7つの旅』(世界遺産を旅する会)は、「美しい古都」「富と権力の象徴」「祈りの地」・・・など、7つのテーマを切り口に、厳選された82か所の世界遺産を、大変美しい写真とともに紹介している。こちらのチョイスが私のツボにドンピシャで、この本の写真に導かれて沢山の場所を訪れた。このうち行ったことがあるのは25か所くらいだが、死ぬまでに全部訪れてみたいものだと思う。

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次は、世界の絶景やユニークな旅行先を紹介する旅行品の数々。この手の本は世の中に沢山出ているし、私も沢山購入したが、かなり処分してしまった。現在手元にあるのはこれだけ。特に、ナショナルジオグラフィックのシリーズは解説もしっかりしており写真もきれいで、特にクオリティーが高いと思う。

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次の写真の『女ひとり旅読本』(ひとり旅活性化委員会)とは、たまたま本屋で時間をつぶしていたときに出会った。女性ひとりトラベラーたち10人が、海外での女ひとり旅、特にバックパッカー的な旅について綴った、おもしろ旅エッセイ的な本。旅行便利グッズや部屋探しのコツなどのハウツー的な内容から、現地でナンパされたときや危険な目に遭ったときのスリリング話など、女ひとり海外ならではの貴重な体験が赤裸々につづられている。イラストも多くかわいい。女ひとり旅をしている人が身近にいない中、「わかるわかる!」「まさかー!」と、女友達とおしゃべりするような軽い気持ちで楽しく読めて、実用的で、大好きな本である。私もいつか、こういう本の執筆に参加したいなあ(どなたか、誘ってくれませんか?)。

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次は、旅の会話集。私は外資系に勤めていることもあり、英語で旅行することは難なくできる。しかし、非英語圏では、なかなか不自由する。特に、「ザ・観光地」的でない場所や、英語の普及していない国に行くと、たちまち苦労する。また、旅の楽しみのひとつである、現地の人とのコミュニケーションを楽しめない。食堂で、お土産屋で、電車やバスの中などで、現地の人に片言で挨拶でもできると、こぼれるような笑顔に接することができ、嬉しさひとしおである。そこで私は、非英語圏に行くときは、ポケット会話集を携えていったものである。今では、スマホで翻訳アプリをダウンロードして使えるようになったので、紙の会話集など要らなくなってしまったが、沢山の国にお供してくれて、書き込みしたり使い込まれた会話集は手放しがたい。特にスペイン語は、南米諸国を回る時に大変お世話になった。

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そして、旅行ガイドブック。これは『地球の歩き方』シリーズをおいてほかにない。外国のガイドブックにも、ロンリープラネットシリーズとかミシュランシリーズとかあるが、見やすくて正確な地図や、写真や豊富な口コミでできたこのシリーズは大変秀逸であり、世界に例のない秀逸なガイドブックだと確信している。50か国を超える国を旅した私は、おそらく同数以上の「地球の歩き方」を持っていた。しかし、限られた本棚のスペースが黄色の背表紙で埋まり、収納場所に困ったため、全部売ったり、処分したり、人にあげたりした。後ろ髪をひかれる思いだった。時には、海外の本屋や古本屋などで、より詳しい情報がほしくて、ガイドブックや地図を現地調達したりもした。それらは、現地の香りのする思い出のお土産でもあるので、捨てられず、まだ本棚に残っている。

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次に、訪問先の勉強を兼ねて読んだ『アウシュビッツ博物館案内』(中谷剛)。こちらは、アウシュビッツ博物館で唯一の日本人ガイドさんである中谷剛さんの、アウシュビッツ博物館案内本。出発前に中谷さんにメールでご連絡をしてガイドの予約を取り、現地で出会った数人の日本人の旅行者のみなさんとともに、ガイドをしていただいた。写真や図をふんだんに使い、丁寧に博物館の解説をしてくださっているほか、ご自身のアウシュビッツとの出会いについても触れてくださっている。ご本人にガイドしていただき、大変誠実で心の温かい方だという印象を持った。この案内本は、淡々とした記述が多いが、そのお人柄がにじみ出ていると思う。

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これらのほかにも、私を旅に駆り立てた本は多い。今手元にはないけれど、むさぼるように読んだ本のうち、すぐに思い出すのは次のような本たちである。言わずと知れた名作も。

深夜特急1~6』(沢木幸太郎)

何でも見てやろう』(小田実)

どくとるマンボウ航海記』(北杜夫)

オーパ!』(開高健)

インドでわしも考えた』(椎名誠)

河童が覗いたインド』(妹尾河童)味のある手書きのイラストが特に好き。彼のイラストを見て、私も旅ノートにイラストを少し書き残すようになった(レベルは全く違うが)(別記事ご参照)。

インドなんて二度と行くか!ボケ!!でもまた行きたいかも』(さくら剛)

アフリカの王』(伊集院静)ケニアのマサイ・マラの「ムパタ・サファリ・ホテル」に宿泊した際に予習がてら購入。同ホテルを建設した日本人の話。

コロナ禍で外出できず旅行もできなくて、鬱々としながらゴールデンウィーク2日目を迎えたが、こうやって旅にまつわる本をふりかえると、とても楽しかった思い出が蘇り、豊かな気分になる。やはり旅は私の人生にとって欠かせないものだと再認識する。そして、今後、今までのような自由な移動がしづらくなるかもしれない中、行きたいところ、見たいもの、経験したいことは、できるうちにしておかなければならないと痛感する。今、この有り余る「おうち時間」を活用して、残りの人生で行ってみたいところを厳選するための、ひとり作戦会議に使うのがよいかもしれない。

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