【英語】quick and dirty
今日ご紹介する英語フレーズは、"quick and dirty"(読みは「クイック・アンド・ダーティ」)。
皆さんよくご存じのように、"quick" は、「速い」という意味の形容詞。そして "dirty" は「汚れた、汚い」という意味の形容詞だ。この二つの形容詞を "and" でつないだこの "quick and dirty" というフレーズを直訳すると、「速くて、汚い」となる。
これが転じて、ビジネスの場面においては、「完成度を多少犠牲にしてもよいから、迅速に結果を出す」という意味で使われる。とりわけ、会社の財務状況や、市場調査の結果をレポートにまとめるというような、一定の成果物を求める文脈で使われる。
例文を見てみよう。
これらの例文のように、ビジネスにおいては、完成度を多少犠牲にしてもよいから、おおよそのデータや結論を迅速に知りたいという場面も多い。最近では、そのような傾向が年々顕著になってきていると感じる。
私の印象だが、多くの日本人には、他の国の人たちとの比較において、何事につけても、細部にわたって物事を完璧に仕上げることを良しとするカルチャーというか、いわばDNAのようなものが備わっているように感じる。
しかし、外資系企業においては、時間をかけて完璧なものを追求するという姿勢は、さほど高く評価されない場合が多い。
むしろ、まずは方向性が見えた段階で(イメージ的には、6~7割くらいの完成度の段階で)進捗を必要なメンバーに共有し、方向性が間違っていないかを確認したうえで、残りの細部を詰めていく、という仕事の進め方が好まれる。
そういうときに、「"quick and dirty" でいいから速く仕上げてね」とか、「まだ "quick and dirty" な状態なんだけど、方向性を共有するね」とかいう会話が飛び交う。
この "quick and dirty" というフレーズとともに、こういう仕事の進め方を身に着けておくと、外資系企業で生き残るために役立つだろう。
ご参考になれば幸いです!
私の英語系の記事へは、以下のリンク集からどうぞ。
上の例文で出てきた、"ASAP" と "EOP" というフレーズについての過去の記事もどうぞ。
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