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お金と仕事ってなんだ? ~ゆとり世代に見る、これからの生き方と働き方~

先日、新しい形のコワーキングスペース「Bathhouse」でタイトルのイベントが開催されたので足を運んできました。

Bathhouseの紹介

仕事して、ひとっ風呂浴び、ビールを1杯ひっかける。
そんな日々の楽しみを一つの空間で完結できるハイパー銭湯がBathHausです場所は静かでこだわりのあるお店の集まる代々木上原。

仕事場にするもよし、お茶を飲みにきてもよし、お風呂につかるもよし。
そして最後にビールをひっかけるもよし。


そんな素晴らしい場所です。下記にURLを記載しておくので興味のある方はぜひ覗いてみてください。

https://bathhaus.club/

さてBathhouseの紹介はこのくらいで置いておいて、本題に突入しましょう

イベントの詳細

「ゆとり世代」と聞いて、どんなイメージを抱くか。


・仕事よりプライベート重視
・自分で考えない
・失敗や傷つくことを恐れる
・考えていることがわからない
 

などなど。
 
でも、こうした印象はあくまで「ゆとり世代」ではない上の世代が考えたもので、基本的にはネガティブな捉え方ばかりが目立ってきたように感じる。
 
では、実際の「ゆとり世代」は自分たちのことをどんな風に捉えているのだろうか。バブル崩壊後に幼少期を過ごし、インターネットなどの社会の変化に巻き込まれて成長してきた彼らが、ビジネスとしても、消費者としても、これからの時代の中心を担うことは間違いない。「ゆとり世代」を皮切りにこうした若者世代の頭の中を知ることには、大きな意味があるのではないだろうか。
 
もしかしたら、変わらなければいけないのは「ゆとり以外の世代」の人たちなのかもしれない。すでにできあがった正攻法を崩したくなくて、新しいものを受け入れられずにいる人々にとって、思うがままに時代の流れに乗り、流れを作り続ける「ゆとり世代」から学ぶことは多いだろう。
 
決して対立するのではなく、お互いを理解し、世代を超えて価値観を共有し、新しい時代・ビジネスを築いていくためにも、ゆとり世代とそうでない世代の交流を実現したいと思う。
 
今回は、今年4月にクラウドファンディングを用いて「新・ゆとり論」という書籍を自費出版した著者のすみたたかひろ 氏と編集担当・若尾真実 氏を及びして、「新・ゆとり論」の発刊に至った経緯や、発売されるまでの苦労、数多くのゆとり世代との対話を通して見えてきた未来について、お聞きしたいと思います。
 
今に時代に求められているのは「主体的に変化するチカラ」。感性に従いながら自らの意識で移動し、課題を発見し、解決に向けての道を探す。それを繰り返し、変化し続ける。

このカリキュラムをキッカケに”あなた”の課題解決のヒントが見つかればと思っています。皆様のご参加を心よりお待ちしております!

上記Facebookイベント詳細ページより引用

イベントのタイムテーブルも記載させていただきます。

19:15 開場
19:30 スタート・趣旨説明
19:40 1部 新・ゆとり論とは?
20:20 2部 曼荼羅トーク(9つのテーマでフリーディスカッション)
21:00 3部 みんなでディスカッション
21:30 質疑応答・懇親会
22:00 完全撤収

イベント登壇者プロフィール

 
すみたたかひろ
/ 編集・ライター
<プロフィール>
1991年、大阪生まれ。東京大学医学部健康総合科学科卒業、同大学院医学部医学系研究科中退。ファッション業界紙「WWDジャパン」でのウェブメディア運営やプランニング、編集・記者を経て、現在はフリーランスに。メディアでの執筆をはじめ、IT企業のコミュニティプラットフォーム運営、ホテル事業など、メディア以外の広義の編集に関わる。平成の最後、今年4月末にゆとり世代の思想をまとめた「ゆとり本」を執筆、クラウドファンディングで自費出版した。
 
 
若尾 真実
<プロフィール>
1992年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。PR会社を経て、衣服生産プラットフォームのシタテル株式会社に入社し、PR・ブランディングを担当。「衣服」の新しい未来をつくるコミュニティプラットフォーム「Weare」を立ち上げ、編集長を務める。プライベートワークとして「ゆとり本」の編集、イベント「THE EVE -新時代前夜祭」プロデュースなど。次世代の価値観、感覚・感情・空気のデザインに関心がある。
 
 
rose
BathHaus / オーナー
株式会社chill&work / CEO
<プロフィール>
1989年生まれ。大学在学中、ポーランド・ワルシャワ大学へ1年間交換留学。
卒業後はグリー株式会社にて、大手IPの協業案件を担当。2014年より株式会社エウレカにてカップルアプリ「Couples」の立ち上げに参画し、事業部リーダー・PMを務める。その後、株式会社エブリーにて広告事業の立ち上げ、株式会社ペロリにて新規事業開発に従事。
2017年10月に株式会社chill & workを設立し、ボーイズ・エチケットブランド「shyboi」をスタート。2018年12月に、コワーキングスペース・銭湯・クラフトビール&日本茶バーを併設したハイパー銭湯「BathHaus」を代々木上原にオープン。
 
◎ファシリテーター
 
くまがい けんすけ
はじまり商店街
共同代表取締役
<プロフィール>
1984年 生まれ 神奈川県横浜市出身
2013年 商社で6年間勤務を退社し、自転車で日本一周を実行。その後、アラスカ→カナダ→アメリカ西海岸→メキシコ 110,000km を11ヶ月かけて自転車で走破。 モバイルな生活を送りながら「旅x仕事」を実践する。帰国後はYADOKARI株式会社代表と共にBETTARA STAND 日本橋プロジェクトに参画。多様性・共有・コミュニティをテーマに、誰もが志へのキッカケを踏み出せる「はじまりの場所」を創造する。
他にも、ドラニストとして藤子・F・不二雄先生の哲学・思想を、イベント通して勝手に広報活動したり、日本のものづくりを応援するべく、デザイナーNorikim氏と「ボルトとナット」を展開したりと、コミュニティ作りの実践者としても活動中。


イベントについて

ゆとり本を作った想い

この本の著者である角田さんの同世代にスタートアップで働く方が多く、
通常のメディアのインタビューなどで起こされた記事は自分の想いがうまく表現されていないという悩みの声が多くあったようです。そして角田さんの友人たちが同世代ならその想いをわかってくれるのではないか?と思いたち
「なんかあったら僕が書くよ」という軽いノリで始まったのがゆとり本だそうです。
角田さんは翌日に企画書を書いてnoteにアップをしたそうです。それが去年の年末のこと。


「どうせまとめるなら平成までに出したいよな~」という考えから、自分で出すしか無いと考え、自費出版を決意。
しかしそのお金がないことに気づきクラウドファンディングを利用したそうです。角田さん自身クラウドファンディングを企画するのは初めてだったそうですがなんとか達成できたようです(巻き込み方がすごい!)

角田さんはクラウドファンディングをするにあたって様々な人にアドバイスを仰いだそうです。1人だとわからない客観的な視点をいろいろな方に相談。『ゆとり本』の編集者である若尾さんが客観的な部分を担当された。彼女に関する別のインタビューは下記を御覧ください。


誰に届けるのか?という話から、新書みたいな感じにしようよ!というアイデアが起こり、手に取りやすいデザインに。
クラウドファンディングで応援者を募り服を作っていることで有名なALLYOURSの木村さんのアドバイスでは、「顔が見える人を固有名詞で5人挙げてみろ、その人に向けて書いてみれば?」という言葉を頂いたそうです。
そして本が完成し、「作ったならイベントでもしちゃおう!」とこれまた軽いノリで、今話題のCRAZYさんのIWAIで「新時代前夜祭」を開催。

平成が終わる前にしっぽり集まって話し合おうというイベントで参加者も一体となれるようなイベントを開催し、新時代前夜祭というワードはツイッターのトレンドにもランクイン!!
その後手売りで本を置いていただけないかなど相談を進めていったようです。

個人の力でも想いへの共感があれば、こんなにも応援してくれる人がたくさんいて、可能性は無限だなと感じました。何よりもその熱量が素晴らしいと思いました。

イベントではタイトルにもある通り、「お金」と「仕事」についての話がメインテーマとなっていたので、そちらの話を進めてまいります。

ゆとり世代にとっての「お金」とは

「お金ってだるいときない?」これはゆとり本でも紹介される株式会社MIKKEの代表である井上さんの言葉です。
MIKKEはお金がなくても生きていける世界を構想しようと、クリエイターやアーティストの方に向けて飲食や最低限の生活を提供するコワーキングスペース「chatbase」を運営しています。
お金は稼ぐものというイメージだが、そもそもお金を生み出せるものにしていく。お金が無いと本当は入れない場所でもずっといてもいい場所を作りたいという思いから、資本主義と社会主義の間にあるところ目指しています。
このテーマではあったかいお金とそうじゃないお金についてトークがありました。
あったかくないお金とは?1万円上げればこれやってくれますかという発注の仕方で、「お金があるからやってください」というのは嫌だと。
角田さんは前職でファッションの専門のライターをされていたそうですが、その会長が言っていた、モデルに「明日○○さんを使うという」表現をした人に対して「そういう使い方はやめなさい」と言ったことがとても印象的だったそうです。

下記対談内容

rose:すべてあったかいお金だった。やりたいが先にあって,そこにくるお金は全てあったかい。
お金に使われている状況が冷たいものになってしまうのかもしれない。
角田:クラファンなら顔は見える。たとえ千円でもだれかわかる状態でお金を払っていただけるのであれば、あったかいお金なのかもしれない
rose:どぶのようなお金の使い方をしていたが、ガチャへの300円とオレンジジュースへの300円は違う。(roseさんは前職でゲームアプリに携わっていた)
若尾:払いたくもないお金。敷金・礼金など。払いたいなと思って払えるお金
角田:わからないこと自体が逆に親切じゃないかもしれない、選べることはすごくいいこと。

話を聞いていて、たしかに自分もクラウドファンディングで誰かを支援するときには、顔は見えるし、自分の支援に対してリアクションもいただけるので、もし自分が支援を募った企画者だとしたら、支援をしてくださった人に対して、「どう感謝の言葉を伝えるべきだろう」とすごく考えるのではないかと思いました。オンラインで実際に顔を合わせているわけではありませんが、充実した情報はそこに安心や信頼を生み出すのではないかと感じました。

ゆとり世代にとっての「仕事」とは 


僕らにとって仕事とはなんだ?
rose:悩みはなかった、フリーの時は確約されたお金が無くなることへ不安はあった
副業で今のお金稼げるくらいまでになったらやってみたら?というアドバイスを受けて→エンジニアやデザイナーなどの専門職ではなく、ディレクター職でも意外とニーズがあった。
角田:制度じゃなくて思想でつながるのではないか?HOTEL.SHEの例でいうと履歴書で判断するのではなく、バイブスで採用するということをやっている。→履歴書だけではバックグラウンドは理解することができない。
その採用が実現すると、意思決定や理解力がとても速くなる(やり方はとても難しいと思うが、、。)
若尾:本当にその人のことがわかるには、お互い感受性を豊かにしなければ実現することができなさそう。
角田:採用基準は言語化できないこと、会社が求めている理想像をあまり言葉にできない部分がある。そもそも感覚が合う人にしかわからない作り方をしている。
そもそもの採用のハードルを上げている。
感覚知をどう相手に理解してもらうかどうかは今手探りで探している。

確かに僕らの世代は就活に置いてもその考えが溢れているなと思いました。「ずっと働ける」「安心して働ける」というのが志望理由の大半を占める中で「既成概念にとらわれない働き方」や「社会意義のとても高いことをしたい」というのが理由で起業やスタートアップの道に進んだ人もいる。僕も友達の中に大手広告代理店からHOTEL SHEに転職した人がいるが、給与も大きく落ちる条件の中、今は裁量の大きい仕事をとても楽しそうにやっている。感覚的な言葉かもしれないがバイブスのあった採用の先にはこんな形があるのかもしれないと思いました。おしなべて、そういったエネルギッシュな人たちは自分から情報を取りに行き、面談や面接であった人と言葉では表現しきらない感覚の近さを感じた、背筋に電撃が走ったと言っていた気がする。

曼荼羅トーク

2部では画像のように9つのテーマの中から参加者が気になるワードをピックアップしてそれにまつわるトークを展開しました。

一目見ただけでは「あーあの話ね!」とは思わないようなものばかり、ピックアップされたワードは「主客混合」「声にならない怒り」「スキのつまみ食い」「エモい」の4つ。それではトーク内容を記していきたいと思います。

主客混合
今は考えがアップデートされてきている部分がある。
若尾:私が入れたかったキーワードでもある。これは消費が変わっていくという話、お金を払う側、もらう側で共犯者になっていくような世界観が広まっている。
プロダクトを一緒に作ったという思いになれる、実質そういう立場になれる。
一方的に何かを教えるということも違う。
角田:90年代の雑誌はこれがいい!!というものを読者に感じさせていたけど20年代にVERYが発表されて読者の目線が同じになった。ビジネスにおいても同じことが言えるのではないか?
若尾:メルカリとかcrewとかもそう(消費者がサービスの提供者を評価する、お店とお客さんがお互いを選ぶ=同じ目線)
rose:バスハウスやるときに大きいお金をかけた。マーケティング目線でやったが、自分がやりたいことをやって、うまくいくのかはわからなかったが、自分の好きなものを突き詰めていったら、それが仕事になっていた。
頭でっかちになっていても、うまくいく。
角田:D2Cという言葉も今流行っているが実は昔からあったもの。自分が欲しくて市場になかったから作ったのであり、これも主客混合と言える。

声にならない怒り
角田:社会意義や何らかの感情に対して同世代の人たちは起業している。
自分が弱いことに対する逃げとしての起業、起業家が怒りをもとにして起業していることが珍しいなと思った。
規格化された野菜に対する怒り→捨てられる野菜を売るという新しいニーズの開発
若尾:憤りからサービスを作る。生まれた時から「どうにもならなくない?」という雰囲気(ゆとり世代特有)。自分の中で感情を方向転換して自分の意見を消化していく。

スキのつまみ食い
角田:何かに集中することが正義だった。ちょっと好きという気持ちで仕事をすることは是とされていなかった。
ニッチな好きであっても「好きでいいんだ」という感情になれる。
ある特定の場所の顔と他の場所での自分の顔って違うものでもいいんじゃないか?
若尾:スキのつまみ食いはできる時代だからしちゃえばいいじゃんと思う。
家業は興味がないこと、好きなことをやって稼げるのかというのは自分の中での課題
rose:ものをつくりたい、店を作りたいと思ったらいつの間にかできてしまったのは楽しかった。
お客さん全然来ない日は「やばいなー」とは思う。

エモい
角田:エモいとやばいを批判した記事に違和感を感じた。
何に対してもそう言ってしまう、本来表現すべき言葉はあるかもしれないがどうなのだろう?
逆にエモいと普段から言ってみる
価値基準なのではないか?「エモい」でコミュニティができる。
rose:私は共感できる相手がいないと言わないかもしれない
角田:一つの指標、共感したいための緩衝材、媒介みたいなものではないか?ならばエモいって言ってつながればいい。
若尾:紫式部だって「いとをかし」言いまくってたじゃん→言わずもがな、言わないほうがいこと「余白」。あえていろんなところから共感してもらえる、右脳直感で捉える。
客観写生→いろんな人に余白を残す形で伝える。
余白を持った考え方からこそできるものなのではないか?(日本人特有のもの)
角田:例えばパンクの話。言っていることは普通かもしれないが、社会のほうが歪んでいると考えていて、そっちに中指を突き立てること
rose:政治とカルチャーは離れているようでつながっている。自分の意見を言いづらい雰囲気をエモいと言って隠すことがあるかもしれない。

9つ全てとはいきませんでしたが、どれも興味深い内容で消化することが大変でした、、!特に若尾さんが言っていた「エモい」というのは「余白」であって、そう言ってしまうことであえて色んなところから共感や解釈の可能性が広がるということは多分にあるなと感じました。

みんなでディスカッション

最後に「あなたにとってのゆとりとは?」というテーマで参加者でディスカッションを行いました、僕自身ゆとり世代にいる中で同じ世代の人や世代が離れた人がどう思っているのかがとても気になっていたので、正解のないテーマについて色んな人とディスカッションすることができて有意義な時間でした。高齢者の方と若年者の方が繋がる機会を作ることができないことに対して嘆く人や、看護師として働いていて患者の方がもっと安心できるコミュニティを作りたいと嘆いている人、どんな人も現状の社会に対して疑問を持って精力的に活動していました。

自分もやりたいことに対してさらに熱が入るとともに、世代特有の強みをさらに磨かせ、わかりあうことが難しい世代特とお互いの「良さ」を失わないまま、うまく融和させていく活動をしていきたいと感じました。

イベントをきっかけに『ゆとり本』を手に入れることができたので更に考えを深めたいと思います!

皆さんも是非自分にとっての「ゆとり」を考えてみてください。


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