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【裁縫録0135】 SOU-SOU柄の夏用パーカー

カバーステッチミシン

去年,ロックミシンを買おうと決めた時から、カバーステッチミシンも気になっていた。カバーステッチミシンって何をするものかというと、よく市販のTシャツの裾に使われている、オモテは2本の縫い目、裏は布端をかがった縫い目に仕上げるアレだ。

これね、ただ見栄えがいいってだけではなくて,伸縮性があるのがポイント。レジロンみたいな伸びる糸ではなくて普通の糸で縫っても、引っ張りに強くできるのだ。これがニットソーイングをやるのにとても便利らしい。

ロックミシンを買う時には、カバーステッチミシンとロックミシン両方の機能を持つ複合機を買おうかと迷ったが、あまり使いやすくないという話を聞いて結局ロックミシン単体のものにした。そのあたりのいきさつはこちら。

クライ・ムキ式ソーイングの教室で何度かカバーステッチミシンを触った。使った機種はベビーロックのふらっとろっく。糸かけの仕方が(ワタシにとっては)とても複雑で、なかなか覚えられずえらく苦労したが、覚えた途端にこれも欲しくなってしまった。

Kanadeが欲しい…が

ロックミシンを買いに行った時に、「いつかカバーステッチミシンも買うのであれば」とミシン屋さんに勧められたのがKanadeという機種。これもふらっとろっくと同じベビーロック製のミシンだが,より新しく便利に改良されたものなのだ。糸調子が自動で,針糸通し機能もついている。そしてミシンの「ふところが広い」ため、大きなものも縫いやすいとのことだった。

是非とも最新型を買おう!と張り切っていたのだが,大きな問題が発生した。このKanadeちゃん、とてもとてもデカいのだ。ふらっとろっくのサイズが奥行280mm、幅240mm、高さ290mmなのに対し,Kanadeは奥行318mm、幅489mm、高さ355mm。横幅が倍以上もある!

うちのミシン部屋の収納スペースにKanadeを収めるのは無理だった。そして、使用時も家庭用ミシンやロックミシンとともに机に並べるのはとても無理!!!

というわけでふらっとろっくで妥協することにした。糸調子が難しいのでは…との不安もあったが、お教室で使ってる感じだと、生地や糸に合わせてこまめに糸調子をいじる必要は無さそうなのでまぁなんとかなるかな???

もはや泥沼の様相

ベビーロック製品はネット上にお値段が書かれていなくて「価格はお問い合わせください」となってることが多くて比較検討しづらいから困る。なんか大人の事情があるらしいんだけどよく知らない。

千葉市内ではおそらくいちばん老舗と言われているミシン店で13万円ほどで購入した。やれやれ、一眼カメラを売り払ってレンズ沼から抜け出せたと思ったのに、こっちの世界も十分に沼だった。まさかミシンを何台も買うことになるとはお裁縫を始めた頃にはまったく予想してなかったなぁ…。

ミシン屋さんで糸かけ・糸調子合わせ・試し縫いまでした状態で梱包してくれていた。

うちにあるミシンを机に並べるとこんな感じ。

…完全に泥沼だ。

ミシン3台置いたら布をいじる作業とかアイロンかけたりするスペースがまったくなくなったので、同じサイズのローテーブルをポチってしまった。あああ。部屋が狭くなる…。

空環どうする

ところで,お店の人がセッティングしてくれたものを改めて見てみると…。

あれ?空環が出てる!
お教室でこのミシンを使う時には「糸取物語と違ってこっちでは空環を出すのはダメだから、必ず布の上で縫ってね!」って何度も言われていたんだけどなぁ。
改めて製品情報を見ると、空環が出せるのがふらっとろっくの特徴だと書かれてある。しかしネット上の情報でも「空環は出さない方がいい」「糸が絡まってミシン壊しそうになった」などの書き込みも…。

うん、なんか、やめといた方が無難な感じがするな。空環は出さなくても糸始末できるしさ…。

糸はどうする

カバーステッチミシンには60番の糸を使うのが良いという。そして、一般的にはロック用の太巻きの糸が使われるけど,家庭用ミシン用の小さいタイプの糸でもセットできるという。

ロックミシンの場合、布帛の裁ち目かがりにしてもニットソーイングにしても、縫い目が服の表面から見えないことが多いので糸の色合わせはだいたいでいいと思っている。ワタシ的には、白、黒,グレー、ベージュぐらいがあれば十分かな。

ところが,カバーステッチの場合は、少なくとも針糸は外から見える。だから生地の色にあわせて糸を用意したいのだ。でもロックミシン用の大きな糸をたくさん揃えるのはお金もかかるし収納面でも大変だ。60番のスパン糸でいいのなら、家庭用ミシン用のシャッペスパンとかを1個用意するだけでなんとかなるかも…。

ルーパー糸1本と針糸2本が必要なので、シャッペスパンをボビン2つに巻いてみた。

小さい糸をセットする場合は付属品のこういうパーツで糸を挟むと良いらしい。

んでふらっとろっくにセットしてみた。

結論、これでなんの問題もなく縫えた!

カバーステッチは仕上げに袖とか裾に使うぐらいだから糸もたくさんは要らないし、家で自分の服を作るくらいの用途ならこれで十分じゃないかな。

SOU-SOUの生地

トーカイとSOU-SOUがコラボして作ってるSOU-SOU柄のニット地が好きだ。大抵,夏向きの薄手の生地として売り出される。去年お教室での作品作りにも選んだことがある。

今年も別のSOU-SOU柄が売り出されたので買った。そして、以前カリキュラム作品で使ったパーカーのパターンを借りてもう一度作ってみることにした。

クライ・ムキ式のお教室では、フリーソーイングといって、会員が教室のミシンや道具類を借りて、教室にあるパターンの中から好きなものを選び,自由に制作できる時間が設けられている。その時にこのパターンで作り始めたのだが、半分ぐらい作業したところで時間切れとなり、そのままになっていた。

またフリーソーイングの予約をとって作りに行こうかと思ったが、せっかくふらっとろっくも買ったのなら…と、家で続きをやることにした。糸かけもちゃんと覚えていたし,無難にできるでしょ…と思ったら、やらかした

盛大に縫い落としてるじゃんかよ〜!

カバーステッチミシンの難しいところは、裾とかの2つ折りにした生地の表側から縫わないといけないところだ。直線ミシンなら、不慣れなうちは裏を見ながら縫うこともできるけど、こいつの場合,表と裏で見える縫い目がまったく違うので、表から縫うしかないのだ。

(ちなみに直線ミシンの場合も本当は表を見ながら縫った方がいいらしい…表の方が縫い目がキレイなんだって…ワタシには見分けつかないけど)

解いて、2つ折り部分を熱接着両面テープで仮止めするところからやり直して縫い直し。
まぁどうにか完成した。

そういえばこれ、もともと長袖のパターンで、長袖で作り始めたんだけど,とても薄い生地だし、色柄も夏っぽいしで「今すぐ着たい!」ってなったので、無理やり袖をぶった斬って半袖にしてしまった。

後はこんな感じ。

ふふふ,楽しい柄。

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