PLG型SaaSをグロースさせるためのCS戦略という観点で、著書:『カスタマーサクセス実行戦略』をまとめてみた📘
#読書感想文 著書:『カスタマーサクセス実行戦略』
0. はじめに
今回はPLG型SaaSをグロースさせるためのCS戦略という観点から要点をまとめてみる✏️
1. PLG型におけるCS戦略
PLG型とは、簡単に説明するとプロダクトでプロダクトを売る形のGTM戦略。
ユーザーはほとんどの場合、フリーミアムやフリートライアルでプロダクトを利用する。その後、気に入れば課金する形であるため、プロダクトを課金するまで実際にセールスやCSなど人が介在することは基本的にはほとんどない(メールやプロダクト内でのフォローは実施されるケースはあるが)。
となると、ユーザーがプロダクトを利用してすぐのタイミング、また利用していく中で、「不」に感じることなく、期待していた結果や、期待以上のwowを体験してもらう必要がある。
PLG型SaaSにおいてはユーザーがまずプロダクトを利用した瞬間から、CS要素を取り入れた設計が必須となってくる。
今回はPLG型SaaSをグロースさせるために、CSで取り組むべき第一歩を私なりに解釈したポイントを2~4でまとめてみた。今後CSをスケールさせるための土台でもあるかなと思う。
2. なんと言ってもOnb!Onb!Onb設計
■プロセスのポイント2つ
・Onb期間を設定する
・Onb成功の定義を明確にする
*該当期間中にいくつの契約がOnb終了後に成功に至ったかを計測
■Onb用セルフコンテンツを充実させ、自動化・効率化
*顧客の典型的な利用シーン(Use Case)にフォーカスさせたもの
*コンテンツ作成の優先度付けは下記2つで行う
①顧客から高頻度で質問があるユースケースは何か?
②その説明をする場合、一顧客あたり何分程度を費やすか?
ex)
・利用者に応じたセットアップ動画
・活用シーンを紹介したブログ記事
・顧客が当社サービスを社内展開するための説明資料
・顧客がサクセスに至った事例
※中小規模企業の顧客を中心に「手段さえ用意してくれればむしろ自己解決を望む」
■Onbプログラムを充実させた後・・有償メニューとしてプラン設置もあり
・高単価サービス(高単価プランでもあり??)の場合、高単価な支援メニューを充実を用意。
・有償メニューを用意することで顧客の本気度があがる!(エンタープライズ向けのプランと相性良さそう)
・まずはセルフコンテンツを充実させ、提供できる支援メニューを豊富に用意することができた後に、有償化を検討すると◯。(無形のものに値付けされてもスムーズに有償メニューが受け入れられない可能性があるため)
3. 顧客管理&ヘルススコアを設計し顧客の状態を可視化
・設計方法:チャーンした顧客の分析+CSMの感覚の共通項
(提供するサービスと、ヘルススコアの活用目的によってカスタマイズされるため、自社にあったものを検討するのが重要!)
*DEAR Framework
・Deployent(最適な利用条件の充実度)
・Engagement(顧客との関係値)
・Adoption(プロダクト・サービスの利用率)
・ROI(費用対効果)
4. CTAを活用し適切なタイミングで顧客へアプローチ
*顧客に最適なユーザー体験を提供する
・CTAとは顧客になにかしらのイベントが発生した際に、アクションを喚起させるためのシステム。システムによって通知されることで、オペレーターが適切なタイミングで適切な処理を行うのが目的。
・顧客ごとの利用状況に応じて、パーソナライズされたメッセージを送る。
5. おわりに
個人的にこの本は、CSについて書いてある著書の中でいちばん読みやすくて、重要なポイントがぎゅっとまとまってるから、CSの概要を理解する第一歩のインプットとして一番推せる!理解しやすさの神だし、これに書いてあることを自社に地道にカスタマイズして試行錯誤したら、いい感じのCSを運営していけると思う。今回のまとめはPLG型にフォーカスさせたけど、SLG型のCSでもマストで押さえておくべきポイントが書かれてる。
根本的なことをが凝縮されているから、この先何度も何度もお世話になる神参考書!
結構前に読んだ時は、ほえ〜なんかすごいなあ、としか思えなかったポンコツマンでしたが、CSの経験も昔より積んできた今読んでみると、目から鱗状態だった。とにかく神!
(余談)
改めて読んでみて、やっぱり自分で動かしていきたい。
謎に今週の出来事をここで振り返ると、やりたいことが明確になって、それに対して後押しされえる言葉もいただけてすっごく前進した1週間だった。個人的に経営者として好きなUPSIDERの宮城さんと10ヶ月ぶりぐらいにお話しさせてただいたのがとっても大きかった。本当に尊敬。
迷いなく自分の中で決心がついた状態で、ある会社の最終選考に挑むことができた。その会社は展開しているプロダクトを通して、「ユーザーさんの先にいるユーザーさんを幸せにできる」というドメインとしての素敵さと、CSはもちろん組織をこれから作っていくことができる点がめっちゃいい。事業のグロースの先に実現できる世界観に対するやりがいと、個人としても成長することができる環境が合わさった最高な環境。結果がどうなるか、一番ドキドキだ〜と思う、週末でございます😌